古き良き文化と、新しい若者文化が出会う街、東京・神田小川町で1910年に創業した原久。
私たちはその地域特性を活かし、幼稚園から小・中・高そして大学における学生服、さらにオーダーメイドスーツに至るまでの様々なニーズに応え、110年以上にわたって歩んできました。
長く続いてきた会社と聞くと、「昔ながらのやり方を大切にする、少し堅い会社」という印象を持たれるかもしれません。
もちろん、受け継いできた信頼や、お客さま一人ひとりに丁寧に向き合う姿勢は、これからも変わりません。一方で、仕事の進め方については、時代に合わせて積極的に変えていく必要があると考えています。
原久はいま、次の100年に向けた変革の途中にいます。
目次
神田小川町で、学校生活を支え続けてきた
原久の中心事業は、幼稚園から高校までのスクールユニフォーム事業です。
学校制服や体育着、学用品を販売するだけではありません。学校との打ち合わせ、商品の企画、メーカーとの生産調整、採寸会の運営、注文管理、納品、入学後のアフターフォローまで、一貫して携わっています。
制服は、生徒の皆さんが毎日のように袖を通し、学校生活をともに過ごすものです。
サイズが合っていること。必要な日にきちんと届くこと。困ったときに相談できること。どれも当たり前に見えますが、その当たり前を守るためには、学校、保護者、生徒、メーカーなど、多くの方との丁寧な連携が欠かせません。
長年積み重ねてきた信頼と、一人ひとりに寄り添う姿勢。それが、原久の変えてはいけない部分です。
百貨店の撤退・縮小で、地域の販売店に求められる役割が広がっている
現在、学生服業界は大きな転換期を迎えています。
少子化に加え、学校や保護者のニーズ、制服に対する価値観、注文方法も変化しています。さらに近年は、百貨店の学生服事業からの撤退、地場の制服販売店の高齢化も進んでいます。
これまで百貨店が担ってきた学校制服の販売体制を、今後どのように維持していくのか。学校にとっても、保護者や生徒にとっても、大切な課題です。
こうした業界再編を背景に、原久にも新たな学校からご相談をいただく機会が増えています。
新たに担当することになった学校は、2020年に5校、2022年に1校、2023年に2校、2024年に1校、2026年に3校。2020年以降、2026年までに合計12校が加わりました。
さらに、2027年に2校、2028年にさらに2校の追加を予定しています。
取扱校が増えることは、原久を信頼して仕事を任せていただける、ありがたい機会です。一方で、学校が一つ増えるごとに、商品情報、採寸、注文、生産、納期、納品、入学後の追加購入まで、管理すべき業務も大きく増えていきます。
学校ごとに制服の仕様も、販売方法も、年間スケジュールも異なります。単純に同じ仕事を繰り返せばよいわけではありません。
事業が拡大しても、これまで大切にしてきた丁寧な対応を維持する。そのためには、個人の経験や記憶だけに頼らず、誰もが正確な情報を確認し、連携できる仕組みが必要です。
この変化が、原久がDXを進める大きな理由の一つになっています。
「今まで通り」だけでは、次の100年はつくれない
百貨店の撤退や取扱校の見直しは、学生服販売の担い手が減っていることも意味します。
そのなかで、地域に根ざした専門店には、従来以上に安定した供給体制と、きめ細かなサービスが求められています。
しかし、取扱校と注文数が増えるなかで、従来の方法をそのまま続けるだけでは、お客さまに十分な価値を提供し続けることはできません。
だからこそ原久では、ECの強化、kintoneを活用した業務改善、AIの活用など、新しい仕組みづくりに取り組んでいます。
DXの目的は、人の仕事を減らすことではない
私たちが目指すDXは、単に紙をデジタルへ置き換えることでも、流行のツールを導入することでもありません。
情報を探す時間や、同じ内容を繰り返し入力する作業を減らす。学校ごとに異なる商品やスケジュールを整理する。注文や納期の状況を、関係するメンバーが正確に把握できるようにする。
そうして生まれた時間を、学校や保護者への提案、生徒一人ひとりへの対応、新しいサービスの企画など、人にしかできない仕事へ使いたいと考えています。
効率化の先にあるのは、コミュニケーションを減らすことではなく、お客さまと向き合う時間を増やすことです。
昔から大切にしてきた丁寧な仕事を、取扱校が増えても変わらず続けていく。そのためのDXです。
少人数だから、一人の提案が会社を変える
原久は、代表を含めて10人以下の少人数の会社です。
大きな会社のように、仕事が細かく分業されているわけではありません。学校への提案、生産管理、採寸、納品、オンラインショップの運用など、事業のさまざまな場面に関わる機会があります。
今後も取扱校が増えていくなかで、より効率的で正確な仕事の進め方をつくることは、会社全体の重要なテーマです。
「この作業は、もっと簡単にできるのではないか」
「お客さまには、こちらの方法のほうがわかりやすいのではないか」
そんな日々の気づきを、役職や年齢に関係なく話し合い、実行に移せるのが私たちの組織です。
完成された仕組みに沿って働くというより、成長する会社の仕組みを一緒につくっていく。そこに面白さを感じる方にとって、大きな裁量と手応えを得られる環境だと思います。
変わらない想いを守るために、変わり続ける
110年以上続いてきた歴史は、私たちにとって大切な財産です。
しかし、歴史があるだけで、次の100年も続いていくわけではありません。
お客さまに誠実に向き合うこと。学校生活を安心して始められる一着を届けること。困ったときに頼っていただける存在であること。
こうした変わらない想いを守るために、仕事の方法やサービスは、これからも柔軟に変えていきます。
私たちが探しているのは、すべての答えを持っている人ではありません。
原久が大切にしてきたものを尊重しながら、新しい方法を一緒に考え、試し、改善してくださる方です。
老舗企業の次の100年をつくる仕事に、少しでも興味を持っていただけたら、まずは気軽にお話ししませんか。