【元島純貴】システムと「土用丑の日」の意外な共通点
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7月も後半、いよいよ夏本番!Wantedlyをご覧の皆さんは、新しいチャレンジに向けて熱い日々を送っていらっしゃるでしょうか。この時期、街では「土用丑の日」のうなぎの香ばしい匂いが漂い、スタミナをつけようと行列ができているのを見かけます。
実は私、この「土用丑の日」と、システム開発の仕事に、意外な共通点を見出しているんです。
地道な「下準備」が結果を左右する
うなぎを美味しくいただくためには、下処理から焼き方、タレの調合まで、非常に繊細で地道な「下準備」が不可欠ですよね。タレを付けては焼き、焼いてはタレを付けて…という工程は、まさに職人技。この手間暇を惜しむと、決して美味しい仕上がりにはなりません。
これは、システム開発も全く同じです。
お客様からの要望を伺う**「要件定義」、それを具体的な機能に落とし込む「設計」、そしてコードを一行ずつ書き上げていく「実装」**。これら一つ一つの工程は、まさにうなぎを捌き、焼き上げる「下準備」に当たります。
特に、独立してスタートアップ企業の開発支援に携わるようになってからは、この下準備の重要性を痛感する日々です。大手SIer時代は、細分化された工程の一部を担当することが多かったのですが、今はフロントエンドからバックエンド、インフラまで一貫して見ることが多い。だからこそ、最初の要件定義や設計の段階で、いかに将来を見据え、堅牢な骨組みを作れるかが、その後の開発スピードや品質、そして何よりお客様の満足度を大きく左右すると実感しています。
「こんなことできますか?」という漠然とした問いから、具体的なシステム像を組み立てていく。このプロセスは、まるで未知の素材から最高の料理を生み出すシェフのようです。地道なヒアリングや徹底したリサーチ、そして長年の経験に基づく先読みが、後に続く実装フェーズでの「手戻り」を防ぎ、スムーズな開発へと導くんです。
「表面的な美味しさ」と「本質的な価値」
SNS全盛の現代、バズる動画やキャッチーなキャッチコピーが重視されがちです。システム開発の世界でも、見た目の派手さや最新技術を導入することだけが目的になってしまうケースが散見されます。まるで、見た目だけは豪華だけど、味が伴わないうなぎ料理のようなものです。
しかし、本当に価値のあるシステムとは何でしょうか? それは、お客様の業務課題を根本から解決し、ビジネスを加速させる**「本質的な価値」**を提供できるものです。
私は、見た目の美しさだけでなく、セキュリティや拡張性、そして運用保守のしやすさといった「見えない部分」にこそ、プロとしての真価が問われると考えています。うなぎで言えば、外はカリッと、中はフワッと、そして奥深いタレの味が染み込んでいる…という、五感を満たすような「体験」を提供できるシステムを目指しています。
独立以来、「丁寧な仕事ぶり」と「要望を的確に汲み取る力」で高い評価をいただいているのは、まさにこの「本質的な価値」を追求し続けているからだと自負しています。お客様の「困った」を「できた!」に変えることが、私の最大の喜びであり、原動力です。
この夏、皆さんもうなぎを食べてスタミナをつけたら、ぜひ一度、目の前の仕事の「下準備」と「本質的な価値」について、じっくり考えてみてください。きっと、新たな発見があるはずです。