【MS米国イベント参加インタビュー】マイクロソフトが開催する米国イベントへの参加メリットとは?
こんにちは人事部の久保田です。今回は弊社のスキルアップ制度の一環でもあるマイクロソフト現地イベントへの参加を果たしたCTO平田さん、ビジネスアプリケーションセクション所属の仲程さんの2名にお話しを聞かせていただきました。
※イベント概要の詳細につきましては本ストーリーの末をご確認下さい。
【プロフィール】
平田 貴嗣:自社プロダクトの開発職やフリーランスエンジニアを経て、2013年にアドバンスド・ソリューションへ入社。現在はCTO、また、ビジネスアプリケーションセクションのリーダーとして組織づくりに尽力している。
仲程 潤弥:パリ発のエンジニア養成所にて3年間学習後、2022年にアドバンスド・ソリューションへ入社。以降ビジネスアプリケーションセクションに所属し、エンタープライズ向けのシステム開発プロジェクトに従事し最前線での活躍を続けている。
-現在の業務内容について-
久保田:まずお二人の現在の業務内容を簡単にお伺いできますか?
平田:私はCTOとしてシステムの開発能力の向上を目的とした育成方針の検討や各自のキャリアパスを踏まえた人員配置の調整など組織づくりに関わる業務、また、複数のエンタープライズ向けのシステム開発のプロジェクトの管理業務を複数兼任しています。
仲程:私はエンタープライズ向けのシステムの開発業務を行っています。今は平田さんがプロジェクト管理をされているうちの1つのプロジェクトに参画していますね。
-Buildというイベントとは?-
久保田:今回お二人が参加されたBuildとはどういうイベントなのでしょうか?
平田:マイクロソフトが年次で開催している開発者向けのフラッグシップイベントですね。
スピーカーが登壇し製品・サービスについて紹介するセッションや、ハンズオンなど多種多様あります。
それら以外にもパートナー企業が出しているブースなどもあり、新しい製品の紹介やベンダーや開発者同士での交流の場の提供などもされていますね。
久保田:なるほどなるほど。ちなみにスピーカー公演というのはどういった方が登壇されるのですか?
平田:マイクロソフト本社のメンバーが多かったですね。一部セッション内容によってはパートナー企業など招待を受けた方々がされていたものもありました。
特に今回の基調講演では、OpenAIのサム・アルトマン氏が招待されていて盛り上がっていました。
-社内での動きについて-
久保田:イベントのご説明ありがとうございました。続いて社内での動きについてお伺いしたいのですが、具体的にはいつ頃どのように参加メンバーを決めたのでしょうか?
仲程:結構直前に決まりましたよ!急に打診をいただいたので!笑
一同:笑笑
仲程:実際にはイベントの一カ月半くらい前に平田さんから打診を受けました。その後数週間で最終的に確定した流れですかね。
平田:話があがったのは半年くらい前ですかね。来年どうする?みたいな感じで。仲程さんにも少しは会話にも出していたのですが、参加メンバーが具体的に決定したのは確かに直前でした。イベントの参加にあたり2カ月前くらいから申し込みが必要であったのですが、私もプロジェクトに注力していたので、ギリギリのタイミングで確定したような形でした(笑)各部門長の間でBuildの参加者について話した際に私が今まで行けていなかったからというのと、社内の誰と一緒にいくかといった時に先進的な技術を取り入れて開発している仲程さんが良いのではという話になりました。
仲程:なるほど!そういうことだったんですね!
久保田:ありがとうございます。ちなみに毎年いつ参加者を決めるなど時期の目安などはありますか?
平田:具体的にいつというのはないですが、ADSは毎年海外イベント参加のための予算を確保しているので、どのメンバーが行くかというのは前年度から検討はしています。また、今年はBuild、来年はIgniteみたいな感じで参加するメンバーのスキルや役割に合わせて参加イベントを選んでいます。行きたいイベントがある、と挙手がある場合はリクエストに合わせる場合もありますね。
-他のMSイベントとの違いについて-
久保田:ADSは毎年MSイベントに参加していますが、今回のBuildは他とどういった違いがあるのでしょうか?
平田:Buildは完全に開発者向けですね。他のイベントは製品サービスにフォーカスしたイベントですが、Buildはコーディングしたりシステム開発をしたりする開発者が参加するイベントです。
仲程:ADSの場合、過去他だとIgniteとかSharePoint Conferenceとかですかね。これらはソリューションに特化したイベント内容になります。
平田:そうですね。ちなみにそういったカンファレンスでは、ソリューションのアップデート情報や、それに伴う開発の話などがメインに行われます。
久保田:なるほど!
