セサミストリート×医療?

MFLが歯科・クリニック、病院などの医療機関向けにサービス展開をしている予防医療を促進するための事業についてご紹介します。CMO(最高医療責任者)の白岡に聞いてみました!

セサミストリートクリニック・メンバープログラムとは?

白岡:アメリカのNPO法人セサミワークショップと弊社が協働で提供する「小児科・小児歯科向けのヘルスケア教育プログラム」です。小児科や小児歯科が治療拠点としてだけでなく、健康について楽しく学べる場所となることを目指して活動しています。2017年9月に発足以来したばかりで、もうすぐ1年になりますが、おかげさまで理念に共感し、参加してくださるクリニックも毎月順調に増えています。→ http://sesamestreetclinic.org/

具体的な取り組み内容は?

白岡:取り組みの一例として、セサミストリートのキャラクターたちとともに親子で楽しく学べる「オリジナルの学習教材」をメンバークリニック様に毎月ご提供しています。開業されている医院・クリニックの中には、患者様に予防のための情報提供を行っていきたいと思われている方が実は多くいらっしゃいます。病気になってしまったから医院・クリニックを訪れているわけですが、もっと予防にも注目してくれていたら、こんなに大変な思いをしなくても済むのに…と歯がゆい思いをすることあります。ですが、自分たちでオリジナルの素材を作成するのは労力もかかり、現実的ではありません。そこで弊社から、お子さんに多い疾患の説明、ご自宅でのケア方法、子育てのヒントを小児科医・小児歯科医監修のニュースレターとリーフレットという形式で配信しており、保護者の方に配布し活用いただけるようにしています。

大人向けの情報提供だけでなく、楽しい子ども向けコンテンツも充実させています。セサミストリートのキャラクターによる「ぬり絵」や「めいろ」などは、診察の待ち時間に保護者の方と一緒に取り組んでいただくことで、お子さんにとっての病院や治療に関する恐怖心の緩和に役立ていただけるよう意識しています。

セサミストリートとタッグを組んだ理由は?

白岡:一つは、セサミストリート発足の理念に共感し、共通点を感じたことです。
二つ目には、魅力的なキャラクターや年齢に応じた教育カリキュラム、50年かけて蓄積してきた教育ノウハウの豊富さです。

セサミストリートは日本でも長年テレビ放送され、愛嬌のあるキャラクターとポップな色合いで根強い人気がありますが、発足の背景についてあまり知られていません。実は「教育」と深く関連しています。かつてアメリカでは、一般家庭と貧困家庭の子どもたちの文化的格差が深刻な社会問題となっていました。「子どもに教育を受けさせたいが、金銭的・時間的な余裕が無い」そんな環境の子供であっても、数が読めて、文字の読み書きができ、会話ができれば、学習・就労の道が開け、可能性が広がります。セサミワークショップは、多くの子どもたちに学習の門戸を開くためにも「テレビ番組」という自宅でも見ることが、子供も楽しめる形でスタートしました。子どもたちに少しでも興味を持ってもらえるよう、エルモやクッキーモンスターなどの魅力的なキャラクターが登場し、数々の工夫、試行錯誤を行いながら、現在は150ヶ国以上で世界中の子どもたちに教育の機会を提供しています。

私たちが事業展開をしている「健康」「ヘルスケア」の領域についても情報格差が存在しています。子供の頃から健康を意識しているかどうかが、小児の頃の感染症などの流行り病にかかりやすいかどうかだけでなく、大人になってからの健康にも大きく影響します。子供の頃からの予防医療への意識付けを広めていきたいのですが、保護者間にも情報格差が存在していることや、健康教育をそのまま実施しても子供にとって決して楽しいものではないという悩ましさがあるという構造は、セサミワークショップとも非常に似ていると感じました。同じく子供を対象にしているという点でも、セサミワークショップがこれまでの取り組みで培った、年齢に応じた教育プログラムや数々のナレッジも、他のキャラクターにはない大きな魅力だと感じました。



プログラム化して他のクリニックにも展開するメリットは?

白岡:私が医療法人社団を立ち上げた7年前から、予防医療にも取り組んでいますが、1クリニックだけで出来ることには限界があります。子供の頃からの正しい健康習慣・行動を身につけていく大切さを日本全国に広めていくには小児診療機関が連携して取り組んでいかなければ到底実現できません。日本では成人の生活習慣病の増加が大きな社会問題になっていますが、原因は名前の通り「生活習慣」に起因しています。習慣は大人になってから出来るものではなく、実は幼少期から生活習慣や行動から今までの積み重ねの結果なのです。そういう意味では、子供の頃からの健康教育が、何十年も後のその人の人生や社会問題にも繋がるような壮大なテーマです。このテーマに本気で取り組み、予防医療の文化を醸成するには、多くの医療機関の取り組みが必要だと考えています。

また、各クリニックでキャラクターのライセンスを購入しようとしたら莫大なコストがかかることになります。そのため弊社が旗振り役となり、セサミワークショップと提携してプログラムを開発し、予防医療に取り組む方々が参加しやすいよう、プログラムの形式を取ることにしてご提供を開始しています。

クリニックは「痛い、怖い場所」から「学べる楽しい場所」へ、ですね?

白岡:健康教育を学ぶためだけの場所を別に作っても、そこに来るのはもともと興味・関心が高い方ばかりになり、本当に来て欲しい人たちを呼び込むことは難しいことが容易に想像できます。保護者のヘルス・リテラシーによらず、全ての人に学ぶ機会を提供するのであれば、小さなお子さんと保護者の方が日常的な怪我や病気、健診などで訪れる機会が多い医療機関で実施することが、一番多くの人にリーチしやすいと考えています。

医療機関で医師が手洗いや歯磨きを推奨することは、最も基本的な予防医療の一つですが、子どもたちに「うがい手洗いをしよう」「歯みがきをしよう」と伝えても、毎日頑張れる子どもはごくわずかです。それは、子どもたちにとって、面白いことではないですし、何のためにやらないといけないのか十分に理解が出来ないからです。

健康的な生活への意識・関心を高め、習慣づけることは大切なので、ここで、セサミストリートワークショップが培ってきたナレッジが活かせると考えています。病院というと、子供にとっては痛い思いをしたり、楽しくなかったりという場所であるという印象も強いですよね? キャラクターと一緒に学ぶという、「楽」のエッセンスを導入することで、子どもたちが自発的に健康について学習出来るように意図しています。一例として、クリニックの内装デザインをセサミストリートにすることも承っていますが(*オプション)、こうしたキャラクターに囲まれた楽しい環境を求めて、遠方からわざわざ通ってくださる方がいます。クリニックは「こわい」「痛い」場所ではなく、楽しく勉強できる場所なんだということを、もっと多くのお子さんに知ってほしいと思います。



今後のプログラム展開は?

白岡:なんといっても小児医療機関向けのヘルスケアコンテンツです。セサミワークショップが長年培ってきた教育ノウハウを生かしたコンテンツは、世界に先駆けて日本で初めてリリースされた唯一無二のものです。すでに開院されている方以外にも、これから新規開業を検討されている方からもお問い合わせを多くいただいております。

プログラム発足から間もなく1年を迎えますが、コンテンツも含めまだまだこれから発展させていきたいと考えています。「セサミストリートクリニックメンバープログラム」のビジョンに共感し加盟してくださっているメンバークリニックの方々のご意見やお力もいただきながら、ともに子どもたちの将来の健康を作っていくという社会的に大きな意味を持つプログラムを創っていきたいと考えています。


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