こんにちは!石田大顕です。
私たちは人生という名のまだ誰も見たことのない海原をそれぞれの舟に乗って進んでいます。あらかじめ用意された完璧な地図なんてどこにも存在せず目の前にあるのはただ広大に広がる波のうねりだけです。そんな予測のつかない航海の中で頼りになるのは外から与えられた指示書ではなく自分の内側から湧き出る直感とこれまでに磨いてきた確かな感覚だけなのです。
たとえば波間に漂う一本の流木を想像してみてください。それは長い年月をかけてさまざまな荒波にもまれながら自分の形を削り磨かれそして今まさにどこかの海岸へとたどり着こうとしています。私たちが日々の仕事や制作に向き合う姿勢もこれとよく似ています。たくさんの経験を重ねる中で不要なものが少しずつ削ぎ落とされ自分だけの輪郭が鮮明になっていくのです。
変化の激しい現代社会では誰もが正解のルートを求めて焦ってしまいがちです。安全な港に留まり続けていれば大きな嵐に巻き込まれる心配はありません。けれど本当に心躍る景色やまだ誰も見つけたことのない宝物はいつも誰も足を踏み入れたことのない荒波の向こう側に隠されています。
新しい挑戦を始めるとき私たちの胸のうちは期待と不安が入り混じりまるで深い霧の中を手探りで進んでいるような感覚になります。それでも一歩ずつオールを漕ぎ続けているとふと霧が晴れ渡り目の前にまったく新しい世界が広がる瞬間が訪れます。その瞬間のために私たちは日々の試行錯誤を惜しまないのかもしれません。
まわりの景色や他人の進むスピードばかりが気になってしまう日もあるでしょう。しかし自分の舟が進むべき速度や方角は他の誰にも決めることはできません。他人の航海日誌をいくら眺めても自分だけの波風を乗り越えることはできないのです。
大切なのは目の前で揺らめく波の音に耳を澄まし風の向きを全身で感じ取りながら自分の意志で舵を握りしめることです。ときに予定とは違う方向に流されてしまうこともあるかもしれませんがそこで出会う思いがけない景色こそが人生をより豊かで味わい深いものにしてくれます。
まだ見ぬ地平線を目指して自分の足で一歩を踏み出す勇気を持つこと。それは簡単なことではありませんがその先にしか見えない眩しい光が確かに存在しています。今日もそれぞれの海原で奮闘するすべての人たちと一緒に心の中の羅針盤を信じながら自分だけの航路を力強く切り開いていきたいと心から願っています。