海外との連絡調整、太平洋島嶼国等における業務を通じて学んだ日本との違い、失敗例、そして心がけるべきこと
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海外との連絡調整、太平洋島嶼国等における業務を通じて学んだ日本との違い、失敗例、そして心がけるべきこと
私は一般社団法人PPP推進支援機構(OPPS)において、フィジー、パラオ、フィリピン、モロッコなどの政府機関と連携し、水・廃棄物・インフラ分野における官民連携(PPP)事業の形成支援に携わってきました。フィジー政府との上下水道PPP形成ワークショップや、太平洋島嶼国を対象としたPPPフォーラムの企画・運営では、現地政府、日本の関係省庁、民間企業、国際機関との調整を担当しました。これらの経験を通じて、海外との業務では「前提の違いを理解し、相手の立場に立って進めること」が何より重要であると実感しました。
日本の組織運営は、事前調整を重ね、役割分担や手続きを明確にした上で、着実に物事を進めることに強みがあります。一方、太平洋島嶼国では、行政体制や人的資源が限られており、担当者の異動や通信環境の制約によって、想定どおりに進まないことも少なくありません。また、正式な文書以上に、担当者同士の信頼関係や率直な対話が重視される場面も多くあります。日本では当然と考えられる進め方が、そのまま通用するとは限らないことを学びました。
特に印象に残っているのは、フィジーでのワークショップ準備における経験です。当初、私は日本側の感覚で詳細なスケジュールと厳格な資料提出期限を設定しました。しかし、現地側の確認には想定以上の時間を要し、重要事項の確定が直前までずれ込みました。当初は「期限を守ってもらえない」と感じましたが、実際には複数省庁間の合意形成や限られた人員の中で優先順位を調整する必要がありました。この経験を通じて、相手国の意思決定プロセスや事情を理解し、十分な余裕を持った工程を組むことの重要性を学びました。また、催促するのではなく、「何かお手伝いできることはありますか」と寄り添う姿勢に変えたことで、信頼関係が深まり、より円滑な情報共有につながりました。
海外との連絡調整や現地業務で重要なのは、第一に、相手の制度や文化、現実的な制約を理解すること。第二に、目的や期待事項を簡潔かつ明確に伝えること。第三に、予定どおりに進まないことを前提に、冷静かつ柔軟に対応することです。そして何より、相手への敬意を持ち、長期的な信頼関係を築く姿勢が不可欠です。