「成果報酬って、会社として怖くないんですか?」
NoLimitの営業支援についてお話しすると、よく聞かれる質問です。
成果報酬では、どれだけ電話をかけ、時間を使っても、成果が生まれなければ売上はゼロです。それでも私たちは、成果報酬型のインサイドセールス支援を事業の中心に据えています。
現在、営業活動に携わるアポインターは約110名。なぜ、あえて成果が出なければ売上が立たない仕組みを選ぶのか。今回は、その理由と、約110名の営業を個人技にしないための組織づくりについてお話しします。
約110名のアポインターが営業活動に携わるNoLimit。その強みは、単なる行動量だけではありません。
NoLimitが取り組む、成果報酬型の営業支援
私たちは、企業の新規顧客開拓を支援する営業支援会社です。クライアントの商品やサービスを理解し、ターゲットとなる企業へアプローチして、主にインサイドセールスの領域で商談機会をつくっています。
固定報酬型の営業代行では、稼働する人数や時間に対して料金が発生するケースがあります。一方、成果報酬型では、事前に定めた条件を満たすアポイントなど、実際の成果が生まれて初めて料金が発生します。
つまり、「どれだけ働いたか」ではなく、「何を生み出したか」に対して料金をいただく仕組みです。
このモデルを大きな組織で運営するなかで、成果報酬は単なる料金体系ではなく、営業組織のつくり方そのものに影響する仕組みだと分かってきました。
「頑張った」だけでは終われない。けれど、結果だけで人を見ない
成果報酬の営業では、良くも悪くも数字から逃げられません。1日100件電話して、担当者とも話せた。感触も悪くなかった。それでも成果が0件なら、成果報酬の売上も0です。
少し厳しく聞こえるかもしれません。ただ、NoLimitが大切にしているのは、結果が出なかった個人を責めて終わることではありません。
「なぜ取れなかったのか」「次は何を変えるのか」を、プロセスまで分解して考えることです。
ターゲットが違ったのか。電話する時間帯なのか。受付での伝え方なのか。担当者につながった後の会話なのか。成果が出なかった日ほど、次の一件を変える材料があります。
成果報酬だからこそ、「頑張った」で終わらず、チームで次の打ち手を考える。この習慣が、組織の改善につながっています。
成果が出なかったときほど、「なぜ?」を考える。結果だけではなく、次につながる改善を大切にしています。
約110名を「営業センス」だけで強くするのは難しい
営業には個人差があります。受付突破が得意な人、ヒアリングや切り返しが得意な人、圧倒的な行動量を積み上げられる人。経験が豊富な人もいれば、営業を始めて間もない人もいます。
少人数なら、「成果を出している人のトークを真似しよう」でも一定は成り立つかもしれません。しかし、約110名となると、それだけでは強い営業組織になりません。
だからNoLimitでは、「営業が上手い人を増やす」だけでなく、「成果が出る確率を組織全体で高める」ことを大切にしています。
「何時に電話するか」まで、営業を分解する
営業というと、良いトークスクリプトをつくることに注目されがちです。もちろん、それも大切です。しかし、成果を左右する要素はほかにもあります。
どの企業や部署を狙うのか。何時に電話するのか。最初の10秒で何を伝えるのか。受付ではどう話すのか。担当者につながった後に何を聞くのか。どんな断り文句が多いのか。
NoLimitでは、こうした営業活動をできるだけ細かく分解し、Salesforceなどを活用しながら日々の活動データを蓄積しています。
現場の感覚を否定するためではありません。感覚をデータで確かめ、再現できるものを少しずつ増やすためです。
約110名分の成功と失敗を、チームの共有財産にする
「約110名もアポインターがいる」と聞くと、たくさん電話できることが一番の強みに見えるかもしれません。もちろん、行動量も強みの一つです。
ただ、それ以上に価値があるのは、約110名分の成功と失敗が毎日集まることだと考えています。
ある伝え方では受付で断られた一方で、表現を少し変えると担当者につながった。午前中は接続しにくかった一方で、夕方には反応が変わった。一つひとつは小さな違いでも、積み重なれば組織の学びになります。
NoLimitでは、日々の営業活動を大規模なA/Bテストのように捉えることがあります。仮説を立て、試し、数字を見て、変えて、もう一度試す。その繰り返しです。
