スラム街での2Lの水
高校生の頃、daredemoHEROの活動でフィリピン・セブ島のスラム街を訪れ、現地で炊き出しを行いました。限られた環境でも温かい食事を届けることで人々が笑顔になる様子を目の当たりにし、「食」が人の心を支える大きな力を持つことを実感しました。
活動中、特に忘れられない出来事があります。そこでは“水”が最も貴重で、日本のように自由に手に入るものではありません。そんな中、小さな女の子が私にそっと2Lの水を差し出してくれました。自分たちでさえ十分とは言えないはずなのに、それでも「ありがとう」と微笑みながら大切な水を分けてくれたのです。
その瞬間、物の豊かさではなく、人の優しさこそが本当の“豊かさ”なのだと強く胸を打たれました。