「高校生の未来を、本気で変えたい。」その想いから、すべては始まった。
進路指導における情報格差──
高校の進路指導の仕組みは、70年前から大きく変わっておらず、現場の先生方が膨大な業務を手作業で支え続けてきました。
高校生の未来が、 環境や情報の"差"によって左右されてしまう現実に対し、「変えなければ」と立ち上がった代表の太田。
これまでのキャリアや、なぜ教育という挑戦のフィールドを選んだのか、そしてこれからどんな未来を描いているのか──
改めてその想いを伺いました。
▼これまでのキャリアについて教えてください。
- 平坦ではなかった道のりが、いまの意思決定を支えている
リクルートでホットペッパー創業期から様々な役割を担い、営業部⾧に任用されました。その後、スタジアムを創業し、M&Aを経て、2023年ハンディを立ち上げました。こうした経歴だけを見ると順調に見えるかもしれませんが、私のキャリアは、本当に“平坦ではなかった”と思います。
IPO直前の中止、資金繰りの苦しい時期、会社の存続を真剣に考え直した瞬間もありました。
ただ、それでもやってこれたのは、スピードを最優先する判断力、情報が揃っていなくても決めきる覚悟、現場起点で組織をつくる感覚、そして仲間を信じて任せる勇気を持てたからです。
苦しい経験も含めてすべての経験が、いまのハンディの“攻める経営”を支える原動力になっていると感じています。
▼高校生の進路指導を事業に選んだ理由
一番のきっかけは、「高校生の選択肢が狭すぎる」という現実に出会ったことです。本人の能力ではなく、置かれた環境やそこに含まれる情報の量や質によって将来が決まってしまう。社会全体として、まだ高校生の選択肢を十分に広げきれていないと強く感じました。
高校生は卒業と同時に、人生の分岐点となる重要な選択を迫られます。大学へ進学するのか、専門学校へ行くのか、就職するのか、あるいは留学するのか—。限られた時間の中で膨大な情報を取捨選択し、自分の進路を決めなければなりません。
しかし、進路選択を取り巻く情報環境は、70年近くほとんど変わっていません。毎年、大量の紙の求人票が高校に届き、先生たちは一枚一枚を仕分けし、生徒に合う情報を探し、手作業で進路指導にあたっています。
こうしたアナログで非効率な仕組みの中で、地域や学校によって高校生が得られる情報には大きな格差が生まれています。さらに、先生方も日々多忙な業務に追われる中で、進路指導に十分な時間を割くことが難しいのが現状です。それでもなお、生徒一人ひとりに向き合おうとされている先生方の努力には、本当に頭が下がります。
私はずっと「環境が変われば、人は変われる」と信じてきました。この想いと、HR領域で培ってきた経験がガチっと噛み合った瞬間がありました。
だから創業理由はすごくシンプルです。
“高校生の未来を本気でよくしたかった”
それだけです。
▼創業当初に大変だったことはありますか?
-信頼ゼロからのスタート。それでも、私たちは走り続けた
一番大変だったのは、完全にゼロから学校と企業の信頼を積み上げること。実績ゼロ、プロダクト未完成、知名度ゼロ、営業も自分たちのみ。それでも「高校生のためになる」と言い続けて回り続けました。
そして、最初の学校・企業が導入を決めてくれた瞬間、「世の中が求めているサービスだ」と確信できたのです。
▼今、ハンディはどんなフェーズだと感じていますか?
-第二創業期。攻めるために、もう一度“なぜ”に立ち返る
1年目で事業の型をつくり、2年目で全国で戦えるモデルが見えてきました。そして今、プロダクトも組織も営業も、すべてをもう一段引き上げるタイミングに来ています。
ハンディはいま、第二創業期の真ん中にいます。もう一度、自分たちの原点と向き合いながら、一気にアクセルを踏み込むフェーズです。
変革のど真ん中にいるハンディに飛び込むなら、今この瞬間がチャンスです。
▼教育という領域に向き合う中で、ビジネスの価値の捉え方は変わりましたか?
