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学生の皆さんへ/第四次産業革命は今起こっている事実。変わる産業構造、労働構造。自分にとっての正しい意思決定とは。

ABEJAでは、テクノロジーを理解することで社会問題の解決に糸口を見出し、アントレプレナーシップを発揮して、ビジネスを通した課題解決の実行が可能な人財=テクノプレナー(Technopreneur)が、これからの社会を担うと考えています。そうした人財輩出の一環として、ABEJAでは、代表の岡田が日本各地の大学で講演をおこなっています。

講演では、IoT、ビッグデータ、AIの発展の背景や、これからの時代に、人生の岐路おける、自分にとって正しい意思決定をするために必要な知識についてをお伝えしています。その講演の中でも、反響の大きかったテーマを、今回はご紹介させていただければと思います。

これから社会に出る学生の皆さんに向けて、今まさに世界で進行している第四次産業革命が、私たちのライフスタイルやキャリアにどのような変化を起こすのかをお話します。今現実に生じている出来事を知り、未来を予測し、だからこそ今をどのように意思決定していくべきかを真剣に考えるきっかけになれば幸いです。


産業構造が変わる

突然ですが「Industry4.0」もしくは「第四次産業革命」という言葉を聞いたことはありますか?

ぜひ意識してほしいのは、第四次産業革命は現在進行していることなのです。中学高校の頃には、19世紀に起こったイギリスでの産業革命(第一次産業革命)を、歴史的事実として学んだと思います。それと同じレベルの産業構造の変革が、IoT、ビッグデータ、AIの発展により、今まさに起きつつあります。


世界を見渡すと、続々とAI関連ベンチャーが立ち上がり、アメリカを中心に買収合戦が繰り広げられています。例えば、Deep Learning技術を革新的に発展をさせたトロント大学のジェフリー・ヒントン教授が率いるDNN Researchは、2013年にGoogleが買収をしました。当時は売り上げがほぼゼロで、まだ製品としてまともなものが無いような状態でした。あるのは、非常に優秀な研究者・技術者たちのみ。Googleが買収したのは、技術を持つ”人”と言えるでしょう。

GoogleやFacebookはじめ、世界のテクノロジーカンパニーは、尖ったテクノロジーや、最先端テクノロジーを持つ企業の買収を盛んにおこなうことで、自社のテクノロジーを強化しています。逆に、日本では全くそういう話を聞きません。これが事実です。


こうした出来事は世界で生じている事実の一例に過ぎません。ですが、これから社会に出て、活躍する将来に胸を馳せている皆さんには、真実に目を向けた上で、未来を予測し、これから自分がどの道に進むのかを考えてみてほしいです。産業革命により、過去の常識や成功パターンが、通用しなくなる時代の局面を、私たちは迎えているのです。


人類が経験する4回目の産業革命

第四次産業革命を理解する前に、これまでの歴史を振り返ってみましょうか。

18世紀は第一次産業革命。水力や蒸気機関の発明は軽工業を生みました。20世紀初頭は第二次産業革命。電気や石油により重工業が生じ、大量生産、大量輸送が可能になりました。20世紀末葉は、私たちに馴染みの深い第三次産業革命。コンピューターが生産の自動化を実現しました。

ここで重要なことは、三度の産業革命を通じて、決して特定の産業のみが変化したわけでは無く、全産業がある技術を元に構築し直され、革命的な効率化が行われたことです。第三次産業革命を築いたコンピュータ革命は、今や全ての産業の基礎になり、コンピュータが止まれば世界が大混乱するレベルまでその依存度を増しています。

そして今、世界中が注目しているのは、IoT、ビッグデータ、AIの登場による第四次産業革命です。テクノロジーの発展により、従来不可能だったことがビジネスとして成立するようになってきました。

例えば、今世界でタクシー業界に変革が起きています。Uberの出現です。既に時価総額が数兆円の会社として成長し、業界規制の強い分野に対して新しいビジネスを確立させ、既存市場を破壊しつつあります。

