【JTCC People#22/マネージャー】「メリハリのある組織が、世界を獲る。」金融エリートが語る、ええ奴だらけの組織で自分が果たす役割。
世界を代表する会社を創る。
その実現に向けて、日本トレカセンターは今まさに事業と組織を急拡大させています。
「トレカ×テクノロジーで、感情を動かす体験を届ける。」
トレーディングカードという領域にテクノロジーを掛け合わせることで、これまでにない新しい価値を生み出しているスタートアップです。
変化し続けながら、10倍・100倍の価値創造を目指す組織。
今回話を聞いたのは、経営企画部に所属する藤井さん。
M&Aアドバイザリーから外資系証券、そしてスタートアップへ。「クレイジーなタイプ」と自称する藤井さんの、言葉の裏にあるものを探しに行きました。
大手金融から、スタートアップへ
藤井さんのキャリアは、異色といえます。
大学卒業後、新卒でM&Aアドバイザリーファームに約6年勤務。その後、外資系大手証券の投資銀行部門に移り、PEファンドのカバレッジ業務でM&A・IPOを担当してきました。
いわゆる「金融エリート」と呼ばれるキャリアです。
ただ、最初からそこを目指していたわけではありませんでした。
「正直に言うと、米国の大学院に行くための学費を稼ぐために選んだ部分が大きくて。あとは、AI時代に代替されにくい専門性の高い領域を選んだという判断もありました。」
2015年当時、すでにAIという言葉は広まり始めていました。
学生時代、家電販売のアルバイトで圧倒的な実績を出していた藤井さんは、「営業」という職種に対してある種の確信を持っていました。
「営業って、偉そうに多分いつでもできるなと思ってたんですよ。どのメーカーの商品でも日本一売れていたので、やろうと思えばいつでも再現できるだろうなと。」
だからこそ、あえて今やる必要はない。
一方で、エンジニアという選択肢も考えたものの、「自分の適性とは違う」と感じていました。その中でたどり着いたのが、専門性の高いファイナンス領域です。
「M&Aってかなり特殊な領域で、関わっている人も多くない。AIに一部置き換わることはあっても、完全に代替されにくい仕事だと思ったんです。」
10年以上にわたってお金周りの仕事を続けてきた藤井さんが、転機を迎えたのは”飽き”でした。
「アドバイザーって、外から数字を見る仕事なんですよ。自分で物事を動かせるポジションに就きたいという気持ちがずっとあって。」
転職活動で複数の内定を得る中で、最終的に日本トレカセンターを選びました。
「楽しい人と仕事がしたかった。それだけです。」
面接で出会った当時のCOOとの対話を通じて意気投合し、面接期間中にキャンプまで行くほど仲良くなったといいます。
その延長線上で入社を決めたといいます。
「何でも屋」が経営を回す
現在の藤井さんの仕事は、社内外を問わずあらゆる領域にまたがります。
「ざっくり言うと何でも屋さんです。何してるか自分でもよくわからないですけど(笑)。でも、必要なことは全部やる、というかんじですね。」
その中でも足許の中核業務は、M&Aです。
買収案件のソーシングからストラクチャー設計、デューディリジェンス、売り手との交渉までを一貫してリードしています。
加えて、資金調達や株主対応も担当。
「投資家向けの資料は基本的に自分で作っていますし、コミュニケーションも担っています。」
現在は海外投資家向けに採用したメンバーと連携しながら、グローバルでの資金調達体制を構築中です。
一方で、日々の事業運営においては部署間の橋渡し役も担います。
「違和感があれば普通に突っ込みます。」
小さなズレを放置せず、即座に修正していく。その積み重ねが、事業のスピードを支えています。
「主語」が変わった
その中で、一番大きく変わったことを聞くと、こう答えてくれました。
「主語が変わったんですよね。アドバイザー時代は主語が『アドバイザーとして』だったのが、今は『会社として』になった。事業の内側から、人間性や人間力がビジネスに与える影響を実感できるのが、面白いんです。」
外から数字を見るだけでは見えなかったものが、内側に入ることで見えてきた。
人の意思や関係性、熱量といった“数値化できない要素”が、事業に大きく影響していることを実感しているといいます。
一方で、大変なことも正直に話してくれました。
