ーー「1年目は、本当に目の前のことで精一杯でした」
そう振り返るのは、2024年に新卒でアンティルに入社した石渡さんと村田さん。
ニュースリリース作成やメディアプロモートといった業務から始まり、今では難易度の高いプロジェクトやPRイベントのディレクションまで、幅広い領域を担う存在になりました。分からない中でもがきながら、一歩ずつ積み重ねてきた日々。
そんな1年目の試行錯誤を経て、2年目を全力で駆け抜けてきた二人も、いよいよ3年目を迎えようとしています。
今回は、そんな節目を目前にした二人に、「あの時何を考えていたのか」、そして「3年目を迎える今だから見える景色」について、等身大の言葉で語ってもらいました。
プロフィール
石渡航聖
第2ビジネスユニット 第1部
2024年、新卒でベクトルグループに入社。
大手飲料チェーンや旅行関連サービス、米国ゲーム開発会社、通信会社、自治体プロジェクトなど、toB・toC問わず幅広いプロジェクトを担当。論理的な思考力を強みに、ストーリーや文脈設計からメディアプロモートまで一貫して携わる。難易度の高いプロジェクトにも粘り強く向き合い、信頼を積み重ねている。
村田 南帆
第1ビジネスユニット第1部
2024年、新卒でベクトルグループに入社。
外資系自動車メーカーや旅行アプリ、ホテルチェーン、大手小売業、話題の展示会など、toC企業を中心に幅広い商材のPRコンサルティングに従事。メディアプロモーターとしてリレーション構築を通じた露出獲得に注力するほか、在米経験を活かし英語プロジェクトの進行も担っている。
目の前のことで精一杯だった日々から2年——気づけば、プロジェクト全体を動かす存在に。
ーーまずは、新卒で入社してからこれまで、どんなプロジェクトや業務を経験してきましたか?
村田:入社してからは、クライアント企業のPR・広報支援を長期的に行うリテナー契約プロジェクトというものに多く関わってきました。ニュースリリースの作成やメディアへのプロモート(自身が担当しているクライアント企業の商品・サービス等の情報をメディア(テレビ、新聞、雑誌、Web等)に提供し、ニュースや記事として客観的に報道してもらうPR手法)を中心に、イベントのディレクションにも携わっています。業界で言うと、食、ホテル、旅行・レジャーなどのtoCプロジェクトが多く、健康や食に関する新しいスタンダード(世の中の当たり前)を生み出すようなチャレンジングなプロジェクトにも関わってきました。最近はメディアプロモートをしながら、プロジェクトのフロント担当(プロジェクトの担当窓口)として、プロジェクト全体を動かす立場にも挑戦しています。
石渡:僕も1年目は、ニュースリリースやメディアリスト、報道関係者向け資料の作成、そしてメディアプロモートといったPRコンサルティングの土台となる業務が中心でした。最初に担当したのは炭酸水のPRやコスメのPRなど、自分にとっては馴染みのない商材・業界ばかりでした。その後は、通信キャリアやゲーム会社のプロジェクトにも関わり、調査PRの設計、PR文脈の設計などより幅広い業務の経験を積みました。
「ただ業務をこなすだけ」からの脱却。2年目の今だからわかる、日々の積み重ねと全体設計の大切さ。
ー新卒1年目の頃は気づけなかったけれど、今振り返ってみて「これ大事だったな」と思うことはありますか?
