こんにちは!
「中央区で1番のあたたかみのある不動産屋さん」株式会社nodomaruで賃貸事業部長と採用責任者を務めています、仲村です。
今回は自身の経験をもとに、ビジネスパーソンなら誰もが一度は向き合うことになる、できれば避けたいテーマ「トラブル・クレーム対応」について書いてみようと思います。
「不動産業界の営業って、なんだか怖そう……」
「もしミスをして、お客様に怒鳴られたらどうしよう……」
特に未経験の方や、営業に初めてチャレンジしようとしている方は、そんな不安を少なからず持っているのではないでしょうか。
でも、人と人が関わる以上、万が一のトラブルを100%ゼロにすることはできません。
だからこそ大切なのは、「もしもの時、会社や上司がどうやってメンバーを守るか」という明確な基準があるかどうかだと思っています。
実はこの内容、もともとは社内のリーダー候補に向けて、僕の経験やトラブルへの向き合い方を落とし込もうとまとめていたメモがベースになっています。ただ、これは僕個人の意見というより、「株式会社nodomaruとしての企業スタンス」でもあります。
それなら、会社の方針共有としていっそオープンに公開しちゃえ!と思い立ち、筆を執りました。
大前提弊社では、日頃からトラブルが起きないための仕組みづくりや、メンバーへの教育・研修には全力で取り組んでいます。
そのうえで、予期せぬトラブルが起きてしまうことはあります。その「万が一」が起きてしまったときに、いやいや対応したり、誰かのせいにしたり、適当にその場をしのぐような対応は絶対にしない。むしろ、前のめりに、誠実に、どこよりも泥臭く対応する姿勢を持つ組織でありたい。
「このピンチを、お客様や仲間との絆を深めるチャンスに変えるんだ」という強い意気込みを、特に今後の会社を引っ張るマネージャー陣には持ってほしい。
今回は、そんなnodomaruのトラブルに対する思想を、現場で実践しているリアルな視点からお届けします。
この記事を読んで「こんな風に守ってくれる上司や仕組みがあるなら、思い切って飛び込んでみようかな」と、あなたが新しい一歩を踏み出す安心感に繋がれば、これほど嬉しいことはありません。
目次
1.トラブルシューティングの本質はソフト面にあり?
2.何をクレームと捉えるか? 未然防止の基準を手前に置く。
3.トラブルシューティングの大原則は「初速」にあり。
4.責任追及は無意味? 「許すこと」と「許さないこと」
5.お客様は神様ではない。僕が「メンバーの盾になる」と決めた出来事。
6.安全性が確保されたのちに、「意識」ではなく「構造」をアップデートする。
7.おわりに
1.トラブルシューティングの本質はソフト面にあり?
トラブルは、企業のサービス基準やマニュアルといった「ハード面」のバリューアップに繋がることは言わずもがなです。多くの企業でもその認識ですよね。
しかし、僕が本当に重要視しているのは「ソフト面」です。 例えば、上司と部下の関係性や、チーム内の雰囲気、信頼感などです。
トラブルが起きた瞬間というのは、不謹慎かもしれませんが、上司と部下の信頼関係を爆速で引き上げるボーナスタイムだと思っています。
やらかしてしまって「やばい、どうしよう…」と血の気が引いているメンバーの前に、上司がすっと立って味方になり、盾になってくれたら、これ以上ない安心感を得られますよね。
言葉だけで「何でも相談してね」と言うより、一回のトラブル対応で背中を見せるほうが、100倍早く強固なロイヤリティ(信頼)が醸成されます。
チーム内に「上司が守ってくれる」という安心感が広がることで、組織全体の心理的安全性もグッと引き上がります。だからこそ、責任あるポジションの人間は、この瞬間の価値を深く理解しておく必要があるんです。
2.何をクレームと捉えるか? 未然防止の基準を手前に置く。
一口にクレームと言っても、いろいろなタイプがありますが、大きく分けると次の3つのパターンに分類できるのかなと思っています。
- 最初からサイズが大きいクレーム
Theクレームですね。明確なミスやこちら側の加害によって、お客様にダイレクトに迷惑や損害を与えてしまったケース。 - 低パフォーマンスによる「ストレスの蓄積」