「人員が足りないですね。ミーティングも多くて、作業時間が取りにくい。コスト制約の中でどうやっていくかは、日々の課題です。」
理想と現実の間で、手を動かし続けています。
「組織を筋肉質にしたい」。バッドコップを、買って出る
「ええ奴が集まるのは喜ばしいことです。ただ、ええ奴だから言いにくいことを言わなくていい、ってわけじゃない。」
この会社には”ええ奴”と”総力戦”というバリューがあります。
良い人たちが集まることは、組織の強みです。ただ藤井さんは、そこに一石を投じる役割を自ら担っています。
「会社って、いい人だけだと回らないんですよ。」
期限が曖昧なまま進む仕事。誰も強く言わないまま、なんとなく進んでしまう意思決定。
そうした状態に対して、「それでいいのか」と問い続ける役割を担っています。
「詰める人が組織には絶対必要で。そこは自分がやります。」
バッドコップを買って出る理由を聞くと、藤井さんはさらりとこう言いました。
「あんまり僕、人が何考えてるとか気にしないんですよね。そもそも他人への関心がそこまで強くない。人にどう思われようが、別に良いって感じで働いています。」
「クレイジーなタイプ」と自称しながら、笑っていました。
ただ、その後にこう続けます。
「仕事はいたって誠実ですし、人付き合いも誠実です。裏切るとかそういうことは一切ない。ただ裏切られると牙が剥きますけど。」
良い意味でも悪い意味でも率直で、裏がない。だからこそ、ええ奴が多いこの組織の中でムチの役割を担える。
「誰かが締めないと、組織は強くならないと思ってます。」
優しさと厳しさ。
その両方があって、初めて組織は前に進むと考えています。
ミーティング中に、AIツールを自作した
仕事の大変さについて聞くと、意外な答えが返ってきました。
「思ったよりAIで効率化できない、というのはありますね。」
社内でもAI活用は推奨されているものの、実務レベルでは限界も感じているといいます。
例えば、事業計画の作成や資料づくり。
AIが補助できる部分と、まだ人がやらざるを得ない部分がはっきり分かれている。
「ExcelもPowerPointも、結局手作業になるところが多いんですよね。」
加えて人手も十分ではなく、マルチタスクの中で業務を回す難しさもあるといいます。
一方で、AIをまったく使っていないわけではありません。
社内でAIコースを受講していることをきっかけに、カレンダーと連携した個人タスク管理ツールを自作した藤井さん。日常業務でも英語レポートの要約、Excelの修正補助、英語メール作成などにAIを積極的に活用しています。
「最近は各部署の進捗管理表を社内連絡ツールと連携させた期日管理・自動リマインドツールも作る予定です。」
そして、少し照れながらこう付け加えてくれました。
「自分を褒めてくれる自分用の進捗管理表も作りました。タスクを完了すると、AIが褒めてくれるやつです。クラッカーを用意してって言ったら、なぜか星が降るようになっちゃって。バグなんですけど(笑)。」
厳しい言葉の裏に、星が降っていました。
日本発で、世界最大の会社にする
藤井さんの目標は、明快です。
「この業界で、世界最大の会社にすること。規模も利益率も、圧倒的な水準を目指したい。」
日本発でグローバルに成功したスタートアップはまだ多くありません。
それでも、IP(日本が強みとする漫画・アニメといった知的財産)関連は世界で最もパワフルな産業の一つだと確信しているからこそ、挑戦する意義があると語ります。
現在はアメリカ事業の基盤拡大や、香港・韓国など海外展開の推進にも携わっており、次のフェーズに向けたファイナンス面での取り組みも着々と進めています。
このフェーズだからこそ、求めている人材があります。
各分野のエキスパートがこのフェーズで入ってきてほしい。
「今まで当たり前だと思ってたことに、実は最短ルートじゃないって言ってくれる人。組織にとってDisruptiveな存在が来てくれると面白いと思ってます。」
リソースが足りるのを待つのではなく、やり切る。それがスタートアップだと、藤井さんは言い切ります。
関心がないと言いながら、一番気にしている。
クレイジーと言いながら、一番誠実だった。
そんな人と一緒に、世界を獲りに行きませんか。
まずは一度、気軽にお話ししましょう。