こんにちは。株式会社インバウンドホールディングス(IH)代表の坂本正樹です。
ホテルをつくる仕事と聞いて、皆さんは何を思い浮かべるでしょうか。建物や内装、家具選び。その一つひとつを考える前に、私たちが向き合う問いがあります。
「この場所を、誰にとって特別な場所にするのか。」
今回は、2026年6月にnoteで紹介した名古屋の新築ホテル開発を題材に、IHが大切にしているコンセプトづくりと、チームでものをつくる面白さをお伝えします。
始まりは、たった一人のゲストを深く想像すること
私たちが最初に取り組むのは、ターゲットをゼロから考え抜くことです。
「20〜30代」「ファミリー層」といった分類で止めず、その人はどんな本を読み、どんな音楽を聴くのか。週末をどう過ごし、何を美しいと感じるのか。具体的な一人の姿が浮かぶところまで、人物像を掘り下げていきます。
ターゲットを絞ることには、勇気がいります。自分たちで市場を狭めてしまうようにも感じるからです。それでも「みんなに好かれること」を優先しすぎると、コンセプトの輪郭がぼやけてしまいます。
だからこそ、特定の一人に深く届く世界観を、ロジックと感性の両方で組み立てる。このプロセスに、私はブランディングの面白さを感じています。
コンセプトを、寝室から収納までつなげていく
考えたコンセプトは、言葉のままで終わらせません。名古屋のプロジェクトでは、空間の細部まで落とし込むことにこだわりました。
大人が語り合える、遊び心のある寝室
寝室のデザインイメージ(元のnote掲載画像)
グループで泊まれる機能性と、上質な隠れ家のような雰囲気を両立させる。そのために、2段ベッドの空間でも素材の質感や照明を考え、プライベート感を保ちながら仲間と過ごせる設えを目指しました。
日常から気持ちを切り替えるミニバー
ミニバーのデザインイメージ(元のnote掲載画像)
木材の手触りや、鉄瓶・盆栽といった要素を組み合わせ、「暮らすように泊まる」心地よさと非日常の静けさを表現しました。見た目だけでなく、そこでどんな時間を過ごしてほしいかを考えています。
滞在の満足度を支える水回り
洗面・バス空間のデザインイメージ(元のnote掲載画像)
グレーの石質素材に暖色の間接照明を合わせ、洗面・バス空間を一日の疲れを癒す場所として設計しました。鏡に映る陰影まで意識し、落ち着いて過ごせる空間を追求しています。
使いやすさと美しさを両立する収納
収納・ランドリーのデザインイメージ(元のnote掲載画像)
クローゼット、ドレッサー、ランドリーの機能をキャビネットにまとめ、長期滞在での使いやすさと、すっきりした見え方を両立させようとしました。
寝室も、水回りも、収納も。判断の軸になるのは、最初に思い描いたゲストと、その人に届けたい体験です。
議論と細かな調整の先に、ものづくりの喜びがある
ゼロから生まれたコンセプトを、空間やグラフィック、サービスへと形にする。もちろん、その過程は楽しいことばかりではありません。
チームで議論を重ね、壁にぶつかり、ミリ単位の調整に悩むこともあります。頭の中にある世界観を、具体的な形にしていく難しさです。
それでも、ばらばらだった要素がつながり、「これなら、あの人に届く」と確信できる瞬間があります。そのときの喜びは、何物にも代えられません。
経営者として事業を動かしながら、現場のクリエイティブにも向き合えること。それが、私にとってこの仕事の大きな魅力です。
ゼロから価値をつくる過程を、一緒に楽しみたい
届けたい相手を深く理解すること。コンセプトを細部まで形にすること。難しい局面でも、チームで考え続けること。
この開発事例を通じて、IHのものづくりへの姿勢が少しでも伝わればうれしいです。
「宿泊や観光に関わる仕事がしたい」「空間やブランドが生まれる過程に関わりたい」。そんな思いを持つ方は、ぜひ私たちの募集もご覧ください。
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仕事内容や募集条件は、上記の募集ページでご確認いただけます。私たちの考え方に興味を持っていただけたら、まずはお話しできるとうれしいです。
本記事は、坂本正樹のnote「【社長ブログ】0から『刺さるコンセプト』を創り出す。新築ホテルプロジェクトの裏側」(2026年6月27日公開)を、Wantedly向けに再構成したものです。プロジェクトの記述は元記事公開時点に基づきます。