転職回数“10回超”のフリーランスが悟った、自分にしかない武器の正体
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こんにちは。広瀬玉二です。
いきなりですが、皆さんは、これまでのキャリアの中で「何回」転職した経験がありますか?
私は、社会人期間だけでなくアルバイトも含めると、通算で「10回超」の転職を経験しています。
その中には、当然短期で働くアルバイトも含まれてはいるのですが、この回数は他の方に比べて多い方だと自覚しています。
日本社会では、転職回数が多ければ多いほど、転職市場で白い目で見られます。
よほど輝いたキャリアを持つ人でなければ、多くの人事担当者からこんな風に思われるのは間違いありません。
「何度も職場を変えているということは、人格的に問題があるのでは?」
「仕事が覚えられないなど、スキルが不足しているのでは?」
「組織に順応できず、スタンドプレーが目立つのでは?」
私自身も、転職を重ねるごとに、ままならない事情で職場を離れることが多く、それが劣等感を養う結果につながったと自覚しています。
世の中の多くの人が、同じ職場で数年は働き続けられるのに、どうして自分は長くても三年しか働き続けられないのだろう、と。
『他の人と同じこと』ができないことに、いら立ちや歯がゆさを感じると同時に、「自分ひとりの裁量で仕事ができるようになりたい!」と強く願う日々を過ごしていました。
そんな右往左往・懊悩(なやみもだえること)の時間を経て、2026年4月現在、私はフリーランスとして働いています。
実は、フリーランスとして独立でき、継続的に仕事をいただけた理由の一つが、この“豊富な転職経験”だったのでした。
今回は、私がどうやって組織に属せない劣等感をくつがえしたのか、そして過去の経験をどうお仕事(執筆)に活かしているのか、お伝えできればと思います。
10回超も転職した理由
私が同じ職場にとどまらず、10回超も転職した理由は、3つに大別できます。
- 職場がブラックだった
- 人間関係の不安がぬぐえなかった
- 収入に不満があった
身も蓋もない理由ではありますが、色々考えてみると、やはりこれらの理由が複合的に存在していたことが、転職を志した主な理由だったように思います。
以下、それぞれの理由について掘り下げます。
職場がブラックだった
近年では、労働環境も改善されてきていると思いますが、私が公務員・会社員として働いていた20~30代は、労働者に負担を強いる労働環境が当たり前に存在していました。
公務員時代はパワハラの嵐、休みの日もイベントに駆り出される始末で、とにかく心身を休めることができませんでした。
自宅にいると、誰かからお誘いが入るため、ゆっくり過ごすには外出しなければならないという、非常に矛盾した環境だったように思います。
会社員になってからは、長時間労働が当たり前となり、決算期は朝7時出勤→夜11時退社といったケースも珍しくありませんでした。
加えて、出張で外出した後、限られた時間の中で処理を済ませなければならない案件も多く、結果として休みを棒に振ることもありました。
働くことは楽しかったですが、当時の状況について妻に聞くと、
「ひとりで家にいるのが寂しかった」
そうです。
大切な人をないがしろにしてまで、成立する幸せはあるのだろうか?
独立という選択肢を想定していなかった自分にとっては、転職以外の選択肢が選べず、結果として転職回数が増えてしまったのでした。
人間関係の不安がぬぐえなかった
良くも悪くも、人が集まればコミュニケーションが生まれます。
その中には、周囲にプラスの影響をもたらすものもあれば、マイナスの影響をもたらすものもあります。
私は、常にこのマイナスの影響にさいなまれてきました。
周囲が誰かのことを悪く言っているとき、なぜか「きっと自分もそんな風に思われているのかな」と悩んだり。
自分が失敗したとき、フォローしてくれなかった人は「自分のことが嫌いなのかな」と邪推したり。
自分の推測の中には、正しいものもあれば、間違っているものもありました。
しかし、総じて人の輪の中でもまれながら働く生き方は、自分にマッチしていないと思い続けながら生きてきました。
よりよい環境を求めるがゆえに、転職を続けてきた。
これは見方によっては「逃げ」以外の何物でもありませんが、逃げた先に幸せがあるならその方がいいと、短絡的に考えていた時期があったのも事実です。
加えて、私は長男で、実家にいる家族のことも自分なりに気にかけつつ生きてきました。
有給が取りたいのに、管理職ともなれば自分を押し殺す場面も出てきます。
これが本当に嫌だった。
自分の裁量で働ければ、こんなことに悩まなくて済むのに。
思えば、そんな不満が自分の中にくすぶった頃から、副業としてライティングを始めたような気がします。
収入に不満があった
身も蓋もない話をすると、収入が爆発的に上がらないこと、自分の努力以外の部分で昇給が決まることが往々にしてあることも、転職を続けた理由の一つです。
私が働いていた職場の多くは、査定は最低でも半年、というルールになっており、しかも100%昇給が見込めるわけではありませんでした。
小さな会社の場合、社長の一存で給与やボーナスが増減することも珍しくなく、しかも仕事内容にも少なからず影響が出ます。
自分が正しいと思うこと、間違っていると思うことを、毎日の生活を理由に貫き通せないことも、転職に希望を抱く理由の一つとなっていたように思います。
フリーランスになってから転職経験が評価された理由
冒頭で書いた通り、会社員として働くにあたっては、転職回数が多い人材は敬遠されがちです。
私もその例に該当し、30代前半で転職に限界を感じ始め、ライティングで独立する覚悟を決めた経緯があります。
想定外だったのは、転職回数の多さが、ライティングの実務において活かされたこと。
