現状把握の「霧」を晴らす。――私がスプレッドシートで自作した、生存戦略ダッシュボード。
「今月、あと何時間働かなければいけないのか?」 「今の私は、目標とする収益に対してどこまで来ているのか?」
フリーランスとして複数の案件を並行していると、こうした数字が「見えない」ことが一番のストレスになります。かつての私も、残り稼働ノルマがわからず、月末が近づくたびに正体のわからない焦りに襲われていました。
そこで私が作ったのが、Googleスプレッドシートによる「自作ダッシュボード」です。
1. 「作る過程」にこそ、真の価値がある
実は、このダッシュボードを構築するプロセスそのものに大きな価値がありました。 「自分は何を優先したいのか?」 「どの数字が動いたとき、私は危機感を持つべきなのか?」 これらを一つひとつ定義していく作業は、自分自身のビジネスモデルを再構築する作業そのものでした。
数字を可視化することは、時に自分の甘さや厳しい現実を突きつけられる怖さもあります。しかし、現状を正しく把握できているという確信は、何よりの「心の安定剤」になります。「なんとなく不安」を「具体的な数字」に変えることで、次にとるべき一歩が迷いなく決まるのです。
2. 未来の判断を「仕掛けて」おく
このダッシュボードには、タスクの進捗だけでなく、「契約更新時期」を可視化する仕掛けを入れています。
更新時期が近づくと、自分の視界にパッと入ってくる。そこで私は自分に問いかけます。「この仕事は、今の自分にとって手放すべきか、それとも続けるべきか」。 漫然と契約を続けるのではなく、定期的に「自分のキャリア」を棚卸しする。この仕掛けがあるからこそ、私は常にプロとして納得感を持って仕事に向き合えています。
3. リアルタイムの数字が、モチベーションを支える
もう一つのこだわりは、稼働記録をつけると「今月は現時点でいくら稼げているか」がリアルタイムで算出される仕組みです。 「今、ここまで頑張った」という結果が目に見えることは、単なる記録以上のエネルギーになります。
さらに、月々の気づきをテキストで残しておくことで、一年前の自分と今の自分を比較する振り返りも容易になりました。この「手触り感のある管理」は、自分自身のマネジメントだけでなく、実は多くの中小企業の現場でも求められている本質的な仕組みではないかと感じています。
結びに
道具に振り回されるのではなく、自分の「知りたい」に合わせて道具を創る。 クリアな視界で現状を把握できているという自信があるからこそ、私は次々といただく課題に対しても、冷静に、かつ情熱を持って取り組むことができるのです。