1
/
5

人生の目的を考えるABEJAリベラルアーツカレッジ/元インテル株式会社 取締役 兼 副社長執行役員宗像氏

ABEJAでは、イノベーションで世界を変えるために、世の中にテクノプレナーを増やすことを目指しています。(この時期に実施しているサマーインターンプログラムでも、その目的を反映しています。「ABEJAのテクノプレナー輩出インターン」)

今回は、テクノプレナーを目指していく一歩として、元インテル株式会社 取締役 兼 副社長執行役員で、現在はABEJAに経営顧問としてご参画をいただく宗像氏が、特別に社内向けに講義をしてくださいました。気づかされることばかりで、私たちだけではもったいないので、是非一人でも多くの方にとって、今後の人生を描く参考になればと思いお届けさせていただきます。


人が生きる意味とは?

なぜ仕事をするのか。

なぜ勉強をするのか。

なぜ今を生きているのか。

考えてみたことはありますか。

すべてのことに対して、自分が行動する意味・意義はなんでしょう。

私たちは、人類が長い歴史をかけて繋いできたDNAのバトンを次世代に渡す役目を担っています。将来のことはどうでもいいや、自分が楽しいことをやれればいいや、ではなく、せっかくこの世に命を受けたのなら、世のため人のため、次世代のために生きてみませんか。


それでは、「会社を経営する」とはどういうことでしょう。

会社がなぜ存在しているのかを、考えてみたことはありますか。

会社は、価値を市場に出すための手段として存在しています。ABEJAも、イノベーションで世界を変えるための手段です。

例えば、インテルを見てみましょう。当時、プロセッサを作っている会社はたくさんありました。ところが、今はグローバルシェアの8割~9割をインテルが獲得しています。AI市場もそうでしょう、今まさに多くの会社が立ち上がりつつありますが、この数年で勝ち組と負け組に分かれていきます。

では、どのようにして勝ち組に行きますか。そのためには、エクセレンシーを追及し続けて、徹底した差別化を図ることが大切です。価値を追求し、それをマーケットに出していく。マーケットが受け入れれば、売り上げがついてくるものです。


自己概念が行動を規定する

それでは、目を閉じて考えてみてください。今私たちがいるこの部屋の中で、赤いものは何があるでしょう。思い出せますか?

人は、目に映るものを見ているわけではないのです、認知によって、見えてくるのです。

見るためには、「意思」と「概念」が必要です。意思と概念を持った状態で、マーケットのデータを見て、はじめてビジネスとしての価値に気が付くことができます。

つまり、行動は概念によって規定されます。概念を変えれば行動が変わります。自分はどうありたいのか、世の中をどうしていきたいのか、という意識を持ち続けることが、自分の行動を変えるのです。

ところで、ダイバーシティーはなぜ大切なのでしょうか。

ここにいる皆さんは、今20代ですね。この1か月間で、60歳以上の方や小学生とお話をしましたか?大学の研究室以外の人、会社外の人とは、どれだけお話をしたでしょう。

学生の皆さんが会社に入ったら、会社だけではなく、個人のネットワーク作りを大切にしてください。そうでないと、自分の感性がシュリンクしてしまいます。今や日本企業はその典型です。だからグローバル市場において、日本企業の収益性は落ちています。


顧客視点と価値創造

では、価値創造とは何でしょう。

誰かのために、何かをすることです。

ABEJAの価値は、ディープラーニングのアルゴリズムをお客さんに届けることでしょうか?「幸せ」を届けることですね。

プロダクトやサービスは、価値を届けるための「手段」です。お客さんがほしいのは「価値」。ここを思考し続けることがビジネスの神髄です。提供したい価値を、仲間を巻き込み世の中に届けます。お金は、提供価値の対価としてもらっているだけです。


感動の物語が周囲を巻き込む

どれだけやりたいことがあったとしても、一人には限界があります。会社で昇進していったとしても、ある時、一人の限界に気が付きます。(笑)

人は、論理だけでは動かない。人を巻き込むには、エトス(倫理)、ロゴス(論理)、パトス(感情)の3つが必要です。ファクトではなく、大切なのは心を動かすストーリー。

感情が揺さぶられると、コルチゾールやドーパミンが分泌され、人間はぐっとそのストーリーにのめり込んでいきます。古代ギリシア、アリストレテスの時代から言われていることですね。

人を動かすストーリーは、過去に感謝し、現在を掌握し、未来を語ります。

ここで、歴史を振り返ってみましょうか。例えば、リンカーンによるゲディスバーグの演説には、「人民の、人民による、人民のための政治」という有名な一節がありますが、実はたった2分間のスピーチでおこなわれたことです。

続いて、ケネディ大統領を例に挙げましょう。1961年に、60年代のうちに人類を月に送り込むというスピーチを行いました。この時、実はまだテクノロジーの観点で、宇宙に行く方法はありませんでした。ですが、このスピーチが人々の心に火をつけ、400億ドルをかけたアポロ計画を打ち立て、1969年にあの有名なアームストロング船長によるアポロ11号月面着陸を成功させました。

最後に、皆さんにとっても馴染みの深い、スティーブジョブズの例です。皆さんの中には動画でご覧になった方もいると思いますが、ジョブズがApple社に戻った際のスピーチで、「私は1年や2年で壊れてしまうものを創りたいのではなく、人類を前進させたいのだ」という一節があります。この信念がiPodやiPhoneとなり、全世界に届けられました。


どんな人でも、1人では、イノベーションを起こせません。仲間が必要です。

そして仲間とコトを成し遂げるために必要なのは、「本当にやりたい」という意思です。

できるかどうかは重要ではありません、本当にやるんだ、という意思が行動を変え、仲間を集め、世の中を変えていくんです。私も何かを人と成そうとする際、「Can you~?」と聞いたことはありません。「Will you」、それこそが大切なのです。


よく、ベンチャー企業は小さくみられがちですが、ベンチャーは小さくないんですよ。

GoogleもFacebookもベンチャーです。インテルもベンチャーです。それが、世界に価値を届けるんだという思いで、大きな企業へと成長してきたんです。


あなたが生きる意味は、なんですか。


あとがき:

(ディスカッションをしながらの講義を終えた聴講者一同と、宗像氏との1枚)

宗像さん、貴重なお話を本当にどうもありがとうございました。



人生の目的がABEJAを通じて達成できそうだな、と思われる方はコンタクトをお待ちしています!

<中途>

https://www.wantedly.com/projects/70450

<インターン>

https://www.wantedly.com/projects/62608

https://www.wantedly.com/projects/69825

株式会社ABEJAでは一緒に働く仲間を募集しています
10 いいね!
10 いいね!
同じタグの記事
今週のランキング