経理体制を整える目的は、監査法人へ資料を提出するためだけではありません。
正確な数字を適時に作り、経営者が会社の状況を把握し、次の意思決定に使えるようにすることが本来の目的です。
ただ、会社が成長し、監査やIPO準備が始まると、数字が合っているだけでは十分ではなくなります。
求められるのは、
その数字を、誰が、どのデータから、どのような手順で作成し、誰が確認したのかを説明できる状態
です。
会計上の判断を伴う項目についても、「以前からこの処理をしている」という説明だけではなく、契約内容や取引実態、会計基準を踏まえた判断過程を残す必要があります。
また、監査法人から依頼された資料を毎回ゼロから作っていると、担当者の負担は減りません。
一度作成した資料について、データの取得元、作成方法、更新時期、レビュー方法を決めておけば、翌期以降も継続して使える会社の業務になります。
私は、事業会社で経理実務を経験した後、監査法人で上場会社監査・IPO監査に関与し、独立後も会社側の決算・監査対応支援と監査法人での監査実務の双方に関わってきました。
会社側では、限られた人員の中で、まず業務を回すことが求められます。
一方、監査法人側では、会計処理の妥当性だけでなく、判断根拠、証憑、レビュー、内部統制まで確認します。
両方の立場を経験する中で感じるのは、経理体制の構築には、現場で回ることと、第三者へ説明できることの両方が必要だということです。
外部専門家が関与する場合も、専門家が資料を作り続ける状態がゴールではありません。
最終的には、会社自身が業務を行い、レビューし、監査法人や経営陣へ説明できる状態へ移行する必要があります。
経理体制の構築、決算早期化、業務標準化、監査法人対応、内部統制整備などで課題を感じている会社がございましたら、壁打ちベースでもお気軽にご相談ください。