Wewillでは、【アライアンス雇用】という考え方を取り入れています。
【アライアンス雇用】とは会社と個人が、「互いの成長と勝利のために力を合わせる対等なスポーツチーム」のような雇用関係を結ぶことを指します。
終身雇用でも、個人のスキルと報酬だけで割り切る「傭兵型」の雇用でもありません。明確な役割(ジョブ)を定義し、ミッションと期間を定め、お互いの成長に向けて投資し合います。
会社は個人の市場価値を高める機会を提供し、個人は会社という場で事業変革に貢献することで、相互の成長を実現し、退職後も信頼関係が続いていく仕組みです。
今回は、Wewillを卒業される人事部の富田さんに、同じ人事部の山本がインタビュー。
バックオフィス業務は未経験の状態からスタートした彼女が、Wewillという場でどのようにプロとしての専門性を築き、次のステップへ向かっていくのか。その軌跡に迫りました。
■ 駆け抜けた4年半を振り返って
山本: 富田さん、4年半、本当にお疲れ様でした!まずはこの4年半を振り返って、一言でまとめるとどんな期間でしたか?
富田: もう、一言では言い表せないくらい「濃厚すぎる4年半」でした(笑)。未経験から飛び込んだ世界でしたが、バックオフィスのプロとして必要な知識、考え方や経営視点など、様々なことをガツンと叩き込んでいただいた貴重な期間だったと思います。
山本: 在籍中にWewillという組織も随分大きく拡大しましたよね。
富田: はい。何倍もの人数がいる大きな会社になりましたね。
自社労務担当として、組織の変革に対して、常に頭をフル回転させて向き合ってきたなと思います。正直、たくさんの成長機会をいただいたWewillを離れるのは名残惜しい気持ちもありますが、ここで確固たる専門性を育ててもらったからこそ、次の挑戦へと向かうことができます。
■ 転職を考えた、当時の心境
山本: 4年半前の入社当時のことから聞かせてください。銀行という大きな組織から、当時まだ10人だったWewillへ転職されたんですよね。背景には、どのようなキャリアへの意識があったのでしょうか。
富田: 前職の銀行は組織やルールがしっかり整っていた分、自分の力でビジネスを動かしている手応えを得づらい環境でした。営業として成果を上げて給与をいただく納得感はありましたが、それも「会社の看板や歴史」があるからこそ。ふと振り返ったときに、『これって本当に自分の実力なのだろうか』『会社の看板を外したとき、自分には一体何ができるんだろう』と、漠然と不安を抱くようになったんです。
このまま組織の仕組みの中にいるだけでは、個人として戦える本物の能力は磨けないかもしれない。外の世界でもどこでも通用するようなスキルを、自分の力で手に入れなければいけない、と思うようになりました。それが、転職を考えた最初のきっかけです。
山本: 大企業からスタートアップへ行くのは大きな決断だったと思いますが、Wewillのどこに魅力を感じたのですか?
富田: これからは「組織の看板や仕組み」に頼るのではなく、自分の足で立つためのポータブルスキルを身に着けていきたい。そんな思いで、新しい環境に飛び込む決意をしました。
Wewillに入社を決めた理由の1つに、様々な企業のバックオフィスを担当できるという点があります。1社にいながら多様な業種の現場に触れられる環境で、自分の腕を磨いてみたいと感じ入社を決意しました。大きな決断でしたが、今となっては大正解だったなと思いますね。
■ 現場での経験から得られた、数々の気づき
山本: Wewillの実務において、特に自分のスキルを高め、プロとしての知見が磨かれたと感じる業務について教えてください。
富田: お客様の新しい勤怠管理システムの導入PJTに携わったことですかね。
新しいプロダクトで、リリース直後のタイミングであり、社内はもちろん、社外においても熟知している人が少ない中、まずはやってみようという気持ちで引き受けました。
当時はまだ自分の知識が追いついておらず、正しく全体の難易度含め想像しきれないまま、「なんとかなるだろう」でスタートさせてしまいました。
ところが実際にやってみると非常に難易度が高い案件であったことが発覚します。様々なパターンの働き方をされている会社だったため、システム上でどう描くべきかを考えるだけでも大変な作業でした。
山本: やってみて初めて、その難しさに直面したわけですね。そこからどのような気づきがあったのでしょうか。
富田: 結果として、想定していた以上に時間をかけすぎてしまい、ビジネスとして決して良いとは言えない状態になってしまいました。
元々工数の意識はありましたが、もし自分に十分な知識と高い解像度があれば、最初のヒアリングの段階で「これはこれくらい大変な業務だから、このスケジュールや価格が適正だ」と正しく判断できたはずなんです。そうすれば、お引き受けする段階で、プロとして適切なQCD(品質・コスト・納期)の管理が最初からしっかりとできていたな、と。
システム導入の奥深さを知ったと同時に、ビジネスとして、プロジェクトをより健全に回していくためにも、プロとしての知識や経験がどれほど大切かということを痛感した大きな経験でした。
山本: 続いて自社の労務担当としては、どんな経験をしてきましたか?
富田: 当社が大きく拡大していく中で、組織改編や人事制度、大事な理念・考え方(MVV)の浸透の取り組みも担当しました。
また、組織が急拡大するフェーズでは、どうしても全員が同じ方向を向くのが難しくなり、私たちが大切にしているカルチャーや地盤が揺らぎそうになる局面も出てきます。会社のカルチャーを守るために、時には別々の道を歩むためのタフな交渉や対話といった、痛みを伴うシビアな実務も経験させていただきました。
大企業であれば、4年半の経験値では決してできなかったことだと思います。
ただ書類を作るだけ、月次の定型作業をこなすだけ、といった「作業としての労務」ではなく、会社が実現したいことを法的なルールや業務効率性も意識しながらどう設計すべきかという「経営的視点」を実務を通じて学ばせていただいたことが、他では得がたい貴重な成長機会でした。
様々な場面で、打席に立たせてもらえたからこそ実務で腕を磨くことができたんだな、と今振り返って思いますね。
■ 変化の中で実感した、お互いの信頼関係
山本: Wewillでは、会社と個人が共に成長を目指す考え方を取り入れていますが、実際にその環境で働いてみて、率直にいかがでしたか?
