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先日、77kmのトレイルランニングレースに出場してきました。
しかも、雨。
結果は16時間台で無事完走することができました。
本当は15時間くらいでのゴールを狙っていたので、予定よりは少し時間がかかりました。
途中では身体が冷え、補給ができなくなったり、思うように走れなくなったりと、いろいろなトラブルもありました。
それでも、なんとかゴールまでたどり着くことができました。
よく、
「なんでそんな大変なことをやっているんですか?」
と聞かれます。
たしかに自分でも、ときどきそう思います(笑)。
ただ、私がトレイルランニングを始めた理由のひとつに、仕事があります。
仕事をしていると、大変なこともあります。
うまくいかないこともあれば、人間関係で悩むこともある。
大事な商談や判断で緊張することもあります。
でも、何十kmも山の中を走っていると、
「仕事で悩んでいたことって、意外と小さなことだったな」
と思える瞬間があります。
そして今回77kmを走ってみて、改めて感じました。
トレイルランニングと仕事は、かなり似ています。
1. 結局、一番大切なのは「準備」
77kmのレースは、当日頑張るだけではなかなか完走できません。
まず必要なのは体力です。
そのためには数ヶ月前から走ったり、山に行ったりして、少しずつ身体を作っていく必要があります。
さらに、
何を着るのか。
どんな靴で走るのか。
雨が降ったらどうするのか。
何を食べるのか。
どのタイミングで補給するのか。
ライトは何時間持つのか。
いろいろなことを事前に考えます。
そして、準備したものを一度試してみる。
自分に合わなければ変える。
これを繰り返して本番を迎えます。
これは仕事もまったく同じだと思っています。
知識や技術という基礎能力を身につける。
必要なものを事前に用意する。
実際に試してみる。
うまくいかなければ修正する。
本番になって突然何かができるようになるわけではありません。
本番までにどれだけ準備できるか。
仕事でもトレイルランニングでも、最後はそこが大きいのだと思います。
2. 77km先のゴールを考えすぎない
スタート地点に立ったとき、77km先のゴールなんてまったく見えません。
今回の77kmは、私にとってかなり大きなチャレンジでした。
昨年は55kmを完走。
今年は、
30km
50km
70km
と少しずつ距離を伸ばしていこうと考えていました。
ところが30kmのレースでは体調を崩し、50kmを予定していた南阿蘇の大会では大雨の影響でコースが短縮。
結局、今回が初めての70km超えとなりました。
当然、スタート前はかなり緊張しました。
そこで考えたのは、
「77kmを走ろう」
ではありません。
まずは第一エイドまで。
次はCPまで。
その次のエイドまで。
というように、目標を小さく区切りました。
さらに、
「第一エイドには何時」
「このCPには何時」
という目安を事前に決めていました。
トレイルランニングには制限時間があります。
今回も山頂付近のポイントまで一定時間内に到達する必要がありました。
そこから逆算して、自分なりのスケジュールを作りました。
これも仕事と似ています。
大きなプロジェクトをいきなり完成させることはできません。
ゴールから逆算して、
「今週はここまで」
「今日はここまで」
と、小さな目標に分解する。
遠すぎるゴールではなく、まず次のチェックポイントを見る。
77kmを走りながら、そんな当たり前のことを改めて感じました。
3. 計画通りになんて、ほとんどいかない
ただし、計画を立てても、その通りにはいきません。
これも仕事と同じです。本当にそう。
今回、一番苦労したのが「冷え」でした。
レース前は暑さをかなり警戒していました。
曇り予報だったので、それでも走れば暑くなるだろうと思い、暑さ対策を考えていました。
ところが実際には雨。
予想以上に身体が冷えました。
ここで問題になったのが胃腸です。
身体が冷えてくると、食べ物を受け付けなくなりました。
食べられない。
でも食べなければエネルギーがなくなる。
エネルギーがなくなれば走れない。
かなり厳しい悪循環に入りました。
そこで、
少し厚着をする。
お腹を冷やさないようにする。
走りながらお腹を温める。
エイドに着いたら、まず暖かい服を着る。
身体が戻ってから少しずつ食べる。
というように、その場で作戦を変えていきました。
事前に作った計画を守ることより、
今起きていることを見て、計画を変えることのほうが大切な場面があります。
仕事でも同じです。
計画は必要です。
でも「計画通りに進めること」が目的になってしまってはいけない。
状況が変わったら、やり方も変える。
今回のレースでは、それを身をもって体験しました。
4. 「動き続ければ、そのうち光が見えてくる」
以前、レース中にかけてもらって印象に残っている言葉があります。
「歩き続ければ、そのうち回復する。動き続ければ、そのうち光が見えてくる。」
今回も、この言葉を何度も思い出しました。
トレイルランニングでは、ずっと調子が悪いわけではありません。
もうダメだと思っていても、歩いているうちに身体が戻ってくることがあります。
逆に絶好調だったのに、突然動けなくなることもあります。
大切なのは、完全に止まってしまわないこと。
少しでも前に進んでいると、
「これならいけるかもしれない」
というタイミングがやってきます。
私はこれも仕事にすごく似ていると思います。
仕事でも、どう解決したらいいかわからない問題があります。
考えても答えが出ないこともあります。
でも、
人に話してみる。
少し調べてみる。
一つ試してみる。
失敗したら違う方法を試してみる。
そうやって動いていると、状況が少しずつ見えてきます。
最初から正解が見えている仕事なんて、それほど多くありません。
だから、
分からないときほど、完全に止まらない。
これも今回、77kmを走りながら改めて感じたことでした。
5. 一人で走っているようで、一人ではない
トレイルランニングは、一人で山の中を走るスポーツに見えます。
でも大会に出ると、
「一人で走っているけれど、一人ではない」
ということを強く感じます。
エイドで食べ物や飲み物を用意してくださる方。
コースを整備してくださる方。
誘導してくださるスタッフの皆さん。
今回はゴール後に体調を崩し、救護の方にも助けていただきました。
また、レース中に初めて会った選手同士で、
「大丈夫ですか?」
「あと少しですよ」
と声を掛け合うこともあります。
名前も知らない人と励まし合いながら進む。
不思議なスポーツです。
これも会社と同じなのかもしれません。
ずっと同じ仕事をしている仲間だけではありません。
お客様だったり、協力会社だったり、初めて仕事をする人だったり。
その場その場で、
「この問題をどうやって解決するか」
という同じ目標を持ち、知恵を出し合う。
一人で仕事をしているように見えても、実際には多くの人に支えられています。
仕事もトレイルランニングも、ゴールまでの過程がおもしろい
私のような、少し過激な趣味を持っている社員は、社内にいません(笑)。
もちろん、これを読んでる人に全員に77km走ってほしいとも思っていません。
ただ、私はトレイルランニングを通じて、仕事について考えることがたくさんあります。
準備すること。
大きな目標を小さく分けること。
計画を立てること。
そして、計画に固執しないこと。
苦しくても少しずつ動き続けること。
周りの人に助けてもらうこと。
これは、仕事をする上でも大切なことばかりです。
仕事でも、成功することもあれば失敗することもあります。
思っていたように進まないこともあります。
でも、その中で試して、考えて、修正して、仲間と一緒に前へ進む。
そういう経験を一緒に楽しめる人たちと仕事ができたら、とても面白い会社になると思っています。
今回77kmを完走して、次の目標も見えてきました。
次は100km。
そして、もっと大きなレースにも挑戦してみたいと思っています。
仕事もトレイルランニングも、まだまだチャレンジは続きます。