株式会社ポルティ セールス 佐久太基
大和証券で法人・個人向け営業を経験後、ポルティに参画。買取事業の立ち上げや有料引き取り事業の推進など、事業開発の最前線を担う。
今回お話を伺ったのは、セールスの佐久太基さんです。代表の平さんとは高校の同級生という間柄ですが、入社の経緯を聞いてみると、単なる「友人だから」という理由ではありませんでした。安定志向だったという佐久さんが、なぜスタートアップに飛び込んだのか。日々の仕事で感じていること、ポルティのカルチャー、そしてこれから一緒に働きたい人について、じっくり語っていただきました。
安定志向だった自分が、スタートアップに飛び込んだ理由
佐久さんは、自分のことを「安定志向」だと話します。
「父親がずっと同じ会社でサラリーマンを続けていたのを見てきたので、自分も安定した仕事に就きたいと思っていました。高校の同級生に起業志向の人は何人かいましたけど、正直『自分とは関係ない世界だな、頑張ってほしいな』くらいの感覚で見ていて」
新卒では大和証券に入社。金融知識を身につけたいという動機で選んだものの、実際の仕事は営業が中心だったそう。足で稼ぐスタイルは、ご自身の特性とは少し違ったと感じたとのことですが、営業の基礎や顧客と向き合う姿勢など、この時期に得たものも大きかったといいます。
では、なぜそんな佐久さんがスタートアップに飛び込むことになったのでしょうか。
転機は、学生時代に一度誘われていた起業の話が再浮上したこと。当時一緒にやろうとしていた友人の事業がうまくいかずたたんだタイミングで、佐久さんも転職を考えていたそうです。再び起業を模索する中で、もう一人の高校の同級生——現在ポルティ代表の平さんから声がかかりました。
「基本的に、ベストな環境だと思える場所じゃない限りは安定性を取りたいタイプなんです。でも、本当にここだったらと思えるところなら、リスクを取れる。平さんは、その数少ない例外でした」
佐久さんにとって、「何をやるか」より「誰とやるか」が判断軸。
「同じ高校の中で、『この人とだったら一緒にやりたい』と思える人は2人しかいなかった。平さんはその1人で、ついていきたいというより、一緒にやっていて面白そうだし、うまくいくビジョンが見える人だったんです」
高校の同級生と働くということ
代表と高校の同級生——その関係性は、外から見ると「縁故入社」に映るかもしれません。佐久さん自身、その見え方は意識しているとのこと。
「同級生ならではの頼みやすさは、確かにあると思います。平さんも、他の人に頼むより僕に頼んだ方が言いやすいんだろうなと感じることはあって。正直、もうちょっと丁寧にやってくれよと思うタイミングもあります(笑)」
ただ、佐久さんはそれを「表裏一体」だと捉えています。
「雑に頼まれることもありますけど、逆に言えばそれが自分の提供価値でもあるかなと。自分にとっての利点というより、会社にとっての利点になっている感覚です」
では、友人同士で働く難しさはないのでしょうか。佐久さんは「会社として何が一番進みやすいか」を優先できるかどうかが大事だと話します。
「平さんとは、友達というよりビジネスパートナー的な感覚でやっています。平さんはすごく合理的で、ドラスティックに物事を判断できるタイプ。人の気持ちを汲むのが得意かと言われると、ご本人も『そこは得意じゃない』とおっしゃっていますけど、だからこそ経営者として大きな意思決定ができる。そこは明確な強みだなと感じます」
一方で、佐久さんがポルティで働き続けられているのは、平さんだけの存在ではないそう。
「正直、ここまで続けられているのは田中さん(CTO)と田坂さん(エンジニア)のおかげだと思っています。平さんが大きな方向性を決めて引っ張っていく分、場の空気を整えてくれる人が必要で。その役割を担ってくれているのが、田中さんや田坂さんなんです」
田坂さんは場の空気を回すのがうまく、初期から気軽に相談できる存在だったとのこと。田中さんは懐が広く、パフォーマンスにブレがある時期も長い目で見てくれたそうです。感情を抜きにして組織全体を理性的に捉えられる——そんな安心感があるといいます。
それぞれが違う強みを持っていて、補い合っている。話を聞いていると、そんなチームの空気感が伝わってきます。
「空いた穴を埋める」という役割
佐久さんの現在の役割は、一言で言えば「空いた穴を埋める」こと。明確な担当領域を持つというより、事業上の空白を見つけて動くスタイルです。
「足りないところを補うという働き方が、自分の性に合っています。ずっと同じ事業を見ていくというより、新規事業を立ち上げて、オペレーションを組んだら次へ、という動き方。いわば新規別動隊みたいなイメージですね」
その瞬発力が発揮されたのが、有料引き取り事業の立ち上げ。通常であれば値段がつかない物件を、ポルティが有料で引き取るサービスです。佐久さんはこの事業を立ち上げ、初月から大きな売上を作ることに成功しました。
