「Lypo-C」を超えるものづくりへ。SPIC の商品開発が貫く「体感」の哲学ー商品開発チーム リーダー :冨田 人嗣/商品開発チーム メンバー:伊藤愛
プロローグ
「Lypo-C」を支える、揺るぎない SPIC の開発哲学とは。マーケティングから商品開発のチームリーダーに抜擢された冨田さんと、数多くの美容・健康食品の開発を手掛けてきた伊藤さんが語る SPIC の開発現場の裏側。単に「売れる商品」ではなく「お客様が本当に体感できる価値」を追求し続ける、その根底にある “想い” に迫ります。
プロフィール
冨田 人嗣:商品開発チーム リーダー
2021年4月入社。新卒で大手旅行代理店に入社、その後 SaaS 企業にて営業・カスタマーサクセスを経験。SPIC ではマーケティング部門からスタートし、イベント企画運営などを経て、現在は商品企画開発チームを率いる。
伊藤 愛:商品開発チーム メンバー
2024年7月入社。大手食品メーカーで美容・健康食品の商品企画・開発を担当後、製薬会社で美容食品・OTC 医薬品開発を経験。健康食品商品開発の豊富な知見を活かし、SPIC の商品開発に貢献している。
あえて味を良くしない理由── Lypo-C が伝える“本質”へのこだわり
ーー 商品開発チームで活躍中のおふたりですが、SPIC に入社する決め手は何だったのでしょうか?
冨田:
入社の決め手は、SPIC メンバーの “商品への向き合い方” でした。どの方と話しても、「SPIC の商品は本当に素晴らしいんです!」と、目を輝かせながら語るんです。その純粋な自信と情熱に、心を動かされました。
伊藤:
私はこれまで、女性向け健康ブランドやインナービューティの開発に長く携わってきました。だからこそ、健康と美容の両方にアプローチする SPIC のスタンスは、自分にぴったりだと感じました。
さらに、医師や専門家と一緒に進める開発スタイルにも惹かれました。人々の健康に直接関われるからこそ、社会的な意義を感じながら働けるのも、大きな魅力でしたね。
ーー 早速ですが、SPIC の商品企画・開発の特徴を教えてください。
伊藤:
一番の特徴は、「お客様にとって本当に価値のあるものをつくる」という姿勢です。
売れればそれでいい、という考え方ではなく、「未来の健康を、つくる。」というビジョンのもと、社会や使う人にとって本当に必要なものかどうかを、常に問い続けています。それが、私たち商品開発チームの軸になっています。
撮影場所: WeWork オーシャンゲートみなとみらい 共用エリア
冨田:
本当にそうですよね。業界全体を見ると、売上を優先するあまり、実際には必要ない成分や、効果が期待できないほど微量な成分が使われているケースも少なくありません。でも SPIC ではそのようなことはしません。
「使う人がきちんと効果を体感できるかどうか」
「なぜその成分を選んだのか、専門家に説明しても納得してもらえるかどうか」
この2つを絶対に譲らない基準として、大切にしているんです。
ーー そのような開発の姿勢は、SPIC の商品のどんな部分に表れているのでしょうか?
冨田:
わかりやすいのは、“味” ですね。
私もよく言われます。「Lypo-C って正直、飲みやすい味ではないですよね?」って(笑)。実際、これまでにも「飲みにくい!」とか「もっと美味しくすればいいのに!」といったご意見をいただいてきました。
開発当時、味の改良を試みることはありました。甘味料や香料などを使って、飲みやすくするための試作も何度も重ねたんです。でもその過程で、ドクターから「栄養素を摂るために必要な成分しか入れてほしくない」「この成分は、●●の症状を持つ方には不向き」「●●が加わると、体への負担が大きくなる」といった指摘が多くありました。
結果として、“余計なものを入れるくらいなら、本質を守るべきだ” という判断に至りました。医療現場でも安心して勧められるよう、不要な添加物は使わず、必要な成分だけで設計する。それが、いまの「Lypo-C」の味なんです。味よりも、品質と信頼性を重視した製品だからこそ、医師や専門家をはじめ多くのプロフェッショナルに選んでいただいていますし、「Lypo-C」ならではの価値になっていると思っています。
ーー プロフェッショナルからフィードバックを受けながら、その本質を追求していく姿勢を持っているのですね。
伊藤:
はい、その通りです。私の入社の決め手となったプロフェッショナルとの協働も、この考え方そのものです。SPIC では医師や専門家との連携が欠かせません。「Lypo-C」開発時には60名ものドクターからフィードバックをもらい、納得いただける品質になるまで改良を重ねました。この姿勢は今の開発にも生きていて、新商品開発においても常に専門家の視点を取り入れながら進めています。
冨田:
SPIC には「良いものを作り、届けたい」という純粋な想いが全ての根底にありますよね。この想いを貫くことで、一時的な流行に左右されない、長く愛される商品を作っていきたいと思います。
撮影場所: WeWork オーシャンゲートみなとみらい 共用エリア
「企画から納品まで」すべてに関わる、開発者にとっての理想の環境
ーー こだわりを持って商品開発に取り組んでいることが伝わってきましたが、実際のお仕事の進め方にも SPIC らしさがあるのでしょうか?
