「掲載課金モデルはもう厳しい」「これからはSNS採用の時代」
そんな声をよく聞きます。確かに求人メディアの苦戦は事実ですが、原因は課金モデルの問題だけではないと感じています。
昔の求人広告には、もっと"翻訳機能"がありました。
地域性、働く空気感、会社の温度感、仕事の意味——そうしたものを言葉にして、「人」と「仕事」を接続しようとしていたんです。
でも今は、大量掲載・大量配信が進み、市場全体が「人」と「仕事」ではなく「検索キーワード」と「求人」のマッチングに寄ってきているように感じます。
「高時給」「土日休み」「未経験OK」——もちろん必要な情報ですが、それだけで「この会社で働きたい」は決まりません。
誰と働くのか。どんな空気感か。どんな価値観か。
そこに納得感があるから、人は働くことを選び、働き続けられます。
そしてもう一つ。すべての求職者が明確なキャリアを持って探しているわけではありません。「自分に何ができるんだろう」という"探索"から始まる人も多い。彼らに必要なのは検索ではなく、仕事との偶然の出会いです。
特に地方は、「どんな企業があるか分からない」という情報の非対称性が大きい。
だから求人メディアの価値がなくなるとは思いません。
必要なのは"広告枠"としての進化ではなく、"働く"を翻訳する存在としての進化です。
これからの採用市場で重要なのは、「応募を集めること」より「自然につながれること」ではないでしょうか。