また、事業に必要だと判断すれば、すぐに動くタイプでもあります。不動産事業を進める中で宅地建物取引士(宅建)の資格が必要になった際も、短期間で取得。「必要だからやる」という判断と実行のスピードは、佐久さんの大きな強みだと感じました。
「何が必要か、どれが一番ベストなやり方かを割と早く見つけるのは得意なのかなと思います。場所を選ばないのも強みで、明日から別の事業をやってくれと言われても、頭を切り替えてそっちで動ける感覚はあります」
一方で、自覚している課題もあるとのこと。
「継続性が弱いんです。リリースするまではスピード感を持ってやれるんですけど、出した後のメンテナンスや改善に意識が向きにくくて」
具体的には、過去に実施したキャンペーン施策で、急ピッチで立ち上げたものの、その後の改善が続かず、想定ほどのインパクトを出せなかったことがあったそうです。
「やりきるというのは、リリースまでじゃない。成功するまでがやりきるということ。それはわかっているんですけど、つい新しいことの方に意識が向いてしまう。これは僕だけじゃなくて、今の組織全体の傾向でもありますね。フェーズ的に新しいことを優先せざるを得ない部分もあるので」
だからこそ、今のポルティには「守備ができる人」が必要だと佐久さんは考えています。
「サッカーに例えるとフォワードばかりなんですよ、今のチームは(笑)。継続性を持って、細かいところまで見れる人。サッカーで言えばディフェンダーができる人がいてくれると、もっと安心してフットワーク軽く動けるなと思います」
空き家市場のリアル——現場で見えてきたこと
ポルティが取り組むのは、空き家、とりわけ地方の低価格帯物件の売買プラットフォーム。「空き家は増え続けている社会課題」という話は聞いたことがある方も多いかもしれません。では、実際に現場で営業をしている佐久さんは、何を感じているのでしょうか。
「実際に営業をやっていると、『この物件はもう無理だよね』と業者さんも手を引いているケースにたくさん出会います。本当にどうしようもない、という物件が現実にある。それを目の当たりにすると、解決しないといけないという使命感は強まりますね」
地方の空き家には、都心の不動産にはない変数が山ほどあるといいます。
「売却した後の周りの目、自治体や農業委員会の指針、地域ごとの商習慣。個別性がものすごく高い領域なんです。最初にやるにはかなり難易度が高い分野に踏み入れたなと、やる前以上に思っています」
ただ、その難しさこそがポルティの存在意義。佐久さんはそう捉えています。
「だからこそ、他の会社がやりたがらない。そこを取りに行くというのは、このプロダクトを普及させるために必要なことだと思っています」
テクノロジーで解決できる部分と、人の手が必要な部分。その境界についても、佐久さんは現場感覚を持っています。
「テックだけでどうにかなるとは思っていません。でも、『ここは人間じゃないとダメ』と思考停止するのも違う。現場で拾った課題を、どこまでテックで効率化できるか。その1歩を積み重ねることが、うちみたいな会社が強みを出せる部分だと思います」
「遊び心」がカルチャーの核にある
ポルティのカルチャーを一言で表すなら、佐久さんは「遊び心」という言葉を選びます。
「顧客至上主義とか、失敗から学ぶとか、大事にしている価値観はいくつかあるんですけど、どれも義務感でやっているわけじゃないんです。お客さんのことを考えた方が結果的に面白い仕事になるし、失敗しても『こういう学びがあったね』と前向きに捉えられる。無理やりそう思おうとしているんじゃなくて、自然とそう思えている感覚があります」
その根底には、人生を楽しもうというマインドがあるのだそう。
「極論ですけど、お客さんのことを考えなくても短期的にはお金は稼げるし、成長しなくても生きていける。でも、お客さんが本当に欲しいものを徹底的に考え抜いて、議論して、形にしていく方が仕事として充実する。失敗から学んで成長した方が楽しい。そういう感覚を自然に持てる人が、うちの会社に合うと思います」
では逆に、合わない可能性が高いのはどんな働き方でしょうか。
「『こうあるべき』と力を入れて考えすぎてしまうと、今のフェーズでは苦労するかもしれません。スタートアップなので、状況に応じて方向転換することは日常的にあります。そのときに『こっちのやり方もありかも』と肩の力を抜いて切り替えられるかどうか。変化を楽しめる姿勢は大事かなと思います」
一緒に「青春」を楽しめる方と働きたい
最後に、これからポルティに応募する人へのメッセージを伺いました。
「陳腐に聞こえるかもしれないですけど、青春感があるんですよ、この会社には」
佐久さんは少し照れながら、そう続けました。
「違う人たちが集まって、部活で一緒に頑張っている感覚。対人的なストレスがない状態で、同じ目標に向かって頑張れる。それって、質が高い青春だなと思うんです」
いい人が集まっている、というだけではありません。お互いの充実を喜び合える関係性がある、という実感。
「働いている人も、お客さんも、社会的にも、全員がハッピーになれる方向を目指すというのは、今後も変わらないと思います。それを一緒に楽しめる人と働きたいですね」