【前嶋拳人】会議は未来のプロトタイプ
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フリーランスとして活動していると、企業やチームごとに会議のスタイルが全く違うことに驚く。
1時間じっくり議論するところもあれば、5分で決まるところもある。資料をがっつり作り込むチームもあれば、ホワイトボードに手書きで進めるチームもある。
以前は「会議は意思決定のための場」と思っていた。でも最近は少し違う見方をしている。会議は、未来のプロトタイプを作る場だと。
プロジェクトの初期段階で作る試作品と同じく、会議の中で出てくる案や意見は完成品ではない。あくまで「こうなるかもしれない未来」の試し書きだ。だからこそ、最初から完璧を求める必要はないし、未完成のまま外に出して磨く方が速い。
この感覚を持つと、会議の空気も変わる。「間違えたらどうしよう」という緊張感より、「ちょっと試してみよう」という軽さが出る。プロトタイプは失敗しても修正できる。むしろ失敗が早いほど学びも早い。
フリーランスとして複数の現場に関わる中で、この「会議=未来のプロトタイプ」という視点は、プロジェクトのスピードと柔軟性を高める鍵だと感じている。議事録や決定事項だけでなく、「試したけどボツになった案」も残しておく。すると、半年後や一年後に、そのボツ案が別の案件で突然使えることがある。
働く環境や関わる人が変わっても、会議の本質は変わらない。それは未来を形にする第一歩であり、その場の全員が未来の共同制作者になる瞬間だ。
これからも、自分が関わる会議では、未来を描くためのプロトタイプを作る感覚を大事にしていきたい。完成はあとでいい。まずは作ってみること。それが動き出すきっかけになる。