村田: 1年目は本当に目の前のことで精一杯でした。毎日新しいことばかりで、正直、余裕はなかったです。今思うと「自分メモ」みたいなものをちゃんと蓄積しておけばよかったなと思います。
というのも、2年目になり、過去にやったことがあることと似た業務を担当する機会が増えたのですが、案件ごとに細かい条件や背景が微妙に違いました。当時はその「違い」を言語化して残していなかったので、2年目になって「あれ、これ前もやったな」と思いながらも、もう一度ゼロから考え直してしまうという非効率な場面が正直ありましたね...。
あとは、PR知識や他社事例などのインプット作業もですね。
PRの仕事自体は面白いと思っているのに、毎日の業務に必死で、自主的に情報を取りにいく習慣をつけるのがとても難しかったです。今は、「AdverTimes.(アドタイ)」など業界専門メディアを見たり、日々の気づきや学びをメモしたりしていますが、1年目の頃から少しずつでもやっておけばよかったなと感じています。引き出しを増やすには、やっぱり日々の積み重ねなんだと実感しています。
石渡: 僕は、プロジェクトの「全体像」を意識するべきだったと思っています。1年目は「このニュースリリースを作る」「この資料をまとめる」といった、任された業務をやることで精一杯でした。でも、その業務がどのような背景から始まって、どのような意図で戦略設計されているのかまでは、正直あまり見られていなかったです。 例えば、リリースの文言ひとつでも、「どこを一番目立たせるのか」「クライアントは何を重要視しているのか」は、最初の提案や全体の戦略設計を理解していないと見えてこない部分です。目の前の業務をこなすだけになっていたな、と2年目になってから気づきました。
あと、先輩がクライアントとどう向き合っているのか、どういう言葉を選び、どう切り返しているのか、1年目のときは自分のタスクで手一杯で、そこまで見られていなかった気がします。今思えば、あの場面をもっと観察して、自分ならどうするかを考えておけば、2年目のスタートはもっとスムーズだったかもしれません。
ーー1年目はどうしても、目の前のことをこなすことで精一杯になりますよね。でも、その中で「全体を見る視点」や「蓄積する習慣」の必要性に気づけたことが、2年目の今につながっているのかもしれません。
正解がない中で、どう動くか。1年目に学んだ「結果だけじゃない」仕事の向き合い方
ーー1年目を通して、一番踏ん張ったと感じていることは何ですか? また、それをどうやって乗り越えてきましたか?
石渡: 個人的には、難易度の高いプロジェクトが続いたことですね。AI関連の新規企業の発表や、条件的にかなり厳しいプロジェクトなど、「どう進めていけば良いんだろう?」と頭を抱える場面もありました。
例えば、「メディア露出(パブリシティ)を最大化させてほしい」と高い期待をいただいていたCM PRのプロジェクトがあったのですが、提供可能な素材がWeb CMのみで、メディアから求められることが多いメイキング映像などは一切なく、本来あるべきPRとしての武器が不足している状態でした。同じチームの先輩方も「これはなかなか難しいケースだね」と言うくらい難易度の高い案件だったのですが、もちろんそれでもなんとか成果に繋げないといけませんでした。
そこで、過去に似た事例がないか聞きに行く、社内のいろんな人に相談する、とにかく泥臭く糸口を探して、成果創出に向けて奔走しました。1年目だからこそ、「分からない前提」で周りを頼れたのは大きかったと思います。
そこで学んだのは、「結果がすべてではない」ということです。結果はもちろん大事ですが、その過程でどう動き、どれだけ工夫したか。その姿勢が信頼になり、また次の仕事につながる。そう上司に教えてもらって、気持ちが軽くなったのを覚えています。
村田: 私は、大きく分けて2つの「踏ん張り」があったなと感じています。
一つは、体力的な踏ん張りです(笑)。1年目はスポットプロジェクト(短期間で大きな成果を出す必要があるプロジェクト)や、新商品発表会・CM発表会といったPRイベントが重なる時期があり、急な対応も多くて...。正直、『本当によく働いたな』と思うほどハードな時期でしたが、チームで協力して乗り切ることができました。
もう一つは、「大きなニュースがないプロジェクト」でどう価値を作るかという思考の踏ん張りです。 新商品の発表が小規模だったり、クライアント側にPRのノウハウがあまりなかったりすると、どうメディア露出の山を作るか、年間のスケジュールをどう設計し、どんな文脈(ストーリー)ならメディアやその先にいるターゲットに興味を持ってもらえるのか...クライアントの要望をそのまま採用するのではなく、「本当の意味でクライアントにとっての成果を出すには?」というのをチームで何度も話し合い、自分たちなりのベストを出し続けました。大きなニュースがなくても、戦略を立てて結果を積み上げていくといったプロセスをチームで乗り越えられたことは、1年目として大きな経験になりました。
ーー難しいプロジェクトでも、それぞれの場所でもがいた時間があって、その経験が2年目の今の土台になっているんですね。
受け身から脱却、引き出しも増えた。2年目で実感した「変化」とは?
