光を運ぶ青い風船
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こんにちは!前嶋拳人です。
フリーランスという働き方は、時に荒れ狂う海の上で、頼りない小舟を操るような不安定さを伴います。大きな組織という船に乗っていた頃は、目的地までの航路があらかじめ決まっており、私はただエンジンの一部として忠実に役割を果たしていればよかった。しかし、独立した今、舵を取るのも、帆を張るのも、風を読むのも、すべては自分自身にかかっています。
今回、私の中で重要なモチーフとして浮かんだのは、青い風船です。空高く浮かぶ青い風船は、どこへ飛んでいくのか、いつか割れてしまうのか、誰にも分かりません。しかし、その軽やかさと危うさこそが、今の私の仕事の感覚にとても近いものだと感じています。コードという目に見えない糸を使い、私は自分の思考という風船を、空の彼方へと飛ばしています。
エンジニアとしてシステムを構築することは、この風船を安定して浮かせ続けるための支柱を作る作業に似ています。風船が飛ばされないように、あるいは意図しない場所へ迷い込まないように、私は慎重に計算を繰り返します。でも、あまりに堅苦しく紐を縛りすぎては、風船が持つ本来の軽やかさが消えてしまう。その絶妙なバランスこそが、私が技術を通して追求したいものなのかもしれません。
三十代という年齢は、人生という空において、自分の風船が一番美しく見える高さに到達する時期だと言われています。これまでの経験が重りとなり、急な突風にも流されない強さを与えてくれる。けれど、同時に新しい風を受け入れる柔軟さも忘れずにいたい。そんな風に考えることで、日々の開発業務は、ただの作業ではなく、空へ向かう挑戦へと変わっていきます。
ときには、風船が壁にぶつかり、しぼんでしまうこともあるでしょう。それは決して失敗ではありません。なぜしぼんだのか、どうすればもっと高く飛べるのか。その答えを探す過程こそが、エンジニアとしての私の成長そのものなのです。大手での丁寧な仕事術と、スタートアップで培った泥臭い挑戦心。その二つがあれば、どんなに高い空でも飛んでいける。そう信じて、私は今日も画面に向かいます。
空は今日も広大で、境界線なんてどこにもありません。私の書く一行のコードが、誰かの青い風船を高く押し上げる力になるかもしれない。そう想像すると、キーボードを叩く指先に力がこもります。完成を目指す必要はありません。ただ、今この瞬間に、風を感じ、空を見上げること。その繰り返しが、私という人間の物語を形作っていくのだと確信しています。
明日はどんな風が吹くのでしょうか。追い風か、それとも向かい風か。どちらであっても、私は帆を上げ、青い風船を空へと解き放ちます。どこか遠くで、同じように空を見上げている誰かと繋がれる場所を夢見て。そんなささやかな願いを胸に、今日も私は自分だけの空を描き続けています。物語はまだ、始まったばかりです。