20018年7月、16年間暮らした上海を離れ日本に本帰国、拠点を日本に移しました。上海を離れようと思った理由は借金で首が回らなくなった訳でも事業に失敗して夜逃げしてきたわけでもなく、中国暦20年以上になる妻(日本人)が日本での生活を強く望んだこと、そして子供のいない我が家にとって家族である2匹のチワワが高齢となり心臓病を持っているので元気な間に日本へ連れて行った方が良いという判断からです。(2018年7月以降デルタ航空による上海-日本間の運航廃止となり乗客機内へ犬の持ち込み可能な航空会社がなくなってしまったというのも主要因)
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2013年に設立した会社も創業5年の今年、一時は半分以下になった資本金も回復「さあ、これから更に大きく」という段階だったのですが、メインクライアントによる内製化の相談を受け、スタッフを受け入れていただくことでクライアントに迷惑をかけることなく事業整理もすることができました。
人口減少を実感する日本の家事情
日本に帰国してまずするのが家探し。当初名古屋にある実家をリフォームして暮らそうと考えていましたが、築38年内装状態は想像以上に悪く1,000万円以上のリフォーム費用が必要という試算となりました。日本での仕事も決まっていない中どれだけの期間住むかもわからない家に多額のリフォーム費用をかけることもできないのでマンスリーマンションを探すことに。しかしペット2匹が可能なマンスリーマンションとなると1ヶ月の家賃は20万円以上な物件ばかり、なかなか良い条件の物件はみつかりませんでした。幸運なことに母の友人の紹介で岐阜県多治見市にある空き家を貸していただけることなりました。
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築50年の空き家と言うので「名古屋の実家以上では?」と心配していたのですが、中を確認してみると前家主がこまめに手入れを行っていたようで、ホコリが積もっているものの良い物件でした。一軒家のため犬が吠えても近所迷惑を気にする心配もありません。単線ですが駅から徒歩3分、隣はコンビニという好条件物件です。約1ヶ月間かけて掃除とリフォームを行いました。
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我が家の道挟んだ向かい側にも綺麗な外観にも関わらず空き家となっている家があります。岐阜県多治見市と言ってもJR中央線があるため名古屋駅まで家から50分、十分通勤圏内です。コンビニやスーパーも近くにあり不便な場所ではないと思うのですが、ご近所さんの話によると町内は老人ばかり、若い夫婦や子供はどんどん減って空き家が増えているということでした。東京・大阪・福岡・名古屋と言った大都市に人と仕事が集中する一方、岐阜のような地方では人口減少が急激に進んでいると実感しました。人口が減るから仕事も減る、仕事が減るから人口も減るという悪循環なのかもしれません。
地方の空き家活用に立ちはだかる壁
そういった人口減少のおかげて安く家を借りられた私たち家族ですが、誰もがそんな幸運に恵まれるわけではありません。「空き家にすると放火や災害の心配、更地にするのにもお金がかかるし、家具の処分にもお金がかかる。家賃なんてなくても良いから信頼できる人に住んでもらいたい」と思っている家主は地方都市には多くいるのではないでしょうか。そういった家主と私たちのように借りたいと思っている側をうまくマッチングできる仕組みが必要だと感じました。従来の不動産会社ではそのニーズをうまく汲み取れないのではと思うのです。と言うのも我が家の大屋さんも「まったく知らない他人には家を貸したくない」と言ってます。キーワードは「信頼」、中国人経営者の友人も地方都市での民泊ニーズは非常に高いものの「地方での信頼」という壁が空き家の活用を阻害していると言っています。
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空き家は宝の山
中国から日本に移住するにあたって家具など自分たちで運べないものはすべて処分してきました。スーツケースで運べるものだけをハンドキャリーで持って帰ってきたので家具や家電製品は新しく購入する必要がありました。しかし今回空き家をリノベーションして住むことで冷蔵庫、エアコン、テレビ、洗濯機等の家電品、食器棚やクローゼット、ダイニングテーブルや椅子などを再利用することができました。これだけでも数十万円の出費を抑えることができました。
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また家を隅々まで掃除する過程で壺の中から古い硬貨が出てきたり、骨董価値のありそうな陶器が出てきたりと宝探し気分も味わえました。大屋さん曰く「使えるものがあったらもらって使って!今は捨てるのにもお金かかるから」とのこと、綺麗に手入れすることで再び道具として甦らせる愉しみがあります。
空き家を掃除していて気づいたことがあります。それは主に家具なのですが、1970年代以前に製造されたモノは材料に良い素材を使って丁寧に造られているため、破損部分を修理し塗装し直すことで、とてもオシャレな家具として再利用できます。一方それ以降に造られたものは基本木材は合板、組み付けも接着剤を利用しているため家具としての価値がないものがほとんどです。古い家にはデザイン的には古く使いにくいものの、一流の素材を使って造られた家具が残っていたりするのでうまく再利用することでアンティーク家具を低価格で手に入れることができます。
