水シャワーから始まった、組織変革の話
【人と組織を変える“構造”シリーズ①】
毎朝、水シャワーを浴びる。
春から秋にかけて、もう数年続けている。
最初は正直、気合だった。
ただ浴びる。それだけ。
でも違った。これは精神論じゃない。
冷水を浴びると、ノルアドレナリンは200〜300%上昇。ドパミンも約2.5倍まで上がり、それが数時間続く。
つまり、水シャワーは
「やる気を出す行為」ではない。
“やる気が出る状態を作る行為”だ。
ここを勘違いしている人は多い。
やる気が出たらやる。
ではなく、先に体を動かして脳を変える。
この差が、1日の質を変える。
そして1週間、1年の差になる。
私はこれを続けて、朝の迷いが減った。
決断が速くなった。
たった1分でいい。
明日の朝(今日からでも)、水を浴びてみてください。
できるかどうかじゃない。
やるか、やらないか。
その選択の積み重ねが、人生を分けるのではないでしょうか。
【人と組織を変える“構造”シリーズ②】
「意思の力で人は変わる」とよく言われる。
でも、自分の結論は違う。
人を変えるのは、意思ではなく上質な情報と環境だ。
これまでいくつかの成果を出してきたが、
振り返ると共通点は一つしかない。
私の場合は、
「信頼され、任された環境」だったこと。
目標だけがあり、やり方は任される。
上司は細かく口を出さず、私が苦しい時は支援をしして頂き、最後は責任を取る。
振り返れば、この環境で、私は最も力を発揮してきたなぁと思う。
ただ、マネジメント側に立って初めて分かったことがある。
この環境が合う人は、少数派だ。
多くの人は、
・明確な指示
・細かなフィードバック
・安心できる枠組み
の中で力を発揮する。
だからリーダーは葛藤する。
自分が嫌だった管理を、あえてやらなければならない場面がある。
そのときに意識していることがある。
「愛を持って、線を引く」
厳しさはコントロールではない。
その人が力を出せる“型”を与えることだ。
人を変えるのは意思ではない。上質な情報と環境だ。
だとすれば、リーダーの仕事は一つしかない。
「上質な情報を与えて、人に合わせて環境を設計すること」
もし今、
「部下が育たない」と感じているなら、
それは本人の問題ではない。
上質な情報の提供が滞っているか、環境設計の問題ではないかと思う。
【人と組織を変える“構造”シリーズ③】
継続できる人と、できない人。
何が違うのか。
意志の強さだと思われがちだが、自分の結論は違う。
継続は意志ではなく、“状態”だと私は思う。
自分が続けている習慣を挙げると、
・毎朝のアファメーション
・10kmラン
・水シャワー
・週一の掃除(トイレ、お風呂、洗面所)
正直に言うと、どれも「やらないと気持ち悪い」レベルになっている。
これが継続の正体ではないかなぁ。
「やろう」と思ってやっているわけではない。
やらないと違和感がある状態に入っている。
では、その状態はどう作るのか。
私が意識しているのは一つ。
「感謝から始めること」
走れる体がある。
掃除できる環境がある。
朝を迎えられる。
これを“当たり前”にしない。
感謝があると、行動は「義務」ではなく「選択」になる。
そして繰り返すうちに、意志を使わなくても回る。
ここからが重要だ。
継続は誰でも3ステップで作れる。
① 小さく始める(1分でいい)
② 毎日同じタイミングでやる(環境に紐づける)
③ やらないと違和感が出るまで続ける
この3つが揃えば、意志は不要になる。
意志で続けようとするから、続かない。
状態に入れるから、続く。
もし今、続けたいことがあるなら、
まず“できていること”に目を向けるのはどうでしょうか。
そこに感謝できるかどうかが、スタートラインです。
皆さんは、何を“当たり前”にしていますか?
【人と組織を変える“構造”シリーズ④】
個人の習慣を組織に落とすと、どうなるか。
シリーズ①〜③を一言でまとめると、
「人は意志ではなく、環境と状態で変わる」ということですかね。
では、これを組織に当てはめるとどうなるか。
結論はシンプルです。
組織も“信頼という環境”でしか動かないということではないでしょうか。自分がチームを動かすとき、最初にやることがある。
「信頼残高を積み上げること」
人は、信頼していない相手の言葉では動かない。
どれだけ正しいことでも、届かない。
だから最初にやるのは、関係性の設計だと思います。
・自分の弱さも含めて開示する
・1on1で徹底的に向き合う
・相手の背景や価値観を理解する
・小さな約束を守り続ける
食事や会話も手段の一つだが、本質ではないのかな。
「この人は自分を見ている」と感じてもらえるかどうか。
ここで初めて、環境が機能し始めるのではないでしょうか。
ルールや制度は、その後。
信頼がない状態で作った仕組みは、必ず形骸化しますよね。
どんな優れたマネジメント手法も、
信頼という土台がなければ意味を持たない。
組織を変えたいなら、順番は下記になるのではないでしょうか。
① 自分が変わる
② 信頼を積み上げる
③ 環境を設計する
この順番を外した瞬間、組織は動かなくなるのでは?
もし今、
「チームが動かない」と感じているなら、
それはスキルの問題ではなく、信頼設計の問題ではないでしょうか。
【人と組織を変える“構造”シリーズ⑤|最終回】
シリーズを通して話してきたことを、企業事例で検証したいと思います。
「人は意志ではなく、環境と状態で変わる」
これは理論ではなく、すでに現場で証明されていますね!
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■事例① 共立冷熱株式会社(宮崎県・従業員30名)
年功序列・トップダウンが当たり前の建設会社。
2018年に新社長が就任し、最初にやったのは理念の再定義。
「社員は会社の財産」
この言葉を形にするために、環境を変えた。
・ピアボーナス制度の導入(社員同士で貢献を可視化)
・評価制度を年功から役割・成果へ転換
・1on1での目標設定とフィードバックを徹底
結果、離職率は大きく改善。
部署を越えた助け合いの文化が生まれ、
宮崎県の「働きやすい職場認証」を取得。
変えたのは人ではなく、環境です。
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■事例② 食品メーカー(従業員200名)
若手の退職率は80%。
管理を強めた結果、さらに悪化。
ここで経営は方向転換する。
「管理」から「関係性の設計」へ。
・若手の孤独感を解消する仕組み
・成長実感を得られる機会設計
・対話を軸としたマネジメントへの転換
結果、退職率は
80% → 5%未満まで改善。
変わったのは社員ではなく、環境。
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このシリーズで伝えたかったことは、一つだけです。
人を変えようとせず、環境を設計する。
水シャワーで脳の状態を変える。
感謝から習慣を作る。
信頼残高を積み上げてチームを動かす。
すべて同じ構造ではないでしょうか。
意志に頼らず、環境に任せる。
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もし今、
・人が育たない
・組織が動かない
・採用しても定着しない
そう感じているなら、それは人の問題ではなく、
環境設計の問題ではないでしょうか。
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あなたの組織は、
“人の力”に頼っていますか?
それとも“構造”で動いていますか?