ーー2年目になって、「これは成長したな」と実感していることはありますか?
村田:私は、受け身だった自分が少し変わったかなと思っています。1年目は「任されたことをやる」ことで精一杯でしたが、2年目になってからは、自分からプロジェクトを推進する意識が出てきました。
リテナープロジェクトを任せてもらえるようになり、どう役割分担するか、どうチームを巻き込むかを考えるようになりました。ただ目の前のタスクを回すのではなく、その先を見て「今、何をしておくべきか」を考えられるようになったのは成長かもしれません。
コミュニケーションも変わりました。クライアントというより、「一人の“人”としてどう向き合うか」を意識するようになったんです。例をあげると、すぐ返事が欲しいタイプなのか、整理してから話したいタイプなのか。相手に合わせて情報の出し方を考えるようになりました。
石渡:一番大きいのは、クライアントと直接話す機会が増えたことです。自分宛てに連絡や相談が来るようになって、「あ、少しは信頼してもらえているのかな」と感じる瞬間が増えました。
あとは、1年目のときに様々なクライアントを担当できたことも、今になって活きていると感じます。クライアントから質問されたときに、「あのとき似たプロジェクトでこういうことをやったな」と思い出せる。引き出しが確実に増えている感覚があります。多種多様な業界のクライアントを任せてもらえる、この業界ならではの面白さでもあり、経験がちゃんと積み重なっていると実感できる瞬間でもあります。
ーー成長とともに、求められる役割も少しずつ変わっていきますよね。任される範囲や期待は、1年目と比べてどう変わりましたか?
石渡:新卒1年目の後輩、学生インターンをどう動かすかも含めてプロジェクト全体を任せてもらえることが増えました。
1年目は「全部自分でやる」という感覚でしたが、2年目は「自分がやるべきこと」と「自分の手から離すべきこと」を考えるようになりました。チームとして一番うまく進む方法は何か、クライアントにとってベストは何か、視座が少し上がった気がします。
後輩ができて見えてきたこと。1年目のうちにやっておくべきことは?
ーー後輩ができてから、意識していることはありますか?
村田:後輩には、まだできないことや、やったことのないことを優先して任せるようにしています。自分自身、1年目で経験できなかったことが今になって課題として出てきているので、少しでも早く経験の幅を広げてほしいと思っています。
石渡:仕事を依頼する機会が増えましたが、後輩に任せる仕事は自分ができるものだけにするように意識しています。自分が理解していないと教えられないですし、自分もまだまだ若手なので、プレイヤーとして成長しなければいけない、一方で少しずつ育成する・任せる側にもなっています。そのバランスは難しいですが、大事にしています。
ーー2年目になって、改めて思うこともあるようですね。1年目のうちにやっておくと良いことはありますか?
村田:私は「違和感を大事にすること」だと思っています。順応するのは得意なタイプですが、その分、いろんなことを受け入れすぎてしまうこともあるんです。だからこそ、小さな違和感を感じたら、きちんと口に出すこと。それが自分の成長にも、チームの成長にもつながると感じています。
石渡: 1年目は、とにかく社内で信頼を得ることだけを目標にしていました。任されたことはちゃんとやり切るし、分からないことは聞く。「この人(自分)がチームにいると助かる」と思ってもらえる状態をつくることを意識していました。
一方で、もっと社内の人と話しておけばよかったなとも思います。電話を取るとか、郵便物を届けるとか、そういう小さな接点って意外と大きいんですよね。困ったときに相談できる人がいるかどうかは、2年目でけっこう違うと思います。僕はゴルフがきっかけでつながった先輩もいましたし、そういうのも大事だなと感じています。
ーー大きな成果を出すことはもちろん大事ですが、1年目で意識すべきなのは、小さな行動や姿勢なのかもしれませんね。
3年目に向けて──「任せてみよう!」と思ってもらえる存在へ
ーー3年目に向けて、これから伸ばしていきたいと感じていることはありますか?
