【代表インタビュー】「数字の達成だけに、もうワクワクしない」――ニッセンLINX 山中社長が語る、2030年に“働きがいNo.1”を目指す真意とは
山中 幸成 / 代表取締役社長
1996年同志社大学法学部卒業。同年、株式会社ニッセン入社。現場にてBtoC営業の最前線を経験し、20代で大型店舗の店長を歴任。本社異動後は人事責任者として採用・教育を統括。その後、グループ内の代理店ビジネスの事業モデル転換を牽引。
2010年以降、広告事業の内製化立ち上げ(旧アド究舎の前身)をはじめ、ナース向けなど新しいECサイトや大きいサイズ専門店の立ち上げなど、数々の新規事業に関わる。 2016年株式会社アド究舎の代表取締役に就任。2025年6月、旧ニッセンBtoB事業部との合併を経て、新生「株式会社ニッセンLINX」の代表取締役に就任。現場主義を貫きつつ、グループのリテールメディア構想の実現と「働きがいのある会社No.1」の組織作りに邁進している
現場の「売れない苦しさ」を知るからこそ、私は一生プレイヤーであり続ける
――山中社長は、新卒から一貫してニッセングループを支えてこられました。そのキャリアは、まさに「立ち上げ」の連続だったとお聞きしています。
そうですね。振り返ってみると、順風満帆というより、泥臭い日々の連続でした(笑)
入社当時は通販事業ではなく、現物販売の事業部からスタートしました。BtoCの営業を経験した後、20代で年間数億円規模の店舗を任され、その後は採用、人材育成など人事責任者として人や組織の構築に関わりました。通販事業に移ってからは、広告事業の立ち上げ、新規ECサイトの立ち上げ、大きいサイズの店舗の立ち上げなど、振り返ると本当に「ゼロからイチ」を作る仕事ばかりやってきましたね。
当時は正直、「なぜ自分がこの仕事をやらなきゃいけないんだろう」と思った業務もありました。でも今振り返ると、無駄なことは一つもなかったと思えるくらい、不思議にその時の仕事も、その時出会えた人の縁も、今全部つながっているんですよね。
――その現場経験が、今の経営スタイルにどう繋がっていますか?
そうですね。私は今でも現場の数字をかなり細かく見ますし、必要なら商談にも入ります。それは「経営者でありながらも、マインドはプレイヤーであり続ける」という、私の譲れないスタンスです。やはり営業としての、「売れない苦しさ」や「数字が伸びた瞬間の高揚感」の”今”を肌で感じる事が、変化の早い世の中の時流を読む上でとても大事だと思っていますし、新しい事業を立ち上げる時にも徹底して現場の痛み(ペイン)を追及するようにして、机上の空論になってしまう事を極力排除していきたいと思っているからです。ここはどれだけ会社が大きくなっても、変わらないスタイルだと思いますね。
「悲願だった」ニッセンLINX誕生。組織の壁を壊す挑戦
――2025年6月、「ニッセンLINX」が誕生しました。この新会社設立に込めた想いを教えてください。
ニッセンLINXの設立は、長年の悲願でした。これまでBtoB事業は、通販事業の中の一部門として存在していました。でも企業支援をする事業と通販の小売業では、評価制度も人材育成も必要な考え方が全く違います。だから今回、独立した会社として新たなスタートを切り、単なる支援会社ではなく、企業の難(課題)に本気で向き合う専門家集団として再出発した形です。
――ニッセンLINXならではの強みは何でしょうか?
多くの支援会社は、広告だけ、CRMだけという「点」の支援に留まることが多いと思います。一方で私たちは、ニッセングループが長年蓄積してきた資産を活かしながら、お客様の事業全体に入り込めることが大きな強みだと思っています。
例えば、集客だけして終わりではなく、「なぜ売れたのか」「なぜ継続購入につながらないのか」まで踏み込み、コールセンター、CRM、物流、時には業務効率化なども含めて、事業全体の課題解決に伴走できる。
言い換えると、単に施策を提案する会社ではなく、お客様の成長に責任を持つ会社だと思っていますし、この「事業成長まで伴走する」というスタンスは、他社との大きな違いだと思っています。
ただ正直なところ、過去から各事業、サービスをそれぞれ研ぎ澄ましてきたが故に、一気通貫で課題解決しようとすると、まだまだ見えない組織の壁があり、この本来の強みを活かしきれてないと感じています。この部分は、これからの課題でもあるし、逆に伸びしろでもあると捉えると楽しみでしかないですね。
――今後のニッセンLINXの未来について、特に注力している構想はありますか?
