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「残業がない」最先端の大型自動倉庫の秘密とは

インタビュー:イオンネクスト株式会社 CFCオペレーション部長 笹本和也

イオンネクストを牽引するリーダーたちに各部門の業務や求める人材像などについてインタビューする本企画。第2弾は2023年開業予定の「オンラインマーケット」において、迅速かつ正確なサービスの中枢を担うCFC(顧客フルフィルメントセンター)を統括するCFCオペレーション部の笹本和也部長に話を聞いた。

CFCオペレーション部とは

CFCオペレーション部の役割は、イオンネクストの中心的施設となるCFC(顧客フルフィルメントセンター)の運営と管理です。日々寄せられる注文に応じてセンターに保管された商品の中からお客さまが注文した商品を的確に選び取り、配送に手渡すまでに生じる様々な業務を担当しています。

イオンネクストはオンラインマーケットの提供価値として、「売り場面積にとらわれない豊富な品揃え」「コールドチェーンによる新鮮な生鮮品」「AI、データ活用で実現するハイレベルなサービス」を掲げています。

私たちが実現しようとする価値は、お客さまのニーズに応えるだけでなく、商品調達やデリバリーを含んだオンラインマーケットの一連の流れを効率化、最適化することです。そこには倉庫で働く人達の仕事をよりよい方向に改革するという意味も含んでいます。その新たな価値を実現するための第一歩が、誉田CFCです。


イオンネクストを支える先進的なハブ「誉田CFC」

千葉市誉田に建設した誉田CFCは、最新のAIとロボットを駆使した最先端の大型自動倉庫です。敷地全体の面積は7万平方メートル以上、地上3階建ての建屋に約700名の従業員が勤務する予定です。

誉田CFCはオンラインマーケットの価値を実現する、いくつかの先進的な特徴を持っています。そのひとつは徹底的な温度管理コールドチェーンです。今までのネットスーパーはこれまで温度帯によって倉庫を分けていましたが、誉田CFCでは3つの温度帯を1つのセンターで賄います。これにより野菜や果物、魚や肉といった生鮮食品も効率的にピックアップでき、鮮度を保った状態でお届けすることが可能になります。

また誉田CFCは一般的なスーパーマーケットが取り扱う3万点を大きく超える、5万点の商品に対応できる倉庫として設計されています。膨大な商品の中から必要なものを的確にピッキングするために、今回導入したのが24時間365日稼働するロボットです。1,000台を超えるロボットがセンター内を動き回り、約6分で50商品のピッキングが可能になります。

CFCが力を発揮するために導入されたのがOSP(Ocado Smart Platform)です。商品のある場所や在庫の数はOSPがチェックします。そしてネットを通じて次々に届く注文に対して、多くのロボットが広い倉庫内を無駄のない導線で同時に動き、商品を効率的にピッキングしていきます。

これまでは人間が商品を探して広い倉庫内を歩き回っていましたが、誉田CFCではロボットが商品を取りにいきます。単調な仕事はロボットに任せる一方で、商品を傷めないような袋詰めなど、人でなくてはできない繊細かつ付加価値の高い仕事を人間が担当します。

誉田CFCでの仕事とは

24時間365日稼働する誉田CFCでは、社員やパートさんを含め約700人が働く予定です。いま社会全体で働き方改革が叫ばれていますが、私たちもより働きやすいかたちを模索しています。

例えば社員なら1日10時間勤務×2シフト、給与が変わらないまま週休3日制にするなどです。倉庫が高度に自動化されても、どうしても人がやらなければならない仕事は残ります。そうした仕事を大切にしながら、人々の多様性を活かしたより働きやすいセンターを創っていきたいと考えています。

誉田CFCの働き方には大きな特徴があります。それは「残業がない」ということです。「パーソナライズされた購買体験」として、早朝から深夜まで1時間単位の配送枠を約束するイオンネクストでは、配送枠から逆算して注文を受け付けます。

これは言い方を変えると、お客様が指定した時間に確実に出荷・配送できるような全体的な仕組みを整えているということです。CFCのキャパシティを大きく超えるような受注はしません。しかし、これにはお約束したことは確実に実行するという厳しさも伴います。CFCの持つ力を最大限に発揮すれば突然の残業は極めて少なくなると考えています。




どんな人材を求めているか、ここで何が得られるか

コンサルタントとして物流の現場を預かる者として多様な業界を経験してきた立場からみると、ここで最先端を学ぶことは人材としての市場価値を上げる大きな強みにつながると感じています。2023年に開業する誉田CFCでの仕事を通じて、OSPが実現する先進的なネットスーパーを支える仕組みとはどのようなものなのかを詳細に体験できると思います。

Ocadoは各国の文化や慣習に細やかに対応する、オーダーメイドのソリューションではありません。時には日本独自の文化や慣習に合わせたきめ細やかな機能は、あきらめざるを得ないケースもあります。しかし、グローバルに展開するOcadoのシステムは導入して終わりではなく、各国のフィードバックをもとに常にアップデートを続けるシステムです。OSPを利用する世界のトップリテーラーが互いのノウハウを共有する場もあります。このような場を通じて自分を成長させたいと思う、システム志向の発想を持つ方、チャレンジしてみたい方であれば、大きな活躍ができると環境だと思います。

プロフィール

笹本和也

外資系大手ライフサイエンス企業や国内通販企業でのオペレーションヘッドを経験後、2021年2月入社。外資系コンサルタントファームに在籍中の1990年代、イオングループの物流改革プロジェクトに加わった。イオンネクストには前職で一緒だった知人の紹介で入社。千葉県銚子市出身。趣味は旅行など。

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