-準備期間について-
久保田:イベントの参加にあたり事前に社内で必要な準備などはありますか?
仲程:渡米するにあたり基本的な事はもちろんですが、やはり案件の調整ですかね。私の場合はちょうどプロジェクトが終わるタイミングだったので計画通りでの遂行を心がけていました!
平田:私は強行してプロジェクトワークと二足のわらじでしたね。笑
毎日イベントに参加しつつ、イベント後にちょうど日本側が始業となるので、プロジェクトの打ち合わせなど対応をしていました。
仲程・久保田:めちゃめちゃタフですね!笑
-参加テーマについて-
久保田:お二人がイベントに参加されるにあたりご自身に課していたテーマなどはありましたか?
平田:今回の場合ですと事前にAIに関する内容が多いというのは知っていたので、AIをどう開発やシステムの中に取り入れていくのかをテーマとしていました。そのため、AI関連のセッションやハンズオンを中心に選択しました。といっても今回AIが関係しないセッションやハンズオンを探すのが逆に難しいくらいだったので、AI関連の技術をおしたイベントだったようですね。
仲程:私は開発者同士での交流ですね。他にも日本から参加されている開発者が多数いたので人脈つくりもテーマの一つでした。及川さんからもたくさん名刺交換してきなよ!と言われていたので。
久保田:仲程さんは今でも継続して交流をされているのですか?
仲程:たまに連絡は取りますね。意見交換とかしたりもしています。
久保田:素晴らしい!このイベント自体結構日本の方はいらっしゃるんですか?
平田:数字ではわかりませんが、見回したところでは、他のアジアの国々の方々もいましたが、特に日本からきている方が非常に多い印象ですね。日本語が結構聞こえてきましたね。
※注1
-現地だからこそのメリット-
久保田:今回お二人はオンサイトで参加されましたが、現地で参加するメリットについてはどのように感じていますか?
仲程:大きな講義については基本的に録画されたものが後日メディア媒体に掲載されることもありますが、オンサイト限定というのもあるので、まだ完全じゃない段階のものも先行して情報を得られたりするのはメリットですね。また、15-30分くらいのセッションが常時行われており 1セッション当たりの時間も短いので聞きたいポイントごとに自身の関心の高いセッションを数多く受けられたのは良かったです。
久保田:セッションというのはマイクロソフト本社の方がされていたのですか?
仲程:セッションに関しては本社の方が多く開催していましたが、とにかくセッション数が多くてパートナー企業も多く参加されていましたね。
久保田:なるほど!イベント全体通して特に印象的だったことはどんなことですか?
仲程:全体的にChatGPTやCopilotといったAI関連のテーマが多かった印象はありますね。あとサム・アルトマンさんがいらっしゃったのはすごく刺激になりました!
※注2
あと強く感じたこととして、AIをはじめとした技術がどこまで進化しても、結局のところいかに開発者がそれらを活かしていくのかに尽きるかと思います。
平田:まさにその通りですね。使う側が人である限り、どう便利に活用するかという点では必ず人の手が介在します。開発者が自らの手で実装することは少なくなっていくかもしれませんが、いかに便利なものを作り出すかは引き続き開発者が頭を使っていくことになると思います。
仲程:AIが作るものを最終的にレビューして利用者にアウトプットをするのは我々技術者なので、我々も日々レベルアップしてAIを使いこなさなくてはいけないと思います。
久保田:ありがとうございます!平田さんはいかがでしょうか?
平田:やはりマイクロソフトのソリューションを扱う開発者としてはサティア・ナデラさんはじめマイクロソフトの方の話を生で聴けるというのは非常に魅力的でしたね。サービスの開発を実際に行っている開発者たちに直接コンタクトをとれるというのは、開発者としては貴重な機会です。また、会場全体の熱量をダイレクトに感じられるというのもよいですね!※注3
仲程:たしかに会場の熱量はすごかったですね!多くの人が目を輝かせていた印象です。
平田:今回参加するにあたり、世界に実際どのような開発者がいるのかというのは気になっていたので、そこを肌で感じ取れた場であったのもよかったです。
久保田:確かにお二人の話とも参加してこそ得られるご経験ですね!
イベント期間内で開発者同士の交流というのは具体的にどのような機会があるのでしょうか?
