はじめに
「決算書って、数字の羅列で何が何だかわからない」
財務諸表に苦手意識を持つ方は、経営者でも意外と多い。貸借対照表(B/S)、損益計算書(P/L)、キャッシュフロー計算書(C/F)——いわゆる「財務三表」は、企業の健康状態をあらゆる角度から映し出す重要な資料だ。
でも、読み解くには一定の知識と時間が必要で、専門家以外には取っつきにくいのが現実だった。
そこで私は、「PDFをアップロードするだけで、AIが数値を読み取ってグラフ化してくれるアプリ」を開発した。その名も財務三表ビジュアライザー。合同会社リベルダードが提供するこのツールを、今日は読者のみなさんにご紹介したい。
財務三表ビジュアライザー | 合同会社リベルダード決算書PDFから財務三表を自動抽出・可視化するアプリzaimu-visualizer.vercel.app
どんなアプリなのか?
財務三表ビジュアライザーは、決算書のPDFをアップロードするだけで、Anthropic社のAI「Claude」が財務数値を自動抽出し、グラフや指標としてわかりやすく可視化してくれるWebアプリだ。
使い方はシンプルで、以下の3ステップで完結する。
① 企業名を入力し、決算書PDFをアップロードする
② AIが自動で数値を読み取り、確認・修正画面を表示する
③ ダッシュボードでグラフ・KPI・AIコメントを確認する
複数年分のPDFをまとめてアップロードすれば、売上高の推移やキャッシュフローの変化を時系列で比較することもできる。
主な機能
財務数値の自動抽出
ClaudeがPDFを直接読み込み、売上高・営業利益・経常利益・純利益・総資産・純資産・各種キャッシュフローなど、幅広い科目を自動で抽出する。抽出した数値は確認・修正画面で表示されるので、AIの読み違いがあれば手動で修正することも可能だ。「AIまかせで不安」という方も、原資料と照合しながら安心して使える設計になっている。
抽出科目のカスタマイズ
デフォルトでは貸借対照表・損益計算書・キャッシュフロー計算書のよく使われる科目を網羅しているが、「のれん」「受取手形」「前払費用」など、任意の科目を追加することも可能だ。業種や分析目的に応じて、自分だけの科目セットを設定できる。
ダッシュボード表示
数値確認が完了すると、ダッシュボードに遷移する。ここでは以下の情報が一覧できる。
- KPIカード:直近期の主要指標(売上高・営業利益・ROE・ROA・自己資本比率など)
- グラフ:売上高・営業利益・純利益の推移、キャッシュフロー推移、ROE/ROA/営業利益率の推移
- 財務三表のつながり図:P/L・B/S・C/Fの関係をインサイト付きで表示
- AIコメント:成長性・収益性・安全性・キャッシュ創出力などについての学習補助コメント
分析結果の保存・再表示
分析結果はクラウド(Supabase)に保存でき、過去の分析を一覧画面から呼び出して再表示することもできる。企業ごとの経年変化を手軽に追跡したい方にも便利な機能だ。
使ってみてわかった、このアプリの価値
正直に言うと、このアプリを開発したきっかけは、自分自身が決算書の読解に時間をかけすぎていたことだ。数字を拾って入力して、Excelでグラフを作って……という作業は地味に時間を食う。それをAIに任せることで、「分析する」ことではなく「考える」ことに集中できるようになった。
また、財務三表は「つながり」が重要だ。当期純利益はP/Lで生まれ、B/Sの純資産に積み上がり、C/Fの営業キャッシュフローとの比較で「利益の質」が見えてくる。このアプリはそのつながりをインサイト付きで可視化しているので、財務諸表をはじめて学ぶ方にも入り口として使いやすい。
注意事項
AIによる自動抽出は非常に便利だが、100%正確である保証はない。PDFの形式によっては読み取りがうまくいかないケースもあるため、必ず原資料と照合したうえで利用していただきたい。
また、本アプリに表示されるAIコメントは学習補助を目的としたものであり、投資助言・売買推奨ではない。投資判断にはご利用いただけないのでご注意を。
さいごに
財務三表ビジュアライザーは、決算書の読解を「難しいもの」から「身近なもの」に変えることをめざして開発した。経営者・投資家・ビジネスパーソン・学生など、財務諸表に少しでも興味がある方にぜひ触ってみてほしい。
下記のURLから無料で使えるので、まずはお手元の決算書PDFでお試しを。フィードバックや改善要望も大歓迎だ。