後藤悟志の週末デジタルデトックス術|集中力と家族時間を守るスマホ封印ルール
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こんにちは。後藤悟志です。
プロジェクトマネージャーとして、私たちの仕事は情報、つまりデジタルデータと切り離せません。パソコンでの資料作成、スマートフォンでのメールチェック、チームのチャットツールなど…。
情報工学を専攻していた私にとって、デジタル技術はまさに思考と業務を加速させるエンジンです。しかし、この「エンジン」があまりにも強力で、時として私たちの集中力や心の余白を奪い去ってしまう側面も無視できません。
最近、私はこのデジタルとの向き合い方を見直しました。
結論から言うと、「週末はスマートフォンを手放す時間」を意図的に設けるようにしたのです。以前の私は、家族と過ごす休日でも、ポケットの中でスマートフォンが振動するたびに、無意識に反応していました。
それは、緊急の連絡があるかもしれないという「責任感」と、単に新しい情報を見たいという「習慣」が混ざり合った、無意識の依存だったように思います。
デジタル依存が奪う「心の余白」
以前、このブログで「忙しさの中で余白をつくる工夫」について書きました。
しかし、デスクを離れても、通知音やSNSの更新が頭の片隅にちらついていては、真の「余白」は生まれません。特に、週末の家族との時間は、仕事のパフォーマンスを支える非常に大切な自己投資です。
それなのに、メッセージへの返信やニュースチェックに気を取られ、目の前の子供たちの笑顔を見逃したり、妻との会話がおろそかになったりしていました。
これは、心身の疲労回復だけでなく、「質の高い思考」を妨げる最大の要因だと気づきました。
脳はマルチタスクを苦手とします。デジタル機器からの通知が入るたび、私たちの注意は瞬時に切り替わり、その都度、集中力を再構築するコストがかかります。
これでは、仕事で最も重要な「深く考える時間」や「本質を見抜く力」が養われません。
後藤悟志が実践する週末の「スマホ封印」ルール
そこで、週末の金曜日の夜から日曜日の夜まで、以下のシンプルな「デジタルデトックス」ルールを設けました。
- 「封印ボックス」の導:スマートフォンをリビングから離れた場所に置いた箱の中に入れます。目に入らない場所に置くのが重要です。
- 緊急連絡手段の確保:家族からの連絡や本当に緊急の連絡に備え、古い携帯をいつでも使えるようにしておきます。これで「何かあったらどうしよう」という不安を取り除きました。
- デジタル・フリー・タイム:土曜日の午前中や日曜日の午後は、パソコンも開かない「デジタル・フリー・タイム」と明確に設定。資料作成などのタスクは、平日のうちに徹底的に終わらせるよう、逆算して仕事の進め方自体を見直しました。
デジタルデトックスがもたらした3つの大きな成果
この習慣を始めてから、驚くべき変化がありました。
1. 家族との会話の「質」が向上した
最も顕著なのは、家族とのコミュニケーションの改善です。子供たちと遊ぶとき、完全にその場に集中できるようになりました。
公園で一緒に鬼ごっこをするときも、絵本を読むときも、頭の中は他の情報で満たされることがなくなりました。
妻と話すときも、相手の言葉の背景にある意図まで深く聞けるようになったと感じています。
2. 思考が深まり、仕事のアイデアが湧くようになった
デジタルデトックス中は、散歩をしたり、読書をしたりする時間が増えました。特に「散歩中の脳」は最強です。
デジタル情報を遮断することで、仕事で抱えている課題や、プロジェクトの難題について、頭の中でじっくりと整理する時間が持てるようになりました。
デジタルを離れたからこそ、頭の中の断片的な情報が繋がり、新しい解決策やアイデアがひらめく体験が増えました。
3. 読書習慣がより充実した
以前から読書ノートをつけていますが、デトックス中は本の世界に完全に没入できます。通知に邪魔されることなく、著者の思考や世界観を深く味わうことで、読書の学びが、より深く自分の血肉になる感覚があります。
40代を迎え、仕事のパフォーマンスを維持・向上させるためには、単に業務時間を増やすのではなく、「質の高い集中」と「深い回復」が必要です。
デジタルデトックスは、その両方を提供してくれる、現代のビジネスパーソンにとって欠かせない「心のメンテナンス」だと確信しています。
この記事を読んだ方もぜひ、週末の一部だけでもスマートフォンを封印し、その「余白」から生まれる新しい発見を体験してみてはいかがでしょうか。