平田:毎日イベントの終了時に交流機会がありました。立食パーティーや、現地のフットボールチームのスタジアムでコミュニケーションの場が設けられていました。
仲程:日本から来ているエンジニアの方々とも結構話せましたね。もう少し英語ができれば海外エンジニアとももっと話したかったです!
久保田:ありがとうございます!あらためてになりますが、全体通して今回特に多かったテーマはありましたか?
平田:やっぱり大半がAIでしたよ!やはりトレンドに沿ったプログラムが実施されている印象ですね。
仲程:間違いないですね!これはAI以外のセッションだ!と思って参加しても結局聞いてみたらAI関連のセッションだったというケースも多々ありました。笑
久保田:なるほど!ちなみにセッション内容をもう少し細かく教えていただけますか?
仲程:前提としてAIが開発者とどうコラボレートするのかというのはあります。例をあげると、ソースコードを管理するGitHubにもAIが組み込まれており、、我々がプロジェクトで作成したリポジトリ内のソースコードを見てAIがレビューしてくれたり、コード解析を行って修正案を提案してくれたりといったみたいなものもありました。 そのほかにもVisual Studioといったエディターにソースコードを書いていく中で自動的に解析が進み、次のコードが自動生成されるというものもあります。
平田:あとはやはり情報の鮮度ですかね。
ですので、まだ日本でも未公開の情報をいち早くキャッチアップでき、次のトレンドがどういった方向性であるのかを知れるのは良かったと思います。
久保田:ありがとうございます!そこで得られる情報というのは例えば帰国後にすぐ導入できるものなのでしょうか?
平田:そういったものもありますよ。その日解禁となる機能については日本でも導入可能となるわけですが。今後公開になるものについては、このくらいの時期に公開しますという情報だけです。 普段私たちはネットを通して新しいサービスはじめ製品の情報を得ていますが、それらがメディア媒体に掲載される前のいわゆる元ネタの段階でしることができたものもありました。
仲程:確かにどちらもありましたね。実際に会場でもセッション後にQRコードが公開されて、ウェイティングリストに入れておいて!というのもありましたし。
久保田:最後に今回の参加を通してどう業務に活かしていきたいですか?
仲程:帰国後もCopilotは非常に活用できているかと思います!またAIを扱う技術者として成長することの必要性を強く感じたので、今後のレベルアップをしつつ技術のアップデートをうまく活用できていければと思っています。
久保田:ありがとうございます!平田さんいかがでしょう?
平田:私としてもAIがどんどん搭載されてきて、実際に開発の現場がどう変わっていくのか?といたところは常に注視してきました。今後どう開発ツールや開発物に取り組んでいくのかやAIを用いることで広がる生産性の進化については抑えていきたいポイントです。今後ADSがどういうスタンスで開発を行っていくのかあるいは手法を検討していく上で役立てていければと思います!
久保田:なるほど!現地イベント私もいってみたい、、、笑
お二人とも本日は貴重なお話しありがとうございました!
平田:仲程:ありがとうございました!
補足
注1:参加者合計20万人。現地参加者4000名のうち日本人は150名。
注2:サム・アルトマン氏、オープンAI最高経営責任者。
注3:サティア・ナデラ氏、Microsoft会長兼CEO
お2人が参加された公演ならびにセッションの一部をご紹介します。
公演1:Microsoft Build Opening Keynote
詳細:初日実施のKeynote。Copilotの製品発表がメイン。
様々なサービスとのコラボレーションが発表され、協業している会社の方の登壇もあり
OpenAIのサム・アルトマン氏も登壇
公演2:Developer’s Guide to Customizing Microsoft Copilot
詳細:開発者向けCopilotのカスタマイズにフォーカスしたセッションGraph APIへの接続などなど
公演3:Use Azure SQL DB and REST endpoints to enable AI content moderation
詳細:DBへデータの登録とREST APIを利用したAIの呼び出しそれを利用したデータの解析や、セキャアな設定方法など、体験型セッション
セッション1:What’s new for Copilot Visual Studio 17.10
詳細:AIを活用することでCopilotのチャット機能がどう向上するのか。新しいバージョンでの相乗効果とコンテキスト改善について
セッション2:GenAI Gate way Capabilities in Azure API Manegement
詳細:OpenAIトークン使用量に基づくレート制限の適用、ならびに複数のエンドポイントへの調整、その他機能に関するデモ