富田: 「自由がある反面、自分で決めたことの成果と責任はすべて自分が引き受ける」という、すごくフェアで引き締まった環境だなと感じていました。
山本:富田さんは在職中に社労士試験に挑戦。見事合格されましたね。そもそもなぜ、社労士という難関資格に挑もうと思ったのでしょうか。
富田:受験を意識したのは、労務の業務を1年少々経験したころです。業務をやっていく中で、やればやるほど自分の知識不足を痛感しました。
一方で、分からないことは多いながらも、労務の領域ってとても面白いと思うようになったんですよね。もっと知識を付ければ、きっと業務でも活きてくるだろう。そんなことを思い、受験を決意しました。
山本: 試験勉強にあたり、時短という選択をされたと伺いました。伝えたときの周囲の反応について教えてください。
富田: 育児と仕事をしながらの勉強になるので、会社に「時短勤務にさせてほしい」と相談しました。周囲にご迷惑をかけてしまうことになるので、断られても仕方ないかなと思いながら相談したのですが、当時の上司の黒野さんが「めっちゃいいじゃないですか!」と快諾してくださり、周囲も快く業務を調整してくれたんです。
あの時背中を押してもらえたことには、今でも感謝しかありません。
山本: 周りの協力は心強いですね。時短にしたことで、何か変わったことはありましたか?
富田: ここが当社のいいところだなと思うのですが、良い意味で「特別扱い」されませんでした。当社ではグレードごとに役割や責任が明確に定義されているので、単に「大変だから責任を軽くしてあげるね」という一方的な配慮ではないんです。
勤務時間は短くなっても、私に期待される成果の質や、任せてもらえる業務の責任の重さは変わりませんでした。「時短だから」と一歩引いた扱いをせず、一人のプロの戦力として対等に信頼し続けてくれたことが、何より有難かったです。
山本: 結果としてわずか2年で合格されたのですよね。すごいことだと思います。
富田: ありがとうございます!合格がわかったときは本当に嬉しかったです。
■ 自分自身の現在地と、次への選択
山本: ご自身の将来の理想像をイメージしたときに、今の状態を自己採点すると何点になりますか?
富田: 50点くらいかな?と思います。
山本: 4年半でそれだけ密度の濃い実務を経験し、難関資格もとったのに、50点ですか?
富田: はい。Wewillでの様々な経験を通じて、労務分野に関して、基礎的なものは自分でできるレベルには到達できたという自負はあります。でも、色々経験してきたからこそ、労務領域の果てしない奥深さと、自分の経験値の浅さを思い知らされたんです。「プロ」を名乗るには、まだまだ知識の引き出しも、実務の絶対量も足りない。足りない50点は、その「圧倒的な専門性の深さ」の部分です。
山本: プロとしてステップアップを考えたときに、「個人の社労士事務所」での修業を選ばれたのはなぜでしょうか。
富田: 大きく理由は2つです。1つは、特定の分野への興味が湧いたことです。その分野で専門性をさらに尖らせていくには、当社ではなく、その道で第一線を走る「個人の先生」の門を叩き、修業させていただくのがベストだと考えたからです。
2つ目は経験値です。手続き等に関して、量をもっとこなして知識をつけていきたいと考えたときに、社労士事務所の方が適していると感じたからです。本当は上場の瞬間を一緒に迎えたかったという気持ちはありますが、自信を持って「プロ」を名乗れるようになるべく、次のステップへ進むための選択をしました。
■ 最後に伝えたい、感謝とメッセージ
山本:当社は「アライアンス」という対等な雇用関係であり、「やりきった退職は『卒業』として前向きに捉えられる」という考え方が前提にありますが、退職は伝えやすかったですか?
富田:いや、それは全然(笑)。その前提があったとしても人が一人抜ければ少なからず迷惑はかかりますし、申し出る際は申し訳ない気持ちがありました。
しかし、上司の竹内さんは瞬時に「応援しています」と言ってくださったんです。
竹内さんは社労士の大先輩でもあるので、ご自身も歩んでこられた社労士事務所時代の荒波のような修業経験を踏まえ、私が専門家になっていくために必要なことだと思う、ということで、想像以上に背中を押してくれたことが本当に有難かったです。
山本: 最後に、Wewillから卒業し、新たなスタートを切る富田さんから、未来の仲間やWewillのメンバーへメッセージをお願いします。
富田: Wewillには「成長機会への平等なアクセス」という考え方があります。最初から立派な志がなくても、「この場を活用して何者かになりたい」「自分の名前で生きる武器を見つけたい」と願う人には、等しくチャンスが開かれている最高の環境です。様々な経験の機会と、バックオフィス実務者としての大切な視点を教えてくれたWewillに、心から感謝しています。
会社を去ることでWewillと私の関係が終了するわけではありません。
私が腕を磨き、専門性を高め、いつかWewillの皆さんから「この大切な案件は、専門家として富田さんに任せたい」と指名してもらい、パートナーとして並走できるようになること。そんな協力関係が作れたら、最高の「恩返し」になるのではないかな、と思っています。
そんな日が訪れるよう、私はまた新たな環境で頑張っていきます。改めて、4年半本当にありがとうございました!