1
/
5

EastMeetEastのCEOの時岡真理子氏に聞く!ニューヨークでの起業について

EastMeetEastとは?

KOBITがKVecsグランドフィナーレで優勝したおかげで招聘いただき、今日はアメリカ合衆国ニューヨーク州に来ています。まず、第一日目の今日はeast meet eastのCEOの時岡真理子氏にお話を伺いました。時岡さんは以前ロンドンに拠点を置く教育用モバイルアプリ「Quipper」をリクルートに48億円でバイアウトして、現在の会社であるEastMeetEastを経営しています。

バイアウトした後、アメリカではマッチングアプリの利用が普通なためマッチングアプリを使って婚活していたところ、日本人とマッチングしようとしても、インド人とかスリランカ人とベストマッチといわれたりして、課題を感じ、EastMeetEastを提供開始に至ったというのがバックグラウンドストーリー。EastMeetEastは北米で使えるアジア人向けマッチングアプリなのです。

EastMeetEastは、500 Startups Mobile Collective Fund、East Ventures、iS GS インベストメントワークス、ディー・エヌ・エー、メルカリのファウンダー山田進太郎氏から調達を行っており、すでに10万人以上がアプリ経由で付き合うのに成功しています。日々、ユーザーさんから「こういうサービスがなかったら、いいお付き合いにならなかった、本当にありがとう」という声が届いているとか。

グローバルのマッチングサービス市場は$6.3Bあります。

アジア向けのマッチングアプリも様々なものがありますが、そのカテゴリーでもAsian Datingは、最大の市場規模を誇ります。

マッチングサービスのスタート時はブライアントパークで手作業で一人一人にカードを渡して配っていたところからのスタート。また、カルチャーマーケティング動画を作り、成功しました。既に2000万くらい再生回数があります。 インフルエンサーに対しては直接交渉をしていったところからのスタート。小さいコミュニティーを持ったところからはじめて、最終的に多くのインフルエンサーまで密に仕事ができるようになりました。基本的には、YoutubeやFacebook、Instagramなどそれぞれの強いSNSで展開されている方ばかりになります。

こちらが実際の動画になっています。全然広告っぽくなく、面白い動画であることにこだわっています。良い動画の場合は6%のviewerがアプリ登録まで至るらしいです。Facebook広告とかの場合は、クリック率が1%、CVRが1%とかが普通なので、これは驚異的な数字です。(普通に驚いた・・・)

米国の資金規模

日本のベンチャー投資額は2年で約2倍になってきています。

一方で、日本と米国を比較すると、28倍も米国の方が投資金額が高いのが現状です。

シリーズ別ベンチャー投資額を比較したものがこちらです。


シリーズ後半になればなるほど金額の規模がまるで違う形になっています。さらに米国でIPOした場合の平均の時価総額は1000億円になります。日本だと150億円前後なので、かなり違う事がわかります。

・日本だと「いつIPOしますか?」という質問が典型的
・米国だと「誰があなたの会社の売却先候補ですか?」と聞かれるのが普通
・デューデリジェンスやディシジョンメイキングが米国は非常に早い。
・ファイナンス計画の違い(希薄化、ストックオプション、その他)

米国の場合、20-30%の割合を入れたりするので、希薄化しているケースが多いそうです。そのため、実はIPOした際の時価総額は高いものの、持ち株率は低い経営者が多いとのことでした。

ニューヨークの経営課題

1)コストが高い
エンジニアの単価は日本より50%くらい高いのが通例です。
オフィスも7人規模で$2600でコワーキングスペース。

2)ベンチャーの競合がかなり大きい
スタートアップをしているのは当たり前という雰囲気があります。

3)グローバルチームと文化
日本とは違うので、どのようにマネージするか、というのが大事になってきます。

進出時に考えるべき事

1)USのどの都市を選ぶか
技術が全て、だと西海岸。東海岸はコンシューマーの文化が大事だったりする場合。エンジニアが一番、という雰囲気が西海岸。クールでおしゃれな雰囲気なのが東海岸。

2)タックスメリット
Delawareがタックスでは良い。

3)人材
ベイエリアのエンジニアの才能は素晴らしいが非常に高い。

4)市場を知る
フォーカスインタビューをすると良い。WeWorkkとか、NY Japan Tech meetupなどを活用する。

5)マンハッタンにするかブルックリンにするか

6)USの法律を理解する
Chika's blogやTomita law officeなどがおすすめ。企業法務の場合はLegal zoom,StripeServiceを活用すると良い。

7)ミートアップを活用する
NYC Tech meetup
Founder's Fridayは毎週金曜日にやっているので、おすすめ。

とても素晴らしい情報ありがとうございました!

EastMeetEast
https://www.eastmeeteast.com

Creator’s NEXT inc.では一緒に働く仲間を募集しています
2 いいね!
2 いいね!
同じタグの記事
今週のランキング