こんにちは、株式会社Tuber Vision 取締役の工藤です。
Tuber Visionは、3D計測によって取得した点群データを設計や施工に活用し、現場での手戻りゼロを実現している「3Dシームレス方式」を業界スタンダードにする取り組みをしている会社です。
今回お話を聞いたのは、DX推進3D技術部の日下直晃さん。
前職では、半導体向け水処理設備の設計や、原子力発電所向けの配置設計を経験。Tuber Visionへの入社後は、点群データを活用した配管設計に携わってきました。
入社から約1年後に半年間のパパ育休を取得し、現在は復帰して約2か月。Autodesk Plant 3Dを実際の案件で活用するための設計環境づくりに取り組んでいます。
建設業界を離れることも考えていた日下さんが、なぜTuber Visionを選んだのか。実際に働いて感じた会社の特徴や仕事の面白さ、パパ育休を通じて得たものについて聞きました。
目次
ーまずは自己紹介をお願いします。
日下直明です。神奈川県に住みながら、Tuber VisionのDX推進3D技術部で働いています。
学生時代は、中学校と高校でテニス部、大学ではオーケストラに所属していました。
大学に入るまで音楽の経験がなかったので、オーケストラでは周囲との実力差を感じることもありました。その分、人一倍練習したり、どのような練習をすれば上達できるのかを自分なりに考えたりしながら取り組んでいました。
振り返ってみると、経験したことのないものでも、興味を持ったら挑戦してみる性格だと思います。
ー入社前は、どのような仕事をしていましたか?
前職では7年ほど、半導体向けの水処理設備の設計業務に携わっていました。案件を受注する前の計画や見積もり作成、受注後のP&IDの作成、ポンプなどの機器選定・発注などを担当していました。
基本設計を担当する立場だったため、プラントに納入する設備の動かし方を示す図面を作成したり、現場で工事部門と一緒に対応したりすることもありました。
また、少し分野は変わりますが、原子力発電所向けの配置設計にも携わりました。機器をどこに配置するか、どのくらいのスペースが必要かを検討する、建築会社に近い立場での仕事も経験しました。
ーTuber Visionを知ったきっかけと、入社を決めた理由を教えてください。
Tuber Visionを知ったきっかけは、Wantedlyでスカウトを受け取ったことです。
会社のページを見たとき、特に印象に残ったのが「手戻りゼロ」という言葉でした。それを見た瞬間に、「現場工事の手戻りゼロを明確に打ち出して取り組んでいる会社が存在するんだ」と感じました。
当時は建設業界の大変さや難しさも感じていたため、「この業界にいても大変だ」と思っていました。この業界を離れ、まったく別の仕事に進むことも考えていました。
ただ、建設現場の手戻りをなくすことに正面から取り組んでいる会社があると知り、「最後にもう一度、この会社で挑戦してみよう」と思ったことが入社の決め手です。
ー入社前の印象と、実際に働いてみて感じたことを教えてください。
入社前は社員数が少なかったので、「本当にこの会社は大丈夫なのだろうか」「ホームページに書かれていることを、本当に実践しているのだろうか」という不安もありました。
実際に働いてみると、社員数が少ないこと自体は想像していたとおりでした。一方で、ほかの会社はまだ取り組んでいないけれど、現場で求められていることに取り組んでいます。
これまでの建設を変える、世の中にインパクトを与えるような仕事の進め方をしている、という印象を強く持ちました。
ー現在は、どのような仕事を担当していますか?
育休に入る前は、見積もり作成を含む配管設計を担当していました。お客様とやり取りをしながら配管の配置を検討し、図面を作成する仕事です。
育休から復帰した現在では案件のタイミング的な部分もあって、主にAutodesk Plant 3Dの導入と環境構築に取り組んでいます。設計環境の構築や使用方法の整理など、Plant 3Dを社内の仕事に定着させるための仕組みづくりを進めています。
ー仕事の中で、大変だったことや難しかったことを教えてください。
入社後に大きな壁だと感じたのは、会社に蓄積されている技術的なノウハウが、資料や文章として十分に残っていなかったことです。
ノウハウそのものがないわけではありません。ただ、その多くがベテラン技術者の頭の中にありました。
聞けば理解できますが、聞き逃してしまうと分からなくなってしまいます。会社として共有できる「技術」ではなく、個人に依存した「技能」になっている部分があったと思います。
また、業務で使用するツールが非常に多く、それぞれの操作方法を覚えることにも苦労しました。
私自身、それまで図面を描く仕事を本格的に経験したことがなかったため、図面に何をどのように表現するのかというところから、一つずつ試行錯誤しながら学びました。
だからこそ現在は、個人の頭の中にある経験やノウハウを整理し、誰もが再現できる仕組みに変えていくことが重要だと感じています。
ー仕事のやりがいや面白さを感じるのは、どのようなときですか?
