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自社の価値観を言語化する重要性

こんにちは。
リアライブの鶴野です。

今回は、「自社の価値観を言語化する重要性」について話をさせて頂きます。

新卒採用を成功させるためには、まず「ターゲット」の設定が重要です。
近年、実に多くの企業が「求める人物像」に
「主体性のある学生」と記しています。
私はこのことに、危機感を覚えます。
気持ちはわかります。上司やお客様から言われたことをこなすだけでは、
顧客の要求や不安・不満を理解し、先回りして顧客の想像を超えるサービスを
提供することはできません。自らの意志で、主体的に何かを行う『能力』を
持った人材を獲得することは、採用成功のための重要課題であることは確かです。

一方、学生は社会人と比べて自己理解も社会・業界理解も不足しています。
そのために、「お菓子が好きだから食品メーカーで働きたい」、
「安定した人生を送れそうだから銀行で働きたい」といった、
サービス受給者側の視点のまま就職活動をスタートします。
商品・業種になじみがない企業は目にとまりにくいのです。
このような学生に、自社に興味を持ってもらい、好きになってもらうためには、
どのようなメッセージを送れば良いのでしょうか。
主体性といった『能力』は、学生を評価する企業側の視点です。
学生視点でのメッセージになっていないため、訴求効果はありません。
その表現のままでは、一部の人気企業を除いては、
母集団形成に苦労することでしょう。
そこで私は、
社会的存在意義への『共感』で採用を行うことをお勧めしています。
次の3点を文章にしてみてください。

1.Mission(企業の存在目的、使命)

2.Vision(企業の存在目的を達成する上での目標)

3.Value(Mission、Visionの達成に不可欠な価値観、信条、強み)
そして、「これらに共感する学生に来てほしい!」と呼びかけるのです。
企業に『共感』するのは学生ですから、学生視点のメッセージとなります。

商品そのものや仕事内容をイメージできなくても、会社自体に興味を持ち、
好きになってもらうことができます。そこから、商品や仕事内容への興味も
湧いてきます。働く意義を考えることで、サービス受給者だけではなく提供
者の視点も持てるようになります。貴社の仕事がリアリティのあるものに
感じられるのではないでしょうか。

このようないわば“共感型採用”をお勧めするのは、
訴求効果が高いからだけではありません。

自社の社会的存在意義に共感する学生こそが、会社の定める行動や判断の指針を
忠実に守ることができ、長期的に成果を出せる素養を持つ人材となるからです。
リアライブ 鶴野
<プロフィール>
取締役
鶴野 敬文株式会社リクルートに入社、「ジョブカフェちば」初期メンバーとして、若年求職者向けキャリアカウンセリング、
各種就業支援セミナー・マッチングイベントの企画・運営を手掛ける。3年間で延べ3,500名を超える若者の就職支援に携わる。その後、新卒採用コンサルティング会社にて、新卒紹介事業部および研修事業部を立ち上げる。
新卒紹介事業では、学生および若手社員の潜在的な価値観・能力を顕在化させることによる、人と組織の効果的マッチングを実現。
研修事業においては、コーチング理論・FFS理論・ブリーフセラピー・ソリューションフォーカストアプローチの活用により組織の潜在能力開発、生産性向上に寄与。
2010年、人事コンサルタントとして独立。中小・ベンチャー企業を中心に新卒・中途採用支援および企業文化診断プログラム、
若年層~幹部候補社員向け早期即戦力化研修プログラムの開発・運営に取り組む。
また、人事向け採用支援メルマガ執筆および大学でのキャリア支援・就職活動支援イベント企画・運営も多数手掛ける。
2012年4月、柳田と共に株式会社リアライブ設立。
人と企業の『過去・現在・未来』をとことん理解し、双方にとって幸せなマッチングの追求を一生涯のテーマとする。

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