はじめに
#1の記事では、Algoageが"事業創造会社"として新たなステージに踏み出そうとしている背景についてお話ししました。今回は、創業から7年目を迎え、経営体制も変わり、複数の新規事業が立ち上がる中で、改めて「私たちは何のために存在するのか」を問い直し、どうして「次の当たり前を生み出す。」という一行にたどり着いたのか。そこに込めた想いを、私自身の言葉で綴ります。
旧ミッションの意義と、そこからの進化
これまでAlgoageが掲げてきたミッションは、「テクノロジー時代の『当たり前』を生み出す。」でした。
AIの受託開発からスタートした後、プロダクト開発へのピボットを決め「DMMチャットブーストCV」をリリース。まだ"チャットマーケティング"という言葉すら生まれていない時から、私たちは常に顧客の課題に真正面から向き合い、テクノロジーを信じ、誠実に、泥臭く実装してきました。この姿勢は、今も変わらぬAlgoageのDNAであり、私たちの誇りです。
しかし、事業が成長し、仲間が増え、AIをはじめとするテクノロジーが目まぐるしく進化する中で、解くべき課題もまたより複雑さを増しています。こうした変化の中で感じたのは、「目的」と「手段」を改めて整理し、私たちの視座をもう一段階引き上げる必要があるということでした。そこで、旧ミッションの核となる想いはそのままに、より普遍的で、より大きな挑戦を包含できる言葉へとブラッシュアップすることを決断しました。それは、完全なリニューアルというよりも、私たちの原点を大切にしながら、未来への射程を力強く伸ばすための進化と捉えています。
新ミッション「次の当たり前を生み出す。」に込めた想い
こうして生まれた、私たちの新しいミッションが、「次の当たり前を生み出す。」このミッションに込めた想いを、いくつかのポイントに分けてご説明します。
まず、旧ミッションにあった「テクノロジー時代」という言葉を外しました。これは、テクノロジーの重要性が薄れたという意味では決してありません。むしろ、AIをはじめとするテクノロジーは「当たり前を生み出す」上で、最も強力な手段の一つだと確信しています。
しかし、現代において、テクノロジーは、もはや特別なものではなく、あらゆる事業の「前提条件」となりつつあります。だからこそ私たちは、手段であるテクノロジーではなく、その先にある目的「当たり前を生み出す」という行為そのものを、真正面から掲げたいと考えました。
次に「次の」という言葉。ここには、一度成功したら終わりではなく、「次々と」「連続的に」社会の当たり前を更新し続けていくという、私たちの飽くなき挑戦心と事業創造への意志を込めています。手段にはしなやかに、目的には頑固に。この覚悟を持って、私たちは社会に新しい価値を送り出し続けます。
私たちの描く「当たり前」とは
さらに、私たちが目指す「当たり前」とは何か、その状態についても経営チームで深く議論を重ねました。その結果、私たちが生み出す「当たり前」は、「インパクト」があること、そして「本質的」であること、この二つを兼ね備える必要があるという結論に至りました。
まず「インパクト」があること。
どれほど素晴らしいプロダクトでも、それが一部の人にしか届かなれば、「当たり前」を塗り替えるには至りません。私たちは、生み出した価値を社会全体に広げ、大きな影響を与えることにこだわります。
この点において、私たちには、DMMグループという強力な後ろ盾があります。その揺るぎないブランド力、広範なネットワーク、そして潤沢な資本力。これらを最大限に活用することで、大きなスケールでの社会実装を目指すことができます。この恵まれた環境こそが、私たちの大きな強みです。
次に「本質的」であること。
たしかに「インパクト」だけを追求するならば、その時々の時流を捉えることが事業規模を拡大する近道かもしれません。しかし、私たちは、目先の利益や流行に安易に流されることなく、顧客や社会が抱える課題の核心に深く分け入り、中長期的な視点から揺るぎない価値を持つ解決策を創造し続けることを目指します。この「本質」へのこだわりもまた、私たちの大事なDNAです。
私たちの中でこの想いが育まれてきた背景には、「DMMチャットブーストCV」での経験があります。当初、DMMグループの資金力を背景に後発参入したこの事業が、激しい競争の中でお客様から選ばれるには、表面的な機能改善だけでは不十分でした。私たちが直面したのは「お客様が本当に解決したい課題の本質とは何か?」という根源的な問い。これに真摯に向き合い、追求し続けたことこそが、事業成長の大きな転換点となったのです。この原体験は、今も私たちの事業創造における揺るぎない指針となっています。
「インパクト」と「本質的」、この二つが掛け合わさって初めて、真の「次の当たり前」がこの世に誕生するのだと、私たちは強く信じています。この環境を最大限にレバレッジして、事業と組織を大胆に成長させ、社会に大きな変化をもたらしていく。その覚悟が、このミッションには込められています。
「次の当たり前」へ向かう、私たちのこれから
現在、Algoageでは複数の新規事業が力強く動き出し、既存事業もさらなる成長フェーズへと突入しています。
「次の当たり前を生み出す。」
この言葉を胸に、私は、社員一人ひとりの「やりたい」という情熱を尊重し、それを事業という形で昇華させ、社会の様々な「痛み」を解決し続ける、そんな組織を創り上げていきたいと考えています。
そして、私たちが起こす変化によって、今日よりも明日が、少しでも良い世界になっている。そんな未来を、ここに集う仲間と共に創り、共にその景色を見たい。それが私の心からの願いです。
📣次回の予告
このミッションと対になる新しいビジョン「誰かの痛みに、事業づくりで挑み続ける。」に込めた想いを深掘りします。私たちがどのように「痛み」と向き合い、どのような姿勢で「事業づくり」に挑むのか。
ぜひ、続編もご期待ください。