こんにちは。『組織の左腕』代表の桑田龍征です。今回は「主人公になろうとしない人に、なぜ僕は興味が持てないのか」について書いてみます。
僕が『組織の左腕』のコーチにぶつけた言葉についての話ですが、経営者の方にも、一般企業で働く社員の方にも、参考になる話だと思います。
目次
「俺、主人公になろうと思ってないやつに興味ないんだよ」
主人公=周りを従える、ではない
自分を出せ、でも“引き算”しろ
「言わないこと」を決めている人が、人生の主人公になれる
年末に、自分の今を振り返って
「俺、主人公になろうと思ってないやつに興味ないんだよ」
これは、組織の左腕のあるコーチに、僕が実際に言った言葉です。
そのコーチに対して、僕はこう聞きました。
「なんで、ここに入ったの?」
「これから、どうなりたいの?」
返ってきた答えは、間違ってはいない。 でも、どこか他人事でした。
主体性がない。 “自分がどう生きたいか”が見えてこない。
だから、思わずこう言いました。
「全然おもしろくない。
もっと主人公として人生輝きたくないの?
もっと主体性を持ちなよ」
少しきつい言い方だったと思います。
でも彼は、ハッとした顔をしていて、後々にこの出来事を振り返ったとき、こう話してくれました。
「自分なりには、主体性を持って主人公になっているつもりでした。でも、それを体現している人に言われると、まだまだだと感じました」
この反応を聞いて、ちゃんと届いたな、と思いました。
主人公=周りを従える、ではない
ただ、この話には一つだけ釘を刺しておきたいことがあります。
「主人公になれ」と言うと、
・周りを引っ張る
・カリスマ的に人を従える
そんなイメージを持つ人が多いです。
でも、それは違います。
主人公って、よく考えるとめちゃくちゃ周りに助けられている存在です。
ONE PIECEのルフィもそう。 キングダムの信もそう。
自分一人で全部やっている主人公なんていません。
だから僕が言いたい「主人公」は、
「自分を出せ」=「裸の王様になれ」ではない。
むしろ、
「自分を出して、人がついてきてるか?」
「今のお前、誰かの役に立ってるか?」
そこまで含めて、主人公だと思っています。
自分を出せ、でも“引き算”しろ
そのコーチには、また違う話もしました。
彼は自分を出しているつもりでも、僕から見ると、
「出してる割に、ひ弱すぎないか?」
「その選択肢、主人公っぽくなくない?」
そう感じる部分がありました。
だから僕は、「違くね?」と伝えました。
ここで大事なのは、何を言うかより、何を言わないか。
主人公って、「言わなくていいことを言わない」。
たとえば『ONEPIECE』のルフィが絶対に言わないセリフって、たくさんあると思うんですよ。
「そんなこと言ったら嫌だな」っていうセリフも、めちゃくちゃある。
つまり、主人公って引き算ができている。
自己ブランディングも同じで、
「今それ言う?」
「そこでそれ出す?」
そういう発言を、僕は正直かなり嫌います。
自分を出す=全部さらけ出す、ではない。
「言わないこと」を決めている人が、人生の主人公になれる
僕の中での主人公の定義は、わりとシンプルです。
「自分が言ってほしくないことを、自分で決めている人」
これは多分、幼少期からの積み重ねです。
「自分は、こうはなりたくない」
「こういう男にはなりたくない」
それを、ちゃんと持っているかどうか。
シャンクスが目の前で腕を食われても弱音を吐かなかったのに、
自分が泣いてしまったルフィは、「自分はこれから弱い部分は絶対に見せない」と思ったはずです。
そこから逆算して、
「このセリフは言わない」
「この振る舞いはしない」
それを徹底しているから、ルフィは主人公なんだと思う。
だから最後に、世の中の人たちに伝えたいのはこれです。
仕事においても、プライベートにおいても、何かを選択する際は
「主人公である自分が本当に選ぶ選択肢だったか」
それを自問自答し続けることを大事にしてみてください。
年末に、自分の今を振り返って
今年最後のコラムなので、最後に自分の今のことも少しだけ書いておきます。
僕は今、とにかくまわりに恵まれているなと感じています。
令和の虎のメンバーもそうだし、社長たちの仲間もそうだし、ヒカルくんもそう。 気づけば、宝物みたいな人たちが、当たり前のようにまわりにいます。
僕は意外と、物にはあまり執着がありません。 新しい物を次々欲しくなったり、常に新しい場所に行きたいタイプでもない。
その代わり、人間には、かなり固執してきました。
これは、今でも大事にしている NGGの三大理念の一つ、「何をするかではなく、誰とするか」という考え方が根っこにあります。
今年は、本当にまわりの人たちのおかげで、充実した一年になりました。
来年も、変わらず。 やることよりも、人を大事にしながら、過ごしていきたいと思っています。