前職のホテルグループにて24歳で最年少支配人に抜擢され、エリア統括まで務めた井上さん。そんな井上さんが30歳を目前に選んだ次なるステージは、EDEYANS でした。
ホテル業界のプロフェッショナルから、初めて IT の世界へ。「Jtas」のカスタマーサクセス(以下、CS)として向き合ったのは、想像以上に泥臭い業務の連続、そして入社2ヶ月目で直面した「現場からの猛反発」でした。
元支配人という圧倒的な現場目線を持つ井上さんが、なぜ今「EDEYANS での挑戦が本当に面白い」と語れるのか?
その熱い想いと現在地をじっくりと紐解きます。
目次
20代で大手ホテルの要職へ。上り詰めたからこそ見えた、次の挑戦への渇望
ーー 井上さんは前職の全国展開するホテルグループにて24歳で最年少支配人に抜擢され、その後、エリア統括、本社の営業推進室の参事という役職を兼任。現場のみでなく経営目線でも事業に関わられていたそうですね。
なぜ次の挑戦として EDEYANS への転職を選んだのでしょうか?
30歳を目前に「培った経験を武器に、次のステップへ進みたい」と転職活動を始めるなかで、真っ先に思い浮かんだのが EDEYANS だったんです。
実は前職時代に客室清掃 DX プラットフォーム(AI SaaS)「Jtas」のことを知る機会があり、その圧倒的な現場解像度の高さに感動した記憶がずっと残っており、「あの時感動したプロダクトを、今度は自分自身が届ける側になりたい」という想いから、たまたま転職サイトで見つけた時に運命を感じ、自ら応募しました。
ーー 「Jtas」はどのようなきっかけで出会ったのでしょうか?
当時、私が統括していたエリアのホテルで、オペレーション全体を改善するために様々な DX ツールを比較検討していたときの選択肢に「Jtas」がありました。
当時感じていたのは、世にある多くのホテル向け DX ツールは全体の効率化を掲げていても、一番泥臭い「客室清掃の現場」への解像度が高いものはほとんどない、ということでした。」
ホテルの裏側は、何百枚もの指示書の印刷、電話での連絡など極めてアナログな世界です。いくらフロントや管理業務だけをデジタル化しても、この現場のリアルに適合していなければ、ホテル全体のオペレーションは結局どこかでガタついてしまうんですよね。

ーー その中で、「Jtas」の何がそこまで他の DX ツールと異なったのですか?
「Jtas」は “清掃現場のスタッフさん目線” で作られていると感じました。
清掃すべき部屋が直感的に分かるように「Jtas」上で色分けされ、操作は大きなボタンをポンと押すだけ。電話の往復はゼロになります。忘れ物や部屋の不具合も、スマホで写真を1枚撮るだけでフロントに一発共有できる。
これを見た瞬間、「これなら現場の負荷が下がり、結果としてホテル全体の稼働を上げることにつながり、売上に直結する具体的な数字が出せる!」と、その圧倒的な解像度の高さに感動したのを覚えています。
「絶対に楽になる」は綺麗事だった。入社2ヶ月目、現場で受けた洗礼
ーー 「Jtas」の CS として入社してから、一番印象的だったエピソードを教えてください。
CS として初めて単独で臨んだ地方ホテルでの導入説明会です。
清掃会社の方々約20名を前に説明を行ったのですが、現場の皆さんから強い戸惑いと反発の声をいただく結果になりました。
ーー なぜ戸惑いと反発が起きてしまったのでしょうか?