こちらも中国人の友人から聞いた話ですが、商売嗅覚に鋭い中国人が空き家に眠るお宝に気づいたようで、バブルに流行った「ガラス扉付きのキャビネット」の中にあるゴルフコンペのトロフィーや海外旅行の土産と一緒に並べられた「古い洋酒」を大量に収集、中国に持ち帰り年代物の古酒として高値で売買しているのです。30年もののオールドパーは何十万円という高値で取引されているようです。
「お中元や結婚式の引き出物でもらったけど使わず棚にしまったまま」そんな隠れ埋蔵金を掘り起こし中国や東南アジア、アフリカなどで売る、そんなビジネスが生まれています。
大手通信キャリアと通信コスト
日本に帰国して一番大事だと思ったこと、それはインターネット回線を引くこと。海外生活をしていると日本のテレビが見れないことに対するストレスはありません。しかしインターネットが使えなくなると天気予報、マップからちょっとした調べ物、ショップの会員アプリまでできなくなるのでネットは電気・水道のようなライフラインです。しかし私たちのように田舎の借家に不定期に住む人にとってインターネットの回線を引くのは非常にストレスでした。
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まず日本最大手キャリアで光回線を引く契約をしたのですが、施設工事に1ヶ月待ちとのこと。1ヶ月経って工事業者が来るも光回線を新しく引くには電柱を立てる必要があるとのこと。仕方なく了承して電柱を立てるのを待っていたのですが、2週間待っても連絡もない。。。こちらからカスタマーサービスに電話してみると「◯TTへ連絡しているので月末までわからない」と。。。結局「電柱を立てる許可が取れないので難しい」と。。。それなら先に言ってくれよと思いつつ結局キャンセルしました。その後工事不要のwifiを契約、こちらも最初◯u系を申し込んだのですが、通信エリアも確認したのですが電波が悪く通信速度が出ず断念、結局◯フトバンクで申し込みしようとするも3年契約が必要。。。2019年には5Gが開始される中3年契約すれば2021年、時代に取り残されてしまうので結局日本出張時に借りていたポケットwifiを月契約で借りることにしました。この辺りキャリアの顧客囲い込みしたい気持ちは十分理解できますが日進月歩の通信業界、政府も言うようにもう少し企業努力があっても良いのかなと思いました。
スマートフォンだけで外出は無理だけど
中国で生活していた頃はお財布から現金を取り出すことはほとんどありません。また欲しいものは基本淘宝(タオバオ)等ECサイトをスマホ経由で購入することがほとんどで、配送も会社または自宅マンション区内にある専用ロッカーに預けられるので、配送日を気にして外出を控えるなんてこともありませんでした。
日本ではクレジットカードが使えるところがほとんどなのでショッピングをする上で不便を感じることはほとんどありませんでした。電子マネーはSuica、Edy、nanaco、WAONと多すぎてSuica以外使いこなせませんでした。しかしこれら電子マネーは友人と食事に行ったりする場合、中国のアリペイやWECHATペイのように個人間での少額マネーの受け取りができないこと、可能なLINEペイや楽天ペイ、Yahoo!マネーなどはまだまだ普及していないことから現金の必要性を強く感じました。またタクシーや小規模商店では少額の利用で一万円札を使うのは憚れることから常に小銭を準備しておかなければならない気持ちとなり不便を感じました。
日本では現金を利用するデメリットがクレジットカードのポイントがつかないことと小銭が重たいこと以外にほとんどないので不便は今のところ感じていません。それ以上に不便なのはECで購入した商品の受け取り。今自宅に大きな不在受け取りロッカーを備え付けようか検討中です。
ただ、これを備え付けても「全ての宅配業者さんが対応してくれるのか?」「入りきらない大きな荷物は結局不在届けになってしまわないか?」「盗難の危険性はどのくらいあるのか?」「設置することで外観を損なうのでは?」などの理由から躊躇しています。私の場合隣がコンビニなので、コンビニ受け取りにすれば良いのですが、なんかバイトのスタッフに申し訳ない気がしてこちらもまた躊躇してます。
日本の物流界では不在による再配達が問題となっており、クロネコヤマトはAPPを使って一週間の在宅時間帯を登録するサービスをやっていますが、そもそも予定は急遽変わる可能性もあるので、宅配ボックスをもっとうまく活用して(マンションに1つ、町内会に1つ等)不在でも荷物を配達できる仕組みが提供できないかなと思いました。(まず自分の町内でやってみようかと画策中)
日本を再び
16年ぶりに日本に帰国して感じたことを書いてみました。
これから人口減少していく日本を再び国際競争力のある国にしていくためには貿易をして外貨を獲得していかなければなりません。天然資源の乏しい日本では内需だけでは資源輸入分をカバーできません。そこで資源に加工を加え付加価値を付けた商品やサービスを広く海外の人々に買っていただく必要があります。従来は日本で創ったモノを海外へ輸出もしくは海外へ生産拠点を移し販売という形態が主流でした。しかし今後は外国人の方々が日本にきて消費するという形態が今以上に増えます。それは通信技術の発達によって人間の移動自体必要がなくなること、そして移動自体が必要性を失うことにより嗜好化する両面によって引き起こされます。つまり「来る」というカタチがインターネット上と生身の両面で起きるということです。
インターネット上で日本の商品やサービスを購入したい
実際に日本に足を運び商品やサービスを体験したい
このような海外からの顧客獲得こそ日本が国際競争力を高めるために必要な施策だと考えます。私もそんなビジネスに今後100年を投資していきたいと思っています。
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2018年7月 航空機から見る富士山