実は現場でこれが一番多いですし、最も注意すべきパターンです。例えば新人の子が気づかないうちにお客様に小さなストレスを与え続けてしまい、最初は我慢してくれていたお客様のダムがある日突然決壊し、大爆発する。 - 理不尽なクレーマーとの遭遇
成約100件に対して1〜2件ほど、特別な理由がなくても感情をぶつけたいという方に遭遇することもあります。これに関しては、営業プロセスの中でペルソナを明確にしたり、ヒアリング段階でスクリーニングをかけること、集客リソースの制限をすることで、遭遇する数を減らしていくアプローチが有効です。
通常、トラブル対応というと「1」の分かりやすいケースばかりが取り上げられがちですが、本当に怖いのは「2」のように時間が経つにつれて大きくなっていくパターンです。クレームは、発生した瞬間から指数関数的に悪化していく「金利の高い負債」のようなものです。
時間が経つほど怒りは複利で膨れ上がり、解決の難易度は跳ね上がります。
だからこそ、僕は「クレーム」の範囲を広く捉えています。
例えば、
- 連絡がタイムリーに行われておらず、お客様から進捗確認の依頼が入る
- 提供している情報が曖昧でわかりにくい(契約条件や金額が最も多い)
- お客様が不安そうな仕草や表情を見せている(こちらのサービスに期待しなくなった/諦めた)
これらはすべて、クレームの立派なシグナルです。
この「クレームの範囲」を広く捉えることで、メンバーの未然防止に対するアンテナの感度が変わり、トラブルに向き合うときの意気込み自体が変わってきます。
メンバーには顧客とのやり取りのフィードバックとして、
「今お客さんこう感じてしまっているよ~」
「こういった内容も補足すると良いよ~」など、
顧客心理を伝えることで先回りや気遣いができるよう育成をしています。
顧客がストレスを感じた時点で、速やかに対処する。
これが未然防止の基準です。
3.トラブルシューティングの大原則は「初速」にあり。
もし、トラブルが表面化してしまったら、何よりもスピードが最優先です。言い訳や保身のロジックを探す時間は1秒もいりません。
ここで僕が徹底しているのは、
「渦中にある部下からの完璧な状況報告(報連相)を待たない」
ということです。
なぜなら、クレームを受けた直後のメンバーは、その時点で精神的にめちゃくちゃ疲弊しているからです。
脳のリソースのほとんどが「怒られてショック」「上司にも怒られないかな」「会社に迷惑をかけて申し訳ない」「どうしよう」という防衛本能と焦りに乗っ取られています。
そんな状態のメンバーに「何があったのか正しく整理して報告して!」と求めるのは、正直言って酷ですし、そこから上がってくる情報は主観が混じって不正確なことも多いです。
だからこそ、上司はざっくりとした概要だけ聞いたら、すぐにお客様へ直接コンタクトを取ります。
「まずはお詫び申し上げます。
何があったのかを直接お伺いできますでしょうか」
これだけですね。
この初動スピードそのものが、お客様に対する最大の誠意となります。
・何にストレスを抱えており(課題の把握)
・何を要求しているのか(課題策の提示)
これは、お客様ご本人から直接経緯を聞くのが、一番正確で早いです。
4.責任追及は無意味? 「許すこと」と「許さないこと」
このスピード対応をチームで実現するためには、日頃からの関係性構築がすべてです。
大前提として、僕はクレームやミスに対する「責任追及」は一切しません。
どんな状況であれ、最終的な責任の所在は100%上司(僕)にあるからです。
僕は現場で活動ができないから、メンバーに現場業務を委任している関係性です。
だから現場で起きたことは僕に責任があるということです。
つまり、メンバーを責めるような責任追及は本当に意味を成しませんし、そんなことをしても問題は1ミリも解決しません。
ただし、保身からトラブルを「一人で抱え込んでしまうこと」や「放置すること」は、チームや会社にとって非常に大きなリスクになってしまいます。それは結果として、会社のブランドを棄損し、社会的信用を失うような大きな二次災害につながりかねないからです。