一人のスーパー営業が100点を取ることだけを目指すのではなく、多くのメンバーが昨日より少し成果を出しやすくなる環境をつくる。
個人の成功をその人だけのものにせず、チーム全体の改善につなげることを大切にしています。
アポイントが取れなかった100件も、すべてが無駄になるわけではありません。「なぜ受付で止められたのか」が一つでも分かれば、101件目の電話を変えられます。
失敗しないことより、同じ失敗をそのまま繰り返さないこと。その小さな積み重ねが、営業組織を強くしていくと考えています。
個人の成功を、その人だけのものにしない。約110名分の経験を、チーム全体の改善につなげていきます。
それでも、営業は完全には仕組み化できない
ここまでデータや仕組みの話をしてきました。ただ、NoLimitは「営業はすべてデータで解決できる」とは考えていません。
なぜなら、電話の向こうにいるのは人だからです。同じ企業、同じ役職、同じトークでも、昨日は断られ、今日は話を聞いてもらえることがあります。
数字だけでは説明できない部分がある。だから営業は難しく、そして面白いのだと思います。
NoLimitが目指しているのは、データやテクノロジーで再現できる部分はできる限り再現しながら、人と人とのコミュニケーションまで機械的にはしない組織です。
テクノロジーと人の力、その両方を活かす。それが、私たちの考える営業組織です。
データや仕組みを大切にしながらも、最後に営業をするのは「人」です。
それでも、なぜ成果報酬なのか
「成果報酬って、会社として怖くないんですか?」
怖くないと言えば、嘘になります。案件によって難易度も市場環境も違い、昨日まで成果が出ていたトークが突然通用しなくなることもあります。営業に「絶対」はありません。
それでもNoLimitが成果報酬を選ぶのは、成果が出なかったときのリスクを、クライアントだけに背負わせたくないと考えているからです。
クライアントに成果が生まれたとき、NoLimitにも売上が生まれる。成果が出なければ、私たち自身も困る。だからこそ本気で改善し、同じ成果を見ながら、できる限り同じ方向を向くことができます。
NoLimitにとって成果報酬は、単なる料金体系ではなく、クライアントとの向き合い方そのものです。
ただし、「アポを取れば何でもいい」にはしない
成果報酬には、気をつけなければならない点もあります。件数だけを追えば、「とにかくアポイントを取ればいい」という考え方になりかねないことです。
しかし、実際に商談してみて「なぜこの企業と会うことになったのだろう」と思われるアポイントばかりでは、営業支援として意味がありません。
だから成果報酬型では、「何を成果と呼ぶのか」をクライアントと明確にすることが重要です。企業規模、部署、役職、課題、検討状況。求められる条件は、クライアントや商材によって異なります。
NoLimitがつくりたいのは、単にカレンダーに予定を入れることではありません。アポイントの先にある商談、受注、そしてクライアントの事業成長まで見据え、価値のある成果をつくりたいと考えています。
完成していないからこそ、一緒に改善できる
NoLimitには現在、約110名のアポインターがいます。それでも、完成された営業組織だとは思っていません。成果が出る案件もあれば、思うようにいかない案件もあります。
ここで働く人に求められるのは、最初から完璧な営業センスではありません。自分の結果を振り返り、仮説を言葉にし、ほかのメンバーの成功から学び、次の一件で試してみる姿勢です。
営業を個人のセンスだけに頼らない。でも、人間らしさもなくさない。データとテクノロジー、そして人の力を組み合わせながら、もっと強い営業組織をつくっていく。
約110名という規模になった今だからこそ、まだ改善できることがあります。そして、完成していない組織だからこそ、一人ひとりの発見や提案が、チームを変える力になると考えています。
今後もこのストーリーでは、NoLimitの営業組織のリアルや実際に働くメンバー、日々の営業改善、組織を支える仕組みなど、外からは見えにくいNoLimitの裏側を紹介していきます。
「営業会社では、実際にどんなことを考え、どう改善しているのだろう?」
そんな気持ちで、これからのストーリーも気軽に読んでもらえたらうれしいです。