これまで、企業SNS向けの縦型動画や広告、MV、ライブ映像、VTuber関連コンテンツなど、さまざまなジャンルの映像制作に携わってきました。
最近では、行政関連のセミナー映像をSNS向けの縦型動画に再編集する仕事も多く担当しています。
一見すると、行政のセミナーとエンタメのライブ映像は、まったく異なるジャンルです。
けれど、どちらの制作現場でも共通して感じることがあります。
それは、良い内容や魅力的な作品があるだけでは、必ずしも届けたい人に届くとは限らないということです。
今回は、異なるジャンルの映像制作を経験する中で感じたことや、私が制作で大切にしている考え方について書いてみたいと思います。
01|価値のある情報を、どう届けるか
最近は、行政関連のセミナーや講演の映像を、SNS向けの縦型動画に再編集する仕事に携わる機会が増えています。
こうしたセミナーでは、専門的な知識や社会に役立つ情報など、非常に価値のある内容が発信されています。
一方で、せっかく良い内容のセミナーを開催していても、その情報を必要としている人たちに、どう届ければよいのか悩んでいるケースも少なくありません。
長時間のセミナー映像を公開するだけでは、もともと関心のある人には届いても、まだそのテーマを知らない人に見てもらうことは難しい場合があります。
そこで、縦型動画という形に再構成することに意味があると感じています。
例えば、長い講演の中から、視聴者が興味を持つきっかけになりそうな話題を見つけること。
専門的な内容であっても、冒頭の切り口やテロップ、構成を工夫することで、初めて見る人にも関心を持ってもらいやすくすること。
ただ短く切り抜くのではなく、その情報の価値を損なわずに、届きやすい形へと編集することが大切だと考えています。
行政や専門的な分野の映像は、どうしても堅い印象を持たれがちです。
けれど、テーマが堅いからといって、伝わらないわけではありません。
伝える順番や見せ方、演出によって、これまで関心を持っていなかった人にも興味を持ってもらえる可能性があります。
そうした可能性を感じられることが、最近の仕事の面白さの一つです。
02|SNS動画は、作って終わりではない
これまで企業の公式TikTokアカウントでは、企画立案・構成作成・編集ディレクションから、投稿後の数値分析や改善提案まで、一連の業務を経験してきました。
SNS向けの動画は、限られた時間の中で視聴者の興味を引き、伝えたい内容を届ける必要があります。
そのため、冒頭で何を見せるのか、どの順番で情報を伝えるのか、どこでテンポを変えるのかといった細かな部分にも意図を持つようにしています。
ただし、制作時に良いと思った表現が、必ずしも期待した結果につながるとは限りません。
だからこそ、公開後の再生数や視聴傾向、コメントなどを確認し、次の企画や構成に活かしていくことも大切です。
特にコメントは、数値だけでは分からない視聴者の反応を知る手がかりになります。
どこに興味を持ったのか。
何が印象に残ったのか。
時には、こちらが想定していなかった部分に反応が集まることもあります。
映像を届けた先にいる人たちの反応を知り、それを次の制作につなげられることも、SNS動画ならではの面白さだと感じています。
03|エンタメの現場で感じた、感情が広がる瞬間
フリーランスとしては、MVやライブ映像、VTuber関連のコンテンツ制作にも携わってきました。
エンタメの映像制作では、情報を分かりやすく伝えることだけでなく、作品の世界観や感情をどう表現するかが重要になります。
そして、最近のエンタメには、もう一つ面白い特徴があると感じています。
それは、作品を楽しんでいる人たちの反応が、リアルタイムで見えることです。
オンラインライブや配信では、視聴者のコメントを通して、その瞬間に何を感じているのかを知ることができます。
また、XなどのSNSでは、作品を見た人が気軽に感想を発信できるため、好意的な反応だけでなく、率直な意見も目にする機会があります。
特に印象的なのは、一人の感想が、ほかの人の興味につながっていくことです。
ライブ中の感想が多くの人に共感され、いいねやリポストによって広がる。
その投稿をきっかけに作品を知り、ライブのアーカイブを購入したり、次の公演に興味を持ったりする人もいます。
作品そのものの魅力はもちろんですが、それを見た人が「誰かに伝えたい」と感じることも、作品が広がる大きな力になるのだと思います。
映像制作においても、ただ美しい映像を作るだけではなく、見た人の心に何が残るのか、どんな感情が生まれるのかを考えることが大切だと感じています。
04|SNSとエンタメに共通すること
行政関連のセミナー映像と、エンタメのライブ映像。
扱う内容も、視聴者も、制作の目的も異なります。
それでも、両方の現場に携わる中で、共通していると感じることがあります。
それは、映像の役割は、情報や作品を届けるだけでなく、人の興味や感情が動くきっかけを作ることでもあるということです。
専門的な情報を、初めて知る人にも分かりやすく届ける。
作品の魅力を引き出し、見た人が誰かに感想を伝えたくなるような映像を作る。
どちらも、届けたいものの本質を理解し、受け取る人のことを考える必要があります。
そのため、私は映像制作において、編集ソフトを開く前の段階を大切にしています。
誰に届けたいのか。
何を伝えたいのか。
見た人に、どんな気持ちになってほしいのか。
そして、そのためにどのような構成や演出が適しているのか。
こうしたことを考えながら、企画から編集まで取り組むようにしています。
また、After Effectsを使ったモーショングラフィックスやアニメーションも、単に画面を華やかにするためではなく、伝えたい内容や作品の魅力を引き出すための手段の一つだと考えています。
目的から考える力と、それを映像として表現する力。
SNSとエンタメ、両方の現場で培ってきた経験を、これからもさまざまな制作に活かしていきたいと思っています。
05|これからも、届ける相手を考えながら
現在は、SNS向け縦型動画の企画・撮影・編集・ディレクションに加え、After Effectsを活用したアニメーションやモーショングラフィックスなど、幅広い映像制作に取り組んでいます。
今後も、SNS広告や企業PR、採用動画、MV、アニメーションなど、ジャンルを限定せず、さまざまな制作に携わっていきたいと考えています。
私が大切にしたいのは、依頼された映像をただ完成させるのではなく、クライアントが伝えたいことや、その背景にある思いを理解することです。
そして、制作を通じて、どうすればより伝わるのかを一緒に考えていくこと。
映像には、まだ知られていない情報や魅力を、必要としている人へ届けられる可能性があると思っています。
これからも、一つひとつの仕事に丁寧に向き合いながら、その可能性を広げていきたいです。
映像制作に関するご相談がありましたら、ぜひお気軽にお声がけください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。