こんにちは!ノックラーン人事の下向です。
ノックラーンは「『本来の自分』に問いをたて、人生に灯を照らす」というPURPOSEを掲げ、人が自分らしく生きる選択肢と、その可能性を広げられる社会を、事業を通じて創ることを目指しています。今回はそのPURPOSEがどのように生まれたのかを探るべく、弊社代表・福本さんにインタビューしました。
事業の原点から、PURPOSEの源となった福本さんの幼少期や学生時代の原体験まで、福本さんの言葉を通じて、ノックラーンが大切にしている「想い」を紐解いていきます。
『自分らしさ』を追い求めた先に見えたPURPOSE
下向:「『本来の自分』に問いをたて、人生に灯を照らす」というPURPOSEを掲げておりますが、この言葉に込められた背景を教えてください。
福本:根っこにあるのは、自分らしく生きられる人を増やしたいという想いです。実は、自分の気質や幼少期の環境に強く影響を受けています。
小さい頃から「自分の気持ちは二の次にして、相手に合わせる」ような性格が身につき、やりたいことがあっても周囲のことを考えすぎて選択しないことも多くありました。その結果、周囲にはうまく適応できる一方で、「これは本当に自分らしい生き方なのか? 幸せなのか?」という葛藤を抱えていました。
20歳前後までそうした葛藤が続きましたが、転機になったのはREAPRA Venturesでのインターンです。REAPRA Venturesは投資先の起業家自身の支援に重きをおいたファンドですが、そこで働く中で「自分の人生を言語化するセッション」を業務の一環として受ける機会がありました。自分の内面をさらけ出し、言葉にする経験を重ねることで、”自分らしく生きること”に徐々に向き合っていき、自分らしく生きても周りの友達や社会が受け入れてくれる感覚を持つことができ、自己表現を躊躇なくできるようになりました。
「自分を出さない方が物事は円滑に進むかもしれない。でもそれでは本当の意味で自分の人生を生きているとは言えない」と気づき、そこから「本来の自分を大切にすること」が、自分にとっての幸福につながると強く実感しました。
自分らしく生きる人を増やすため、教育事業を選んだ理由
下向:福本さんの人生観が大きく関係しているんですね。自分らしく生きられる人を増やすために、現在のPURPOSEを掲げ、ノックラーンを創業したと思います。まず教育事業から始めていると思うのですが、「教育」を選んだ理由を教えてください。
福本:大きく二つあります。ひとつは家庭環境です。祖父母や母が教育に関わっていて、家での会話の多くも教育の話題でした。私自身も小学生の頃から塾を手伝い、年下の子に勉強を教えていました。そういう環境の中で「人の成長や学びに関わる」ことが自然になっていきました。
もうひとつはイギリス留学で感じた日本との違いです。現地の大学生は「将来こうなりたいから、この学科で学んでいる」と明確に目的を持っていました。小中学校にもキャリアカウンセラーがいて、社会と接続する機会が制度的に用意されている。一方、日本の大学生は進路が曖昧なまま進学するケースが多い。この違いを見て「教育が社会に接続する仕組みが圧倒的に足りない」と課題意識を持ちました。
本来の自分と向き合うきっかけを与えることで、自分らしく生きられる人を増やす。そのために教育という手段を選びました。
▼会社を経営する上で苦労したエピソードやM&Aの選択をした理由、今後取り組んでいきたいことなど、ノックラーン・代表福本についてより詳しく知りたい方はこちらをぜひご覧ください!
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実践の場づくり——探究×社会接続のプログラム
下向:具体的に教育事業ではどのような取り組みをされていたのですか?
福本:オンライン家庭教師KnockLearn(現在は事業売却に伴いサービス終了)は中高生を対象にしたマンツーマン探究プログラムです。生徒の関心に合わせて、先生から学ぶだけでなく、本人の関心を深掘りすることを目的に社会人講師から学ぶといったものです。例えば、自作PCを組み立てる高校生には東大の電子系研究者の先生を、医療に進みたい生徒には放射線技師の先生を紹介しました。
KnockLearn DIVE(現在は事業売却に伴いサービス終了)はより実践的なプログラムで、3DモデリングやSNS運用、AIコースなどテーマを決め、4か月間学びながら毎週アウトプットを提出し、その後1〜2か月のインターンで社会に出してみる流れです。机上の学びで終わらせず、社会からフィードバックを受ける経験を重視しました。
これらのサービスの卒業生は今海外留学先で研究に励んでいたり、企業に向けてプロダクトを磨き込んだりと、多種多様なフィールドで活躍しており、話を聞くたびに刺激を受けています。
オンライン家庭教師KnockLearn・KnockLearn DIVEの事業譲渡の背景についてはこちらをご覧ください。
https://corporate.knocklearn.com/news/IxXv64qd
個人の可能性を受け止める社会をつくるために
下向:その後、採用支援サービス「Recboo」の事業を始められたのはなぜでしょうか?
福本:教育を通じて「個人が選択肢や可能性に気づけること」はできても、社会側に受容性や受け皿となる枠組みがなければ、選択肢や可能性を活かして自分らしく生きることは実現できないと考えていたからです。
下向:そのように感じたきっかけはありましたか?
福本:原体験は父親を見てきたことにあります。父は建築デザイン系の仕事をしていましたが、仕事のストレスを家庭に持ち込むことがありました。もちろん父個人の問題もありますが、それ以上に「そうさせてしまう社会の構造」に原因があるのではないかと感じました。低賃金や働き方の歪みなど、いくら個人が自分に向き合ったとしても個人だけでは解決できない課題がある。だからこそ、社会側の仕組みを変える必要があると考え、採用・組織づくりに向かったのです。
社会に可能性を生み出す、成長企業の支援
下向:改めて、PURPOSEに込めた想いを教えてください。
福本:自分らしく生きることこそが1人1人にとっての幸せだと思っております。
そして、その可能性を信じて自分らしくあり続ける人が増えていくためには、多様な人々を受け入れる社会の存在が欠かせません。これまで教育事業を通じて、個人が自分らしくあり続けるためのキャリアサポートに取り組んできました。その役割は現在、パトラヴォ社に事業譲渡という形でバトンタッチしています。
現在ノックラーンは、多様な価値観や可能性を受け入れることができる社会の創出に注力しています。社会に新しい可能性や価値観を生み出す成長企業をまずはHR領域から支援し、自分らしく生きることができる人を増やしていく。私たちは、”社会”と”個人”が相互に作用し続ける循環を事業を通して実現していきたいと考えています。
最後まで読んでくださりありがとうございます。少しでも興味をお持ちいただけましたら、ぜひお気軽にご応募ください!