伊藤:
SPIC の商品企画・開発の面白さは、企画から販売まで一通り関われる点ですね。例えば、大手企業だと企画・開発・製造・販売が別々の部門に分かれていますが、私たちは「この商品は本当に必要か」という問いかけから始まり、実際に形になるまで、全部携わることができるんです。開発者としては理想的な環境だと思います。
冨田:
そうですね。例えば僕らは商品コンセプトを考えるところから始まって、OEM との交渉や進行管理までやっています。必要に応じて社内のブランドマネージャーと一緒に販売戦略を考えることもあります。垣根なく動けるのがとてもやりがいがありますね。
ーー 社内での意思決定プロセスやスピード感についてもお聞かせください。
伊藤:
SPIC の商品企画・開発の面白さは、やっぱり「意思決定の速さ」と「社長との距離の近さ」。
たとえば「こんな商品をつくりたい」と思ったとき、それを “自分の言葉で” 社長に直接伝えられるんです。しかも、その場で「いいね、やってみよう」と GO が出ることも。そうやって、企画がどんどんカタチになっていくスピード感は、他社ではなかなか味わえないと思います。
冨田:
それに、社長は「最終決裁者」というより「一緒に考えてくれる人」なんですよね。
「これでいいのかな?」と迷ったときも、ブランドが大切にしてきた価値観や、SPIC が向かっていきたい未来を一緒に見つめながら、丁寧に対話してくれる。話しているうちに、自然と自分の中でも答えが整理されていく。そんな “伴走型のトップ” がいるのも、SPIC の強さだと思います。
ーー 品質へのこだわりとスピード感のバランスはどのように取っているのですか?
冨田:
商品開発チームは、2023年10月に立ち上がったばかり。今はまさに、SPICらしい開発の進め方をチーム全体で手探りしながら築いているところです。
商品によって異なりますが、開発には基本的に1年半〜2年ほどかけています。決して短い期間ではありませんが、それだけ時間をかけてでも「納得のいくものをつくる」という姿勢は大切にしています。
伊藤:
一方で、その開発期間にのんびり進めているわけではありませんよね。検証、方向性の判断など、各フェーズでの意思決定はスピーディに行っています。特に、私たちは商品使用時の「体感」にこだわっているので、その精度を高める検証や微調整にはしっかり時間をかけつつ、迷いなく次のステップに進んでいくテンポは常に意識しています。
長期的なプロジェクトの中でも、一つひとつの判断や動きにスピード感を持たせる。それが、私たちの開発スタイルです。
ーー 「Lypo-C」という看板商品を持つからこその難しさもありそうですね。
冨田:
そうなんです。「Lypo-C」の存在は私たちの誇りであり、同時に大きなチャレンジでもあります。
「Lypo-C」は専門家のつながりから出会ったリポソーム研究のベンチャー企業との協働から生まれました。これからも新しい技術や専門家の知見を大切にしながら、SPIC ならではの価値ある商品を生み出していきたいと思います。
伊藤:
新しい商品を考える時、いつも「Lypo-C」の品質が基準になるんです。この高いハードルがあるからこそ、SPIC らしい商品が生まれると思います。「これはすごくいい」と自信を持って言える商品だけを届けたい。それが私たちの変わらない思いです。
変わらぬ価値観で、新たな領域へ
ーー 最後に、SPIC の今後の展開についてお聞かせください。
冨田:
SPIC と聞くと「Lypo-C」を思い浮かべる方が多いと思いますが、実は「Lypo-C Vitamin C+D」や「SPIC Dressing」という頭皮や髪、顔、全身の肌まで、1本で洗い、潤いたっぷりに仕上げる保湿用シャンプー/ボディーソープなども展開していて、今はスキンケア領域の新商品も開発中なんです。何を作るにしても大切にしている軸は変わらず、健康と美容の両面から「未来の健康をつくる」商品を届けていきます。
伊藤:
私たちが一番大事にしているのは、使う人が体感を感じられること。これからの新商品も、専門家の知見を活かしながら、SPIC らしい丁寧なものづくりを続けています。少し先の話になりますが、ぜひ楽しみにしていてください。