性格タイプの違いから考える、ゲームとの向き合い方
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目次
長期運営で見えてくるユーザー構造
短期的な熱量を生む層
深い愛着を生む層
性格タイプの違いから考える、ゲームとの向き合い方
有名なものにMBTIやビッグファイブというものがあります。今回はMBTIのタイプを借りて話そうと思います。ただ、ここで扱う分類は、MBTI理論に厳密に準拠したものではありません。
これはあくまで「ユーザーが何に価値を感じ、どのようにゲームと付き合う傾向があるのか」を考えるための、実務上のフレームワークです。
【SPタイプ( 既知志向×発散思考)】
即時性や爽快感、対戦、ランキングなど、分かりやすい刺激を好む傾向があります。
新しいものへの反応が早く、広告や施策の効果が数字として現れやすい一方で、刺激に慣れるのも早い層です。
【SJタイプ(既知志向×収束思考)】
毎日のルーチンや、先が見える分かりやすい進行を好みます。
サービス型ゲームにおいて、長期間安定して遊び続けてくれるユーザーが最も多い層でもあります。
【NPタイプ(未知志向×発散思考)】
キャラクターの関係性や感情的なフックに惹かれやすいタイプです。
物語の展開や、キャラクター同士のやり取りから想像を膨らませることを楽しみ、愛着によって継続します。
【NJタイプ(未知志向×収束思考)】
世界観の一貫性や、物語に込められた意味を重視します。
まだ明かされていない背景や、物語がどこへ向かうのかを見届けること自体が、継続の動機になります。
長期運営で見えてくるユーザー構造
中期〜長期で続いているサービス型ゲームを見渡すと、最も多く、かつ安定しているのはSJタイプのユーザーだと感じています。
日々のプレイが生活の一部になり、いわば「岩盤層」としてサービスを支えてくれる存在です。
この層は、ルーチンが大きく崩れない限り、過度なインフレやバランス破壊が起きない限り、簡単には離れません。
一方で、離脱理由の多くはゲーム外の要因――ライフステージや生活環境の変化によるものであり、一度離れると戻ってくることは少ない傾向があります。
そのため、維持コストは比較的低いものの、丁寧な設計が求められる層でもあります。
短期的な熱量を生む層
SPタイプは、新しい刺激に最も敏感な層です。
対戦やランキング、目新しい要素に強く反応し、施策の成果が短期的に分かりやすく現れます。ただし、刺激を維持するためには継続的なアップデートが必要で、運営コストは高くなりがちです。
一方で、対戦に深くハマり、勝ち続けている間は非常に強いエンゲージメントを示すため、特定の条件下では高いリターンを生む層でもあります。
深い愛着を生む層
NPタイプは、キャラクターや関係性を軸にゲームと向き合います。
ビジュアルや物語のちょっとした変化、関係性の進展が大きなモチベーションとなり、プレイの波はあっても熱量は高い傾向があります。SNSなどで体験や感情を共有する傾向が強く、結果として広告とは異なる形の拡散が生まれやすいです。
また、キャラクターや関係性への愛着から、二次創作やファン活動へと発展するケースも少なくありません。
NJタイプは、さらに長い時間軸でゲームを見ています。
物語全体の構造やテーマ、世界観の意味づけが重要で、「この物語はどこへ行くのか」を確かめるためにプレイを続けます。物語や世界観の考察を通じて、自発的に文章として発信することもあり、それを読んだ第三者が興味を持ち、作品に触れるという流れが生まれることもあります。
NP/NJ両者に共通しているのは、「すべてを語り切らない」構造への反応の強さです。
大筋や大枠を提示しつつ、解釈や想像の余地を残した物語や関係性は、長期的な関与を生みやすいと思われます。