今、個人的にもかなりワクワクしているのが、グループ全体の「リテールメディア構想」です。少し前まで広告は小売の周辺機能でした。でも今は状況が大きく変わっています。Cookie規制などの流れもあり、自社で保有する顧客データの価値が急激に高まっています。これから小売は、商品を売る会社ではなく、顧客理解を武器に新しい価値を生み出す会社になっていくと思っています。
そんな中、ニッセングループには長年積み上げたリアルな購買データ以外にも、金融事業なども含めた大きな顧客基盤がありますので、単にモノを売る存在から、通販・金融・広告の三事業を一枚岩に束ね『お客さまの暮らしの困りごとを、総合的に支える存在』となるのがグループのリテールメディア構想です。
そして間違いなく、その構想の中心に存在するのがニッセンLINXです。
なので、これから入社してくださる方は、完成された仕組みに乗る側ではなく、新しい市場をつくる側になれると思いますので、とてもやりがいもあり面白いと思いますね。
「明日、事業を畳む」――あの日の絶望が、私の経営の背骨をつくった。
――山中社長が経営において、最も大切にしている価値観は何ですか?
売上◯億、利益◯億と、もちろん経営者として数字には徹底的にこだわりますが、その数字の達成『だけ』でワクワクすることはもうありませんね(笑)
やはり、私が心の底からワクワクを感じるのは、LINXの社員がイキイキと働き、個人やチームとして一皮むけた成長の瞬間を目の当たりにした時です
なぜ、これほどまでに『人』にこだわるのかというと、 実は、人事責任者を務めていた時代、私の原点となる壮絶な経験がありました。
ある日、突然、社長室に呼び出され、こう告げられたのです。
『明日、この事業を撤退する…今すぐ全国の社員を集めてくれ』と
言われた瞬間、もう頭の中が真っ白になりました。会社ってこんなにも簡単に無くなるんだと… そして人事の責任者として、昨日まで共に汗を流し、苦楽を共にしてきた数百名の仲間に、『明日から仕事が無くなります』という逃れられない事実を告げなければならない・・・あの時の自分の無力さ、喉の奥に広がるような虚しさや悔しさは、今でも決して忘れる事がありません。
だからこそ、私の経営者としての哲学の根幹は『人 → ビジネス → 財務』の順番であり、何よりも『人』が一番大事なんです。
まず社員が幸せであり、最高のパフォーマンスを出せる『土壌』を整えること。それこそが経営の一丁目一番地なんだと。そうして『人』が輝いて働いていれば、必ずそれにお客様が応えてくれ、結果、数字がついてくるんだと。
この順番だけは、何があっても絶対に逆にしてはいけないし、ぶらしてはいけない。それが私の経営者として最も大切にしている価値観でもあります。
――だからこそ、「働きがいNo.1」を掲げているのですね。
その通りです。2030年にGPTW(働きがいのある会社ランキング調査)でNO.1を獲る。これは単に「居心地の良い、生ぬるい会社」を作りたいわけではありません。 「働きやすさ(環境)」と「やりがい(誇り)」の両輪が揃って、初めて働きがいになる。主体的に 挑戦する人が正当に評価され、例え失敗しても敗者復活がある。そんな、ヒリヒリするようなカルチャーを作りたいんです。
「誰に矢印を向けるか」で、人の成長は決まる
――そういった意味で、これから山中社長はどんな方と一緒に働きたいですか?
どんな人と働きたいか?という問いの中で、私たちが大切にしているバリュー、価値観が 3つあります。
1.世のため人のためにチャレンジ
2.期待以上の貢献
3.全員が主人公
特に最後の「全員が主人公」には強い想いがあります。
例えば、仕事ではうまくいかないことって沢山ありますよね。
環境が悪い。 商品、サービスが悪い。
上司が合わない。
思った仕事ではない。
そう感じる瞬間は誰にでもあると思います。その時に他責というか、外へ矢印を向けた瞬間、人の成長は止まります。
でも今まで色々な社員をみてきて思うのですが、結果を出す人は、全員逆なんですよね。
環境が悪いなら、その中でどう勝つか考える。
うまくいかないなら、自分に何ができるか考える。全部矢印を自分に向けているんです。
なので、他責にならず、全部を自分ごととして捉えられる人。評論家ではなく、主人公になれる人。そういう人達と、一緒に未来を作っていきたいですね。
「まだ完成していない会社」だから面白い
――最後に、応募を検討している方へメッセージをお願いします。
最後に一つお伝えしたいのは、ニッセンLINXは現在進行形で進化している、未完成な組織だということです。
もちろん、整っていない不便さもあるかもしれません。でも、だからこそ面白い。指示を待つのではなく、自分で機会を創り、会社を動かしていく手応えをダイレクトに感じられるからです。
スキルや知識はいくらでも教えられます。けれど、『やり抜く力』というマインドだけは、本人の意志でしか磨けません。不完全な環境を楽しみ、自