このように、ある時突然、ベンチャー企業が現れて、従来の産業構造を破壊してしまうことが事実として起きているのです。


就業構造が変わる

有名なのでご覧になったことがある方もいると思いますが、オックスフォード大学から、10年後になくなる職業というのが論文で出されています。

電話営業は音声認識で、データ入力はコンピュータビジョンで、新聞や郵便配達員はメールが取って代わる時代になるでしょう。銀行員はどうでしょうか。銀行員の仕事内容を知らないと意外に思うかもしれませんが、銀行員の大きな仕事の1つは、与信管理です。「この会社にいくら貸しても大丈夫」という審査や管理をする仕事ですが、明らかに人間よりもAIに任せたほうが精緻な管理が可能でしょう。

テクノロジーで、今まで不可能だったことが可能になってきている今、5年後、10年後の未来を予測している企業と、そうでない企業の間には埋めようのない溝が深まり、人間が担う職業も大きく変化していきます。皆さんが30代、40代とまだまだ働き盛りの時期の未来は、今まで生きてきた世界とはきっと様子が変わっています。そんな未来が、もうすぐそこまで来ています。



日本の転換期

こうした時代の転換期の中で、世界的に見て、日本はある大きな課題を抱えています。

生産年齢人口が年々減りつつあることです。

こうした状態が続くと、仕事に対して担い手が不在という事態が生じます。飲食店では、1人でオペレーションを回すワンオペが問題になっていますが、コンビニにしてもアルバイトが雇えず経営が成り立たたなくなります。田舎だと、コンビニこそが住民のライフラインなのに、継続した経営が困難では、地域住民は将来が不安でしかありません。

こういう状況を打開すべく、日本も本気で問題解決に挑戦をしています。2016年4月27日に、経済産業省は「新産業構造ビジョン」を打ち出しました。

みなさんにぜひこの資料をご覧いただきたいのは、今や日本は、明確に、IoT、ビッグデータ、AIを、日本の経済成長の柱としていること、アメリやドイツに取り残されるのではなく、テクノロジーを活用して第四次産業革命で存在感を示そうと覚悟を決めていることです。こうした情報を知っている企業は、この戦略に沿って動きます。是非みなさん、こうした国家戦略がある事実を知った上で、就職活動や、今後の道を考えてみませんか。


これからの時代を担うテクノプレナー

これだけ世の中がドラスティックに変化している中で、ABEJAでは、世界を引っ張っていく人材を、テクノプレナー(Technopreneur)だと考えています。テクノプレナーとは、テクノロジストとアントレプレナーをかけ合わせた造語です。日本ではまだ馴染みの薄い単語ですが、シンガポールをはじめ世界では論文も発表されている概念です。今までの時代は、起業家はアントレプレナーシップだけで成功することも多かった。理由は、大きなテクノロジー変革が生じていなかったからです。ところがテクノロジー変革でIoT、ビッグデータ、AIが生まれ、今やテクノロジーの理解がないと、変革的なビジネスを立ち上げることができなくなってきています。だからこそ、新しい時代の担い手となるには、テクノプレナーを目指すことが必要だと考えています。


正しい意思決定とは

ここまで沢山お話してきましたが、伝えたいことは「今現実に起こっている事実を知ることで、自分にとって正しい意思決定を行ってほしい」ということです。

決して、「こうするべきだ」と道を提示したいわけではありません。

高い視座を持ち、世界の現実を理解することで未来を予測し、これから迎える人生の分岐点において、どのような選択をすべきかを思考し、意思決定をしてほしいです。

極端な話、考え方次第で全部の道が正しくなります。意思決定を左右する事実を知った上で、判断した意思決定に間違いはないと思うのです。

Deep Learningが今これだけ成果を出して注目をされているけれど、自分は違う道を選ぶ、と考えるのもありです。この技術を元に人を幸せにできる革命的なものを作りたい、と考えるのもいいでしょう。またDeep Learningの次に来る技術を研究する道もありだと思います。


皆さんにとっての、正しい道はなんですか。


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ABEJAでは、私たちと共にテクノプレナーを目指し、イノベーションで世界を変える挑戦に手をあげてくれる仲間を、正社員、インターン共に募集しています。

ご興味を持っていただいた方は、どうぞお気軽にコンタクトください!

最後までお読みいただき、ありがとうございました!


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