点群データを設計にうまく活用し、現場での手戻りが劇的に減ったことを実感できたときです。
TuberVisionの従来の設計方法である「3Dシームレス方式」であれば、施工段階で数多くの干渉が見つかる可能性があったものを、設計の段階で限りなくゼロに近づけることができます。
現時点でも、手戻りは実質的にゼロといえるところまで減らせています。ただ、厳密な意味での「ゼロ」を実現するためには、さらに改善できる部分があります。
現在は新しいAutodesk製品の活用方法を検討し、ほかのメンバーにも共有できるよう、使用方法をまとめた資料の作成も進めています。
これまでの3Dシームレス方式では、手戻りを限りなくゼロに近づけられる一方で、作図に時間がかかったり、作業中にエラーが発生したりすることがありました。
Plant 3Dなどを活用した次の段階、いわば「3Dシームレス方式2.0」では、手戻りを減らすだけでなく、作図時間を半分以下にし、ヒューマンエラーも減らせると考えています。
現場の手戻りを減らしながら、設計を担当するメンバーの負担も軽減する。自分の仕事が、新しい設計の仕組みにつながっていくことに面白さを感じています。
ーパパ育休を取得しようと思ったきっかけを教えてください。
子どもの成長はとても早いので、その瞬間を逃さず、近くで見たいという思いが以前からありました。
そのため、子どもが生まれたら、育休はできるだけ長く取得したいと考えていました。
仕事を続けながらでは見逃してしまうかもしれない時間を、家族と一緒に過ごしたい。その思いが、半年間のパパ育休を取得した一番のきっかけです。
ー半年間の育休を取得して、どのようなことを感じましたか?
率直に、取得してよかったと思っています。
子どもの成長を近くで、家族と一緒に見守ることができました。また、育児のどのような部分が大変なのかを、自分自身で経験できたことも大きかったです。
育児に十分に関われない状態が続くと、子どもの成長に寄り添えなかったり、家族の間で育児に対する意識の隔たりが生まれたりすることもあると思います。
私の場合は、半年間育児に関わったことで、そうした隔たりがなくなりました。家族と同じ目線で子どもの成長を見守ることができました。それも、本当に取得してよかったと思う点です。
また、育休を取得したいと伝えたとき、周囲のメンバーも快く受け入れてくれました。担当していた業務についても、ほかの方に問題なく引き継いでもらえたので、その点も非常によかったと思います。
ー復帰後、仕事に対する気持ちに変化はありましたか?
働き方自体には、大きな変化はありません。
一方で、仕事に対する意識には変化がありました。
私が育休を取得している間、ほかのメンバーが、私が育休前に担当していた配管設計と同じような流れで業務を進めていました。
その中で、初めて対応する作業などに苦労したという話を聞きました。それを知り、特定の人しか分からないことや、初めて担当する人が苦労する部分を、仕組みによって減らしていきたいという気持ちが強くなりました。
設計に関わる負担や迷いを減らすことができれば、メンバーが設計の仕事に、さらにやりがいを感じられるようになると思います。
そのためにも、Plant 3Dの導入や設計環境の整備は重要です。復帰後は、設計業務を個人の経験だけに依存させず、会社の仕組みにしていくことを意識して取り組んでいます。
ーTuber Visionは、どのような人に合う会社だと思いますか?
性格的な面でいうと、基本的にはさまざまな人に合うと思います。そして、何より新しいツールや技術に前向きな人です。
Tuber Visionでは、これまでの方法をそのまま続けるのではなく、「もっと良いやり方はないか」と考え、新しいツールも積極的に取り入れています。
最初からすべてのツールを使える必要はありません。分からないことを自分で調べたり、試したりしながら、新しい方法を身につけていける人には合っていると思います。
また、建設現場でどのような苦労があり、どのようなトラブルが起きているのかを知っていて、それを改善したい、なくしたいという想いを持っている人です。
単に図面を描いたり、新しいツールを使ったりするだけではなく、その先にある現場や建設業界の課題、さらには社会課題に目を向けられる人が合うと思います。
そして、仕事だけでなく、プライベートの時間にも妥協せず向き合いたい人にとっても、よい環境だと感じています。
私自身、半年間のパパ育休を取得し、家族との時間を大切にすることができました。仕事にもプライベートにも、どちらにもきちんと向き合いたい人に合う会社だと思います。
「手戻りゼロ」という言葉に惹かれ、Tuber Visionへ入社した日下さん。
入社前には、社員数の少なさに不安を感じていたと率直に話します。一方、実際に働く中で、現場で本当に必要とされている課題に向き合い、建設業界の仕事の進め方を変えようとしている会社だと感じるようになりました。
半年間のパパ育休を経て復帰した現在は、DX推進3D技術部でPlant 3Dを活用した設計環境の構築に取り組んでいます。
現場の手戻りを減らすだけでなく、個人に蓄積されたノウハウを会社の技術として共有し、設計を担当するメンバーの負担も減らしていく。
日下さんの仕事は、Tuber Visionの「3Dシームレス方式」を、次のversion 2.0へ進めるための挑戦でもあります。
新しい技術を使って建設現場の課題を解決したい人。自分で考え、試行錯誤しながら仕組みをつくっていきたい人。そして、仕事とプライベートのどちらにも真剣に向き合いたい人。
今回の記事が、Tuber Visionで働く人や仕事、職場の雰囲気を知っていただくきっかけになれば幸いです。