「起きてしまったミスやクレーム自体は今悔やんでも仕方ない!むしろそれはチームが良くなるチャンス。だけど、一人で抱え込んだり、後回しにして放置することだけは絶対にしないでね」
このスタンスを、テキスト(ルール)だけでなく、日頃のコミュニケーション(コンテキスト)で上司が示し続けること。
それが、トラブルを恐れずに即報告できる文化を作ります。
5.お客様は神様ではない。僕が「メンバーの盾になる」と決めた出来事。
誠実に対応することは僕たちのスタンスですが、だからといって誰にでもへりくだるわけではありません。
いわゆるカスタマーハラスメントや、こちらの尊厳を不当に傷つけるような理不尽な要求に対しては、毅然とした態度で臨みます。
僕自身、過去に理不尽なクレーマーに遭遇したことがあります。
自分にも多少の落ち度があると認識していたため、暴言に近い口調で責め立てられても、ただ耐えて受け止めてしまい、心がボロボロになりかけたことがありました。
その時、電話を替わってくれた当時の上司が、相手に向かってこう言ってくれたんです。
「お客様、あなたの今の発言は単に部下の尊厳を傷つける内容ですので、控えていただけないでしょうか。社員の尊厳を傷つけるような方を、弊社は顧客とはみなせませんので、こちらからサービスの提供をお断りいたします」
そう言って、電話を切りました。
あの瞬間の安堵感は、今でも鮮明に覚えています。
「自分という存在を、上司が、会社が守ってくれた」という猛烈な安心感。それと同時に、
「絶対にこの人に貢献するんだ」という強いロイヤリティと、
「将来、僕もこんなリーダーになりたい」という明確な目標が生まれました。
部下が理不尽な攻撃にさらされているとき、会社が「社員の盾」となり、組織の決定として毅然とノーを突きつける。メンバーの精神的な安全を確保することこそが、リーダーの絶対的な責務です。
6.安全性が確保されたのちに、「意識」ではなく「構造」をアップデートする。
部下の心が守られ、目の前のトラブルが一旦収束したところで、ようやくハード面の整備ですね。
ここをしっかりとやらないと、構造上トラブルやクレームはなくなっていきませんし、組織のレベルが上がっていきません。
心理的安全性が確保された後にはじめて、マネージャーとメンバー双方が感情的にならず、冷静に事実を整理できる。
ここで重要なのは、個人の不注意や至らなさを責めるのではなく、
「なぜその不注意が起きてしまったのか」
「どうすれば仕組みでカバーできるのか」
と”意識”ではなく、”構造”としてシステムを保全・アップデートしていく。
そうやって、発生した問題を全社の仕組みへと還元し、組織全体のサービスをより強固なものへ昇華させていくことで、サービスのバリューアップにつながります。
7.おわりに
トラブル対応は単なる「嫌な事後処理」ではありません。
クレームやトラブルの範囲を拡げ、未然に防止していく。それでも発生してしまった場合には上司が先頭に立って泥を被り、全責任を引き受け、発生した問題を全社の仕組みへと還元していく。時に、クレームをいただいたお客様がリピート顧客になり、ご紹介までいただける。そんなこともあります。
確かに心理的なリソースは大いに消費しますが、トラブル時にこのサイクルを回し続けることで、組織はより強く、より優しく成長していくと考えています。
もともと社内のメンバーや次のマネージャー陣に向けてまとめていた内容ですが、今現場で部下のマネジメントに悩んでいるリーダーの方や、これから「人の上に立って引っ張っていきたい」と思っている社会人の方にも、少しでも参考になればうれしいです。
トラブルから逃げず、前のめりに向き合う。その姿勢こそが、チームにとっても、自分自身のキャリアにとっても、最大の成長のチャンスになるはずです。
nodomaruでは、泥臭くも同じ方向を向いて、一緒に成長していける仲間を募集しています。
「不動産業界はちょっと怖そうだな…」
「営業は初めてだけど、新しいキャリアに挑戦してみたい!」
「不動産業界でもっと安心してキャリアを築いていきたい!」
そんな不安や期待を抱えている方、大歓迎です。
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