村田:1年目から意識していた「全体感を見る」という力は、3年目に向けてもっと伸ばしたいです。2年間働いてきて、PRの基本業務はかなり身についてきたので、次は仕事を着実に遂行するだけでなく、“コンサル”ができるようになっていく必要があると思っています。そのためには、プロジェクトの特性ごとに、どこが重要で、どこを押さえるべきかを判断できるようになりたいです。
あと、同期がみんなキャラ濃くて、強みもはっきりしていて(笑)。
私はまだ「村田」としての輪郭が弱いなと思っているので、ちゃんと自分の色を出せるように、殻を破っていきたいです!
石渡:自分はやっぱり、社外からの信頼がまだまだ足りないと感じています。クライアントには役職がある方も多いですし、同じことを言っていても、経験や肩書きで重みが変わることもあります。だからこそ、PRの知識だけじゃなくて、「この人と一緒に働きたい」と思ってもらえる存在になりたいです。
ーーそう考えたときに、3年目ではチームやプロジェクトの中で、どんな役割を担えていたら理想ですか?
村田:チームで動く仕事なので、チームを活性化できる人になりたいです。関わる人が増えていく中で、みんなが気持ちよく働ける環境をつくれたらいいなと。忙しいときこそ、「よし、頑張ろう」と思える空気をつくれる人でありたい。それが今のモチベーションにもなっています。
石渡:本当の意味で、一つのプロジェクトを任せてもらえる存在になりたいです。今もプロジェクトの担当窓口に立つことはありますが、上長のサポートがあってこそ成り立っている部分も大きいです。「石渡なら安心して任せられる!」と思ってもらえるレベルまでいきたいですね。
とにかくやってみる、考えながら進んでいく──正解がない仕事との向き合い方
ーーそうやって続けてきた中で、「やっていてよかった」と感じる瞬間はどんなときですか?
村田:新しいプロジェクトが来るたびに、知らなかった世界を知れるのがやっぱり面白いです。AIやシステム領域など、正直もともと興味を強く持っていたわけではない分野でも、「こういう仕組みなんだ」「こういう良さ・魅力があるんだ」と知ることで、世の中の見え方が変わる。ニュースの見方も、街中の広告の見方も少しずつ変わっていく。それを感じるたびに、続けていてよかったなと思います。
石渡:プロジェクトを任せてもらえるようになると、大変なことが多いけど、でもその分クライアントから直接「ありがとう」と言われることが増えます。その一言が自分に向けられる瞬間は、やっていてよかったなと思います。ちゃんとクライアントの役に立てているんだな、と感じられる瞬間です。
ーー今、1年目として頑張っているメンバーやこれから入社してくる人たちに、先輩として今だから伝えたいことを教えてください。
石渡: 1年目の終わりくらいに、上司から「俺も分からないことだらけだよ」と言われたことがあって、それが自分のなかで強く印象に残っているので、後輩にも伝えたいです。
正解がひとつじゃないPR業界ならではだと思いますが、最前線で活躍している人でも、分からないことがあるんだなと。2年目になってからは、むしろ「分からないこと」を任される機会の方が増えました。分からないなりにとりあえずやってみる、考えながら進む、それがこの仕事の大変さでもあり、面白さであると伝えたいですね。
村田:「PRの定義を決めつけない」ですかね。
PRって、本当に不確実で自由度が高い仕事だと思っていて。1年目のときは、「PRとはこういうものだ」とどこかで定義づけたくなっていました。でも、あまり決めつけない方がいいなと今は思っています。自由度が高いからこそ、2年目になってから見えてくる面白さもある。1年目で「これが正解だ/不正解だ」と決めてしまうと、ちょっともったいない気がします。
石渡さん、村田さん、ありがとうございました!
1年目のリアルな大変さも、2年目になって見えてきた景色も、どちらも等身大で答えていただきました。完璧でなくても、分からないことがあっても、目の前のクライアントに向き合い続ける。その積み重ねが、少しずつ「この人に任せたい」につながっていくのだと感じました。
少しでもアンティルの仕事やカルチャーに興味を持っていただけた方は、ぜひカジュアル面談でフラットにお話しできたら嬉しいです!