こんにちは!柿原格です。
広告代理店での戦略立案と、事業会社でのブランド運営という、支援側と事業側双方の立場からマーケティングに深く携わってまいりました。現在はその経験を活かし、複数企業のマーケティング顧問として、市場分析から戦略構築、施策の実行支援までを一貫して請け負っております。
皆さんは、激しい嵐の海の中にぽつんと佇む灯台の姿を想像したことがあるでしょうか。どんなに深い暗闇が世界を覆っても、決まったリズムで真っ直ぐな光を放ち続け、遠くをゆく船に進むべき安全な道を示しています。実は、ビジネスにおける市場分析やターゲット設定という作業は、この灯台の光を灯す行為にとてもよく似ています。
多くの人が商品を世の中に広めようとするとき、どうしても周りの賑やかな光ばかりに目を奪われがちです。競合が派手なキャンペーンを始めたから真似をしようとか、あのお店が値下げしたからこちらも合わせようといったように、同じ場所で激しい波に揉まれてしまいます。これでは、体力を消耗するだけの苦しい戦いになってしまいます。
大切なのは、あえて一歩引いた高い場所から、暗闇の先にある誰も気づいていない安全なルートを光で照らし出すことです。徹底したリサーチによって勝てる市場とペルソナを明確にすることは、迷える船にとっての道標となる強固な灯台を築くようなものです。他社と真っ向からぶつかるのを避け、独自の進路を提示することが、本質的な戦略の第一歩となります。
しかし、ただ遠くを照らす灯台があるだけでは、組織の全員が一丸となって進むことはできません。そこで次に必要となるのが、全ての要素が美しく噛み合う一枚のパズルのような仕組みづくりです。
パズルのピースは、一つひとつが全く異なる複雑な形をしています。それらを正しい位置に丁寧にはめ込んでいくことで、初めて一枚の大きな美しい絵が完成します。マーケティングにおけるブランディングや組織の立ち上げも、このパズルを完成させる作業と同じです。
一過性の流行を追いかけるのは、全く関係のない別のパズルのピースを無理やり押し込むようなものです。最初は目新しく見えても、全体のバランスが崩れてすぐにバラバラになってしまいます。そうではなく、その企業が持つ本質的な価値を丁寧につむぎ、可視化し、すべての施策のKPIやメンバーの動きが美しい一枚の絵として繋がるように体制を構築していくことが重要なのです。
上流の戦略という灯台の光で確かな進路を描き、ブランディングという一枚のパズルのように隙のない美しい仕組みを届けていく。私はフリーランスという立場ではありますが、常に組織の内側にいるような強い当事者意識を持ち、クライアントの皆さまと同じ船に乗り込む覚悟で仕事をしています。単なる作業の代行として外から眺めるのではなく、事業の成長にコミットする良きパートナーでありたいからです。
誰もが同じような手法で競い合う時代だからこそ、私たちは視点を少し変えて、ブレない光と、全員が同じ絵に向かって進める美しい仕組みを大切に育てていく必要があります。