COVID-19の到来
藤田は有頂天だった。想像した通りの管理物件の増加、第2期売上(1.3億円)の伸び。「サイバーエージェントと同様のとんでもない売上の伸びを描いてやる」そう思っているのも束の間。到来したコロナウイルス。2020年3月の売上は2000万円。4月は100万円。95%減。この時の感情を非常に良く覚えている。
「ほう。やってやろうじゃねーか?」
目の前に起こる事象全ては、自分の行動の結果、または自分の成長のためであるという信条をもっている。ゆえに、コロナウイルスでさえ「自分のために訪れた試練」と捉えた。とはいえ、海外渡航がほとんど行われなくなった今、我々のできることは何か?リソースから考えた。
・俺(リクルートSUUMO出身)
・三井のリハウス出身の社員1名
「よし、実需不動産売買仲介をやろう。」
巣篭もり需要が住宅販売を加速
俺はSUUMO広告掲載作業、SUUMO広告掲載可能物件の探索を担う。社員は実際に住まいを探されている方とお会いし、営業活動を行う。この2人のタッグで、不動産売買事業開始から3ヶ月で成果が出始めた。結果としてコロナを迎え入れた第3期も黒字で終えることができた。当時のブレークアウトは固定費がほとんどない、恵まれた状況だった。民泊管理戸数が加速的に増え始めたフェーズで、これから採用を増やすか?という局面だったため、まだ採用自体は進めていなかったのである。結果として不動産売買において、俺と社員の2名で特化して行うことができた。その後、事務メンバーや営業メンバーを増やし、4名体制で不動産事業を推進する。傍ら、1名は民泊管理に徹する。
民泊の未来?捨てるわけないだろう
コロナが訪れ、多くの方は口にしていた。「民泊は終わったな」「民泊は一過性だ」「民泊は投資ではなく投機だ」と。だが、藤田はその時一ミリも民泊の未来を憂いたことは無かった。むしろ、
「これで競合が減少し、残存者利益で一気に事業拡大できる」
そう疑ってやまなかった僕は、民泊管理も当然引き続き力を入れ、コロナ明けを見越して民泊事業を開始されるオーナー様への営業も継続した。その一つに「民泊不動産.com」がある。ブレークアウトのオウンドメディアだ。民泊物件の売買情報、賃貸情報が掲載されている。そのサイトからもぽつらぽつら反響があり、実際にコロナ禍において民泊投資を初めて下さった方もいる。そしてその方々にはこう伝えた。
「コロナが明けたら、爆発的な需要が待っています」
ハッタリではない。自分はそう信じていた。民泊は一過性ではなく、宿泊業の新たな一強となるジャンルであると。確固たる地位を持つことができると。
虎視眈々とコロナ明けの民泊爆発需要に備える
不動産売買仲介事業を推進し、生まれた成果から不動産買取再販も開始した。不動産を買い取り、リフォームし、販売する事業だ。結果的に利益を生むことができたが、その利益を俺は民泊物件購入に充てた。2021年、コロナ真っ只中だ。誰もが注目していない民泊に、この時点で俺はベットすることを決めていた。それは過去の歴史から学んだ。SARSやMARS、はるか昔のスペイン風邪まで遡り、それらが流行し、終了してから間も無く旅の往来は再開されたという歴史である。そして民泊は日本で言うと新たなジャンルだが、世界的には浸透したスタイルだ。疑いの持ちようがない。必ず戻ってくると。
そうして我々は、北海道の民泊業界を担うことになる。
つづく。