当時は入社2ヶ月目で、現場の皆さんへの伝え方や歩み寄り方の引き出しが足りていなかったんだと思います。
客室清掃の現場には、長年「紙と電話」のルーティンで現場を守ってきたやり方があります。そこに、こちらの配慮が追いつかないまま「システム(Jtas)を入れれば楽になります」という正論だけで進めてしまった。「急にやり方を変えたくない」と、現場が不安になるのは当然のことで、そこへの配慮を見落としていたなと、今振り返ると思いますね。
ーー その経験から得た、CS としての学びを教えてください。
「Jtas」がどれだけ優れていても、現場の心理やこれまでのやり方を無視して「正論」だけで進めては絶対にうまくいかない、ということです。
「システムを入れれば業務が効率化する」というのは、あくまで私たち EDEYANS の理屈。長年、紙や電話で対応してきた現場のプロフェッショナルの方々からすると、新しいツールへの「不安」や「警戒」が出るのは当然のこと。そこへの配慮を欠いたアプローチは、相手にはただの押し付けになってしまいます。
現場の方々に「Jtas を活用したら、本当に業務が楽になる!」と納得してもらえるまで丁寧に対話し、信頼関係を築いていく。そのプロセスこそが、「Jtas」CS における本質なんだと学びました。

ーー その洗礼を経て、現在の現場への向き合い方は変わりましたか?
まずは「現場の不安を1つずつ解消していくこと」を一番に考えるようになりました。
今のやり方や不安に徹底的に耳を傾けた上で、導入するメリットをスタッフの皆さんの日常の言葉に分かりやすく噛み砕いて伝えるように工夫しました。
ーー 具体的には?
例えば、忘れ物の報告です。これまではインカムや内線電話を使って、すべて口頭でフロントに報告する必要がありました。それが「Jtas」なら、スマホで写真を1枚撮るだけでフロントに一発共有でき、面倒なやり取りがなくなります。
現場の方々には「手元に “ちゃんと報告した証拠” がボタン1つで残るから、これは皆さん自身を守ることにもなるんですよ」と伝えているんです。
単に「便利になります」とシステム都合で伝えるのではなく、目の前の客室清掃スタッフ一人ひとりの負担や不安をどう減らせるか。それぞれの感情に合わせた丁寧なサポートをしていくことこそが、今の私たちの姿勢です。
「このツールなら、絶対に喜んでもらえる」確信を胸に、業界の新しい標準を創る
ーー 今後、EDEYANS でどのようなチャレンジをしていきたいのか教えてください。
前職で培ってきた「組織作りのノウハウ」と「数値管理の知見」を EDEYANS へすべて還元していきたいです。
まずは、自分が一人前になることが前提ですが、その後は新入社員のオンボーディング体制の構築に取り組みたいと思っています。現在の EDEYANS は、新メンバーがスムーズに業務に入れる仕組みをちょうど構築している最中で、もっと良くできる余地が残されていると感じています。そこで、私自身が前職で手がけてきたマネジメントの経験を活かし、トレーニング体制やマニュアルといった「研修の型」を自ら仕組み化していきたいんです。
さらに将来的には、かつての P/L(損益計算書)管理や経理の経験をベースに、会社の売上や利益といった経営の根幹にまで領域を広げたい。できることをどんどん増やし、EDEYANS の成長を力強く牽引していきたいですね。
ーー ホテル業界からスタートアップへの転職で、最初は慣れないことも多かったと思います。その中で、井上さんが常にモチベーションを高く、ポジティブでいられる理由は何ですか?
私自身がホテルでの勤務経験があるからこそ、「Jtas」は間違いなく業界を変えるプロダクトだ、という確信が1ミリもブレないからです。
確かに、ホテルとは全く違うスタートアップの環境に入り、最初は慣れない業務の連続でした。ただ、その泥臭い作業の先で、現場の清掃スタッフの方々が「Jtas」を使ったときに「絶対に喜んでくれる、楽になる」という情景が、ホテル業界での実体験を通して、私の中でハッキリと想像できるんです。
今、この本当に素晴らしいプロダクトを、自分たちの手で直接届けているという手応えがあり、日々の業務が本当に面白いと感じています。これからも現場の皆さんと同じ目線に立ち、「Jtas」というツールの価値を広めていきたい。この挑戦の先にある未来が、今から本当に楽しみです。
取材企画・協力 / 世界線株式会社