DXの第一歩は、システム導入ではなく「業務フロー図」だった。――業者と現場、そして「チーム」を繋ぐ翻訳者として。
「DXを進めたいけれど、何から手をつければいいかわからない」 「とりあえずCMで見たシステムを入れてみたけれど、結局使いこなせていない」
そんな悲鳴を、多くの現場で耳にします。世の中には便利なツールが溢れていますが、実はシステム導入の手前で立ち止まり、専門用語の壁に跳ね返されている経営者が驚くほど多いのです。
私が現場で「首がもげるほどうなずいた」ある気づき。それは、DXにおいて最も効果があるのは、最新のシステムを入れることではなく、「業務フロー図を一緒に作ってあげること」ではないか、ということです。
1. 自分の「立ち位置」が見えると、仕事の質が変わる
日々の業務に追われていると、自分が全体の流れの中で「どの位置」にいるのかが見えなくなりがちです。業務フロー図を一緒に描くことは、いわば組織の全体地図を広げる作業です。
「自分のこの作業は、前工程のあの人のためにあったんだ」 「このひと手間を加えるだけで、後工程の人がこんなに楽になるんだ」
全体像が可視化されると、メンバーの中に「前後の工程への配慮」が生まれます。ただの作業が「繋がり」へと変わり、チームとしての自律的な動きが加速する。これこそが、どんなシステムを入れるよりも先に解決すべき、現場の本質です。
2. 現場と業者の「言葉の壁」を壊す「翻訳者」
システム会社の担当者は、時に専門用語をまくしたてます。一方で、現場の方は自分たちの困りごとをどう説明すればいいかわからない。この「言語の不一致」が、多くのDXを失敗させています。
私はここで、両者の間に入る「翻訳者」でありたいと考えています。 クライアントの現場に寄り添い、その想いをシステム会社の言葉へ。逆に、業者の小難しい説明を、現場が納得できるレベルまで噛み砕いて伝える。この「納得感」こそが、プロジェクトを前に進める唯一のガソリンになります。
3. 「広く浅い基礎知識」が、クライアントを守る盾になる
私はITの専門家ではありません。しかし、会計、労務、法務といったバックオフィスの「広く浅い基礎知識」を持っています。
この土台があるからこそ、専門用語で攻めてくる業者の話を理解し、「それは今のこの会社にとって、本当に必要な機能ですか?」と一歩踏み込んで問い直すことができます。プロのバックオフィスが横にいることは、不適切な投資を防ぐ「盾」にもなるのです。
結びに:整えるべきは、システムの前に「基盤」
DXとは、ただIT化することではありません。 業務の本質を見つめ直し、スムーズに流れるように整えること。そして、働くメンバー全員が「自分の仕事の繋がり」を確信すること。
私は、限られた時間で「最大の効果」を出すための、無駄のない仕組みづくりに情熱を注ぎます。 基盤が整えば、システムは自ずと、あなたの組織を加速させる強力な武器へと変わるはずです。