会計基本用語解説
P/L(Profit – Loss Statement):損益計算書
その名の通り、売上と費用から利益を計算するもの
利益にも複数の種類がある。
売上 ー 原価 = 売上総利益
売上総利益 ー 販売費及び一般管理費 = 営業利益
営業利益 ー 営業外費用(本業以外での利益、利息の損益など) = 経常利益
経常利益 ー 特別損益(頻繁には発生しないと考えられるものによる損益) = 税引前当期純利益
税引前当期純利益 ー 法人税等 = 当期純利益
営業利益は本業による収益を見られる指標として役立つ
C/F(Cashflow Statement):キャッシュフロー計算書
「キャッシュ」には、数ヶ月以内に現金化できる手形なども含まれる
期首のキャッシュ総額 + 当期のキャッシュの増減 = 期末のキャッシュ総額
キャッシュフローには以下の3つの種類がある
営業キャッシュフロー
本業におけるキャッシュの増減
プラスだと収益性が正常であると判断できる
ベンチャー企業にはマイナスのところが多い
投資キャッシュフロー
設備投資によるキャッシュの増減
プラスだと設備や証券の売却などにより利益が生じている(守りの経営)
マイナスだと設備投資を行なっている(攻めの経営)
財務キャッシュフロー
借入金とその返済によるキャッシュフロー
プラスだと金融機関などから資金を借入れてキャッシュが増加している(成長期)
マイナスだと金融機関に借入金を返済してキャッシュが減少している(成熟期・衰退期)
B/S(Balance Sheet):貸借対照表
上段借方(左上)には資産
上段貸方(右上)には借入金と自己資本
企業の経営状況に問題がないときは貸方と借方の値が一致するようになっている
借入金が資産だけにとどまらない場合(例えば、従業員への給与の支払いのために借入金に手をつけている状態)だと借入金が資産以上になってしまう
この状態を「債務超過」と呼ぶ
P/L C/F B/S 同士の関係
P/Lは取引が発生した時点での取引の総額が記入される
そのため、企業の本業の成績を見ることができる
ただし、ずっと黒字だった企業がたった一度の赤字で倒産することもある
企業の安全性を調査するためにはC/Fが用いられる
こちらは、実際にキャッシュの取引があった際に情報が記入されていくため、企業が手持ちで動かせるキャッシュを見ることができる
キャッシュフローの中でも、企業がすぐに用いることができるキャッシュのことをフリーキャッシュフロー(FCF)と呼ぶ
バランスシートは経営の健全性を見ることができる
レバレッジ(資産 / 自己資本)が高いと経営状態が好ましくないと考えられる
法人税課税後の純利益は自己資本に加わることにある
ROE計算のための3つの数字
売上高利益率(収益性)
売上に対する利益の割合。売上を効率よく利益につなげる力のこと。車に喩えると、エンジンの回転を推進力に変える効率のこと。
総資産回転率
総資産に対する売上の割合。投入した資金を売上につなげる力のこと。車に喩えると燃費、つまり入れたガソリンをエンジンの回転につなげる効率のこと。
レバレッジ
負債によって資産が自己資本のX倍に膨らんでいるとき、Xの値をレバレッジという。車に喩えると、入れたガソリンの総量は自分のポケットマネーで入れたガソリンの何倍かということ(クレカに頼るとレバレッジが効くけど家計的には不健全)
キャッシュフロー用語
売掛金
ツケで売った金額。手元に現金が入るまでは時間がかかる。
買掛金
ツケで買った金額。手元から現金が出て行くまでは時間の猶予がある。
減価償却費
設備投資をした際に、税法上の決まりに従って何年かに分けて損益計算書に反映した金額のこと。具体的には、設備の価値が資産の項目から費用の項目に移る(最終的にモノが壊れたら全て費用と考える)