-数字では測れない価値に、本当の意味で出会えた
はい、大きく変わりました。教育という領域は、数字だけでは絶対に測れない価値がある。それを日々実感しています。
たとえば、1人の高校生の人生が変わった。
ある学校の進路指導が劇的に良くなった。
地域の企業が、地元の高校生と出会い、採用に成功する。
こうした“小さな変化”が積み重なり、数年後に大きな社会インパクトを生み出します。だからこそ、「成長=売上」だけでは語れない。それは、教育というフィールドで働く醍醐味だと感じています。
“売上や利益”と“社会的意義”の両立。その難しさとやりがいが、ここにあります。
▼教育領域で感じる難しさ・面白さ、数字では測れない価値とは?
-すぐには見えない。でも、確かに積み上がる未来がある
教育の難しさは、成果がすぐには見えないこと。しかし、その“時間をかけて育つ価値”こそが教育の魅力です。1年後、3年後、5年後に「あの時、ハンディに出会えてよかった」と言ってもらえるような事業は、なかなかありません。
その“未来の価値”に投資し続けること。私たちは、その挑戦こそがハンディの社会的な役割であり、使命だと思っています。
▼今後ハンディとして生み出したい社会的インパクトはなんですか?
-新しい進路指導の“当たり前”をつくる
私たちのゴールは明確です。
「高校生の進路選択における情報格差をなくす」
そのために、
都市部も地方も関係なく、すべての高校生が公平に情報へアクセスできる世界。
地域企業と高校生が、自然につながる仕組み。
高校から大学・専門・社会へと、切れ目のない進路支援。
こうした“新しい当たり前”を、社会に根づかせていきたいと考えています。
▼事業拡大に向けて足りていないピースは何ですか?
-伸びしろしかない組織に、いま最も必要なのは“仲間”
圧倒的に、「仲間」です。私は、プロダクト・営業・組織・事業開発、すべてでまだ伸ばせる余白があると思っています。
学校営業を全国レベルで牽引できる人。
企業営業をスケールさせられる人。
プロダクトを一緒に作り切るエンジニア。
データで戦えるビジネスサイド。
組織を強くするコーポレート人材。
”自分の力で教育を変える仕組みをつくりたい”という想いを持つ人と出会い、ハンディを次のステージに加速させていきたいと思っています。
▼ハンディが成長していく中で守りたい“らしさ”と、変えていきたいこと
-変わらないものと、進化すべきもの。成長のための進化が始まっている
ハンディがどれだけ成長しても、絶対に変えたくない価値観があります。
スピード感を持って即断即決で動くこと。
すべてを“自分ごと”として捉える姿勢。
高校生を起点にした意思決定。
そして、挑戦を肯定し、応援し合う文化。
これらは、創業当初から大切にしてきた「ハンディらしさ」であり、これからも組織の核であり続けるべきものだと考えています。
一方で、変わっていくべき部分もあります。
より専門性の高い組織運営。
データドリブンな経営。
各領域のプロフェッショナルが自律して動ける体制。
私たちはいま、「強いスタートアップ」から「大きくスケールする組織」へと、次のフェーズに踏み出す準備を進めています。
▼どんなメンバーと働きたいですか?
-スキルより覚悟、経験より熱量。未来に本気で挑める人と。
一緒に働きたいのは、
変化を前向きに楽しめる人。
自分の頭で考え、ゴールから逆算して自走できる人。
“正しさ”よりも“本当に価値があるか”を判断軸にできる人。
そして、何より「高校生の未来を本気で良くしたい」と心から思える人。
私たちは、スキルより“覚悟”、経験より“熱量”を大事にしています。ここに共感してくれる人と、本気で未来をつくっていきたいと思っています。
ここでの仕事は決して楽な道ばかりではありません。でもその分、得られるやりがいも、自分の成長も、そして社会へのインパクトもとても大きい。
「自分の仕事が、誰かの未来を支えている」そんな実感を持てる日々が、ハンディにはあります。
この記事を読んでくれているあなたと、いつか一緒に働ける日を楽しみにしています。