自分なりに分析してみた結果、以下の要素が評価されたのではないかと考えています。
- 複数の業界・職種・部門の事情を把握している
- 転職者の”ホンネ”を文章化できる
- 転職者が悩む要素にフォーカスした記事を執筆できる
以下、それぞれの要素について考察します。
複数の業界・部門の事情を把握している
Wantedlyに記載しているプロフィールの通り、私は以下のような業界・業種で経理職として働いた経験があります。
- 自動車業
- 不動産業
- 葬祭業
- 税理士法人
アルバイト先では、情報システム部のスタッフとして、Excelの数式を学びました。
また、基本的には経理職として勤務していたものの、中小企業では部署の垣根を越えて仕事をすることも珍しくありません。
不動産管理部の事務仕事を手伝ったり、総務部の会場設営をサポートしたり、当時のWeb記事にはない”机上以外の実務経験”が豊富にありました。
この経験を、転職系メディアのWeb担当者から記事にして欲しいとリクエストされ、そこから6年以上のお仕事につながっています。
転職者の”ホンネ”を文章化できる
あえて誤解を恐れずにいうと、私は転職活動を「合法的な詐欺」だと思っています。
多くの場合、自分を少しでも良く見せなければ、内定を獲得できないからです。
人間というのは、他人に見せる面だけで語れるものではなく、SNSのつぶやきからすべて推し量れるものでもありません。
自分さえ知らない一面が存在するように、自分の良さも悪さも、他者を通して浮かび上がるものだと私は考えています。
だからこそ、人間は時に、周囲に良く思われようと振舞うのです。
その最たるものが転職活動であり、書類選考や面接であると考えます。
転職活動では、本音を建前に言い換える作業が求められます。
こんな感じで。
本音:マルチタスクが苦手
建前:専門職として着実にキャリアアップしたい
本音:お局にいびられたくない
建前:個々の役割を尊重し合うコミュニケーションを実践したい
こういった本音→建前への変換方法については、多くの記事で実践例が出ていますが、私の場合は「一般的に転職で不利な事例」の説明の仕方も磨きました。
本音:残業が長すぎて辞めた
建前:家族とのコミュニケーションを重視したい
本音:会社がブラックすぎて転職した(ワンマン社長)
建前:失敗を恐れず、建設的な議論ができる環境に身を置きたい
どうでしょう?
心当たりがある方も多いのではないでしょうか。
こういった、トゲトゲした本音をビジネスシーンの建前に言い直す手法は、私も過去記事の中で色々なバリエーションを編み出したという自負があります。
転職者が悩む要素にフォーカスした記事を執筆できる
私がWebライティングを始めた時期は、転職系のノウハウにバリエーションがなく、基本的に「Googleに評価されやすい」情報だけが載った記事をよく見かけました。
ざっくばらんにいうと、いわゆる「内容がない」記事がたくさんあったのです。
転職を希望する人が知りたい情報は、当然ながら履歴書・職務経歴書の書き方ノウハウだけではありません。
転職の成功談や失敗談だけでもありません。
重要なのは、自分の能力を活かしつつ、それが正しく評価される環境かどうか。
そして、自分が一人の人間として尊重されるかどうか。
これがすべてだと思います。
自分の能力が正当に評価されれば、やりがいも給与も、自分にとって満足のいくものが得られるでしょう。
自分が一人の人間として尊重されていれば、急な事情で有給や病欠をもらっても、嫌味をいわれることはありません。
どうすれば、そのような職場・仕事に出会えるのか。
そこで働くために何をすればよいのか。
幸い、私には10回以上の転職で培った、成功例と失敗例が山ほどあります。
同じような失敗をした経験がある人、転職に対する不安を抱えている人に対して、ピンポイントで刺さる記事が書けるのです。
私が転職業界に貢献できたと胸を張れること
私は、執筆を始めた当時から、こんな風な論調で記事を書いていました。
「自分が働いていて、心身に支障をきたす環境からはすぐ離れましょう」
自分が書いた記事を読んでくれる人に対して、私が誠実に向き合うにあたっては、絶対に避けられないハードルでした。
最初の頃は、クライアントからも「いくら転職サイトとはいえ露骨すぎる」と難色を示されましたが、ここだけは譲りませんでした。
一昔前、転職といえば「石の上にも三年」が基本でした。
せめて三年働いてからでないと、その職場の善し悪しは判断できない、という考え方です。
しかし、実際に自分が社会に出てから、それは建前もしくは嘘だと気付きました。
会社のために自分を大切にできない人間は、かえって周囲に迷惑をかけてしまう。
頑張った結果、自分が心身の不調で倒れたら、そのしわ寄せが他の誰かに行ってしまう。
つらい環境で我慢して働き続けても、モチベーションなど上がるはずがない。
今はどうでしょう。
新卒入社1週間も経たないうちに、ミスマッチを覚えて辞める人は珍しくありません。
勝手ながら、ようやく社会が間違いを認めざるを得なくなったのだと、個人的には納得しています。
まとめ|転職経験は”自分にしかない武器”の一つ
現在、私は過去の転職経験をネガティブに捉えることなく、むしろ「価値ある知見」として活用できる環境にいます。
一見マイナスに見える経験も、視点を変えれば市場のニーズに合致することを、フリーランスとして活動する中で学びました。
少子高齢化が進み、採用難が加速する日本において、転職ニーズは今後も高まり続けます。
「自社に人材を招き入れたいが、候補者の心に響くメッセージが書けない」とお悩みの企業担当者様、ぜひ私をお役立てください。
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