こんにちは!松岡史晃です。
誰かと一緒にひとつの目標に向かって進むとき、私たちはまるで「ピアノ」の弦を一本ずつ調整しているような感覚を覚えます。どんなに立派な楽器であっても、音程が少しずれているだけで綺麗な旋律を奏でることはできません。私の仕事は、人と人との間に流れる言葉の音色を聞き分け、互いの気持ちが気持ちよく響き合うように調整していくことです。
対話の現場で私が出会う悩みや課題は、一見すると複雑に固まった「氷山」のように見えます。海の上に浮かんでいる小さな頭だけを見て判断してしまうと、その下に眠る巨大な想いや背景を見落としてしまいます。だからこそ、表面に見える言葉だけを鵜呑みにせず、水面下に隠された不安や情熱の輪郭を丁寧に確かめる作業が大切になります。じっくりと時間をかけて話し合い、温かな言葉を注ぐことで、固かった氷が少しずつ解け出し、本音という綺麗な水流となって動き始めるのです。
また、異なる意見を持つ人々がひとつの方向に進むためには「振り子」のようなバランス感覚が必要です。片方の意見だけに大きく揺れてしまうと、全体の安定が失われてしまいます。双方の言い分を行き来しながら、どちらの思いも尊重できる中央のポイントをじっと見極めます。規則正しく行き来するやり取りの中で、お互いの歩調が自然と揃い、最適な解決策へと導かれていきます。
人や組織の課題を整理する作業には、決まった答えやひとつの正解が存在するわけではありません。ピアノの音を整え、氷山の下に耳を澄ませ、振り子の揺れを見守るように、相手の状況に寄り添った柔軟なアプローチが求められます。自分の考えを押し付けるのではなく、相手の持っている魅力や可能性を最大限に引き出す黒衣として立ち回ることこそが、この仕事の大きなやりがいです。
言葉を通じて人と人とが理解し合い、目の前の景色が明るく変化していく瞬間を見届けるたびに、丁寧な対話の持つ凄まじい力を実感します。目に見えない結び目をほどき、確かな信頼関係を築いていくこの営みには、どこまでも深い面白さが広がっています。
これからもひとつひとつの対話を大切に重ね、互いの想いが綺麗に重なり合う最高の瞬間を追い求めていきたいと考えています。目の前の人に真摯に向き合い続ける姿勢を軸に、さらなる成長を目指して歩みを進めていきます。