こんにちは。株式会社メンテルでAIリードエンジニアを務めている、Hussain Al Mahmud(フセイン・アル・マフムド)です。
私はサウジアラビア出身で、日本の大学院で修士課程を修了後、2024年4月にメンテルに参画しました。現在は愛知県を拠点にフルリモートで働きながら、AIを活用した空調・省エネ制御システムの開発を担当しています。
今回は、「なぜ建物の省エネ領域に挑戦しているのか」、そして「メンテルでどんな開発をしているのか」をお話ししたいと思います。
“画面の中だけ”では終わらないAI開発
メンテルに入る前、私にとってAIや機械学習は「画面の中の話」でした。
論文を読み、データセットで学習させ、精度改善を繰り返す。もちろん面白い領域ですが、どこか自分の中で物足りなさを感じていました。
そんな中で出会ったのが、「建物の省エネ」という領域です。
メンテルでは、センサーで取得した環境データをもとに、AIが空調を自動制御します。
自分が設計したロジックが、実際の建物の温度や快適性を変えていく。
「自分のコードが、現実の空間を動かしている」
この感覚は、これまで経験したどの開発とも違いました。
センサーから空調制御まで、一気通貫で関われる
メンテルの面白さは、IoTからクラウド、AI、アプリケーションまでを自社で一貫して開発していることです。
私たちは、
- センサーからデータを取得
- ゲートウェイ経由でクラウドへ送信
- BigQueryに蓄積
- 機械学習モデルで解析
- 最適な制御コマンドを空調へ返送
という一連の流れを、すべて自分たちで設計しています。
単なる「AIモデル開発」ではなく、現実世界の設備制御まで含めて最適化できる。
これは、エンジニアとして非常に大きなやりがいがあります。
「我慢しない省エネ」をどう実現するか
私たちが目指しているのは、「人が我慢する省エネ」ではありません。
例えば、
「夏は28℃設定」
「冬は20℃設定」
という一律ルールだけでは、人によっては快適ではありません。
そこでメンテルでは、リアルタイムのセンサーデータを活用し、
- 人が快適に過ごせる範囲
- 最も効率の良い設備の稼働状態
をAIで同時に予測しています。
さらに、家電メーカーとの共同実証では、各家庭にセンサーを設置し、
- 「少し設定温度を上げませんか?」
- 「湿度が高いので除湿をおすすめします」
といった“ナッジ”を、日常的に使うメッセージアプリ経由で自動配信する仕組みも開発しました。
その結果、快適性を維持したまま、実際の消費電力削減につながることを確認できました。
「AIで人の行動変容まで支援できる」
この体験は、とても印象に残っています。
現場データが、AIの作り方を変える
印象的だったのは、小規模店舗向けプロジェクトです。
従来のAIロジックは、比較的安定したオフィス環境を前提に設計されていました。
しかし店舗では、
- 人の出入りが激しい
- ドア開閉が頻繁
- 外気の影響を強く受ける
など、環境変化がまったく異なっていました。
実データを分析した結果、「既存ロジックでは対応できない」と判明し、モデル設計そのものを見直すことになりました。
この経験から学んだのは、
「AIは机上だけでは作れない」
ということです。
現場で何が起きているのか。
建物がどう使われているのか。
実際に人がどう感じるのか。
そうした“現場のリアル”を理解することが、本当に使われるAIにつながると感じています。
技術だけでなく、チームをリードする経験もできる
入社当初、私は「チームを率いる経験」はほとんどありませんでした。
しかしメンテルでは、技術領域も国籍も異なるメンバーと協力しながら、プロジェクト全体を前に進める必要があります。
現在は、
- GitHub運用ルールの整備
- 新メンバーのオンボーディング
- タスク設計
- ドキュメント整備
- 英語・日本語での技術コミュニケーション
なども担当しています。
この環境で特に成長したのは、「コミュニケーションとチームマネジメント」だと思います。
リモート × 多国籍でも、すぐ相談できるチーム
メンテルには、海外・地方・副業メンバーなど、多様な働き方をしている人がいます。
だからこそ、「迷ったら5分で相談」という文化を大切にしています。
リモート環境では、一人で抱え込むことが一番危険です。
実際に、メンバーが早い段階でリスクを共有してくれたことで、大きなトラブルを未然に防げたこともありました。
物理的に離れていても、気軽に相談できる。
このチーム文化は、メンテルの大きな強みだと思っています。
“現実世界を変えるAI”を、一緒に作りたい
私たちが目指しているのは、
「人が意識しなくても、建物側が自然に最適化されている世界」
です。
AIやIoTが裏側で動き続け、快適性を保ちながら、無駄なエネルギーを削減していく。
そんな未来を、本気で作ろうとしています。
もし、
- AIを“現場”で動かしたい
- ソフトとハードを横断した開発がしたい
- 社会課題に直結する技術開発に興味がある
- 裁量ある環境で成長したい
そんな思いがあれば、ぜひ一度お話しできたら嬉しいです。
株式会社メンテルでは、一緒にプロダクトを成長させる仲間を募集しています。