こんにちは!石田大顕です。
私たちは普段何気なく過ごしている毎日の中でふと遠くへ旅立ちたいという衝動に駆られることが誰にでもあるのではないだろうか。
ある秋の夕暮れ時に空を見上げるとどこからともなく現れた渡り鳥の群れが規則正しい隊列を組んで遠くの空へと消えていく姿に出会った。
冷たい風に逆らいながらも迷いのない翼の羽ばたきはそれぞれが持つ確固たる目的地へ向かって一歩ずつ進むことの強さを物語っていた。
目に見えない大きな季節の移り変わりを感じ取りながら生きるその姿は私たちが日々の仕事や表現に向き合う姿勢とも重なる部分が多い。
デザイナーという仕事をしているとどうしても目の前にある納品物や短期的な成果だけに意識が囚われてしまって視野が狭くなりがちだ。
けれど本来のクリエイティブな活動というものはもっと広い視点を持ちながら今いる場所から一歩外へと踏み出す勇気があってこそ成り立つものだ。
たとえば見知らぬ土地を訪れたときに感じる新鮮な空気やその街特有の色彩のコントラストに触れるだけでも凝り固まった思考は大きくほぐれていく。
効率や正解ばかりを追い求めるのではなく時には大きく視点を変えて遠くの空を飛ぶ鳥のように全体を俯瞰してみる余裕を持ちたいものだと感じる。
私たちが日々手がけるデザインやブランディングの仕事においてもただ目の前の要望に応えるだけでなくその先にある未来の景色まで見据えたい。
画面の向こう側にいる誰かの日常にそっと新しい風を吹き込み心地よい変化を生み出すためには作り手自身が常に新しい視点を求め続ける必要がある。
一見すると遠回りに思えるような試行錯誤や新しい体験の積み重ねこそがいつか自分だけの独自の表現力へと結実していくのだろう。
もし次に自分の進むべき道に迷うようなことがあればぜひ空を大きく見上げて鳥たちが描く自由な軌跡にそっと心を重ねてみてほしい。
きっとこれまでとは違った広い視野が開け日々の仕事や表現に対する向き合い方に新しいひらめきと豊かな潤いがもたらされるはずだから。