1
/
5

儲からないと思っていた農業で、設立3年で売上1億円を達成するまで

農業は儲からない?

 徳島県阿波市。温暖な気候に恵まれたこの地域で、弊社は青ねぎの生産・加工を行っています。アイ・エス・フーズ徳島株式会社は、2017年設立。代表の酒井が23歳の時に起業しました。
 代表の実家は淡路島で農業を営んでおり、米や玉ねぎを生産していました。家族の「農業は儲からない」という言葉に、農家を継ぐ道を選ばず、高校卒業後、地元の企業に就職しました。一方その頃、父親が知り合いの要望で青ねぎの栽培を始め、ある時、父親から決算書を見せてもらった酒井は、”ビジネスとしての農業”に興味を持ちます。「それまで農業は辛くて儲からず、かっこ悪いというイメージがありましたが、やり方によってはそんなことはないんじゃないかと農業への可能性を感じました。私は小学生から高校生までずっと野球を続けてきたのですが、高校3年生の時に腰を疲労骨折して夏の高校野球大会に出られず、とても悔しい思いをしました。人生は一度きりなので、やりたいことに全力投球して輝きたいという思いが強かったので、ここで農業を始めようと決心しました」。そして、勤めていた会社を辞めて淡路島で就農したのです。
 淡路島で青ねぎの栽培をスタートした酒井は、栽培面積を毎年倍の広さに増やしていきました。しかし3年目になると、それ以上農地が集まらなくなり、同時に人手の確保も課題になりました。「規模が大きくなるほど淡路島だけで農業を続けることがリスクだと感じるようになり、他の地域での展開を考え始めました」。この頃、徳島県阿波市の契約農家の方と話す機会があり、「阿波は農業をするにはとても良い地域だけど、農家の高齢化や後継者不足で、耕作放棄地が年々増えている」という話を聞きます。そこで徳島への進出を決意。早速、青ねぎを栽培する土地探しを始めました。


慣れない地域での農地探しに苦労

徳島県は淡路島(兵庫県)から橋を渡ってすぐの近さとはいえ、酒井にとってもともと深い縁がある地域ではありません。そんな徳島で農業を始めるにあたり、最初にぶつかった壁は「農地の確保」でした。当時の酒井は23歳と若く、「年齢的にも信用してもらうのが難しかったのでしょう。市役所などいろんなところへ相談しましたが、なかなか土地を借りることができませんでした」。
 それでも酒井は諦めず粘り強く交渉を続け、ようやく2枚の田んぼを借りることができ、ここから本格的に徳島での農業が始まりました。ほ場の管理を徹底し、地域の人との交流を丁寧に重ねたことで、今では農場は14haに広がり、スタッフは32名にまで成長しました。他府県の契約農家を増やし、2021年には選果場や冷蔵庫も完備した新しい事務所も完成しました。令和二年度の全国優良経営体表彰の経営改善部門にて、淡路島で事業を展開するアイ・エス・フーズ株式会社と共同で農林水産大臣賞を受賞しました。
 取引先にも恵まれ、設立当初目標に掲げていた「設立3年で売上1億円」も達成することができ、今後も農業界のリーディングカンパニーになるべく日々従業員の皆さんと共に成長しています。

「農業界の太陽」のような存在になる

 若きリーダーとして農業界を牽引していく代表が今後目指すのは、「自分たちが〝農業界の太陽〞のような存在になり、日本の農業に夢を与えること」。農業に一生懸命取り組めば、きちんと収益を上げられるという〝他の産業と同様の労働量でも儲かる農業のモデル〞を若い人たちに見せたいと考えています。「最終的には、農業を通じてより多くの人が幸せになり、就きたい職業ナンバー1になればいいなと思います。そして日本の人口が減り、反対に世界人口は伸びている中で、国内だけでなく海外でも販路を開拓し、海外でもアイ・エス・フーズという会社が知られるようになりたい。そのためには、同じ方向を向いて一緒に頑張ってくれる仲間が必要です。」



アイエスフーズ徳島株式会社では一緒に働く仲間を募集しています
1 いいね!
1 いいね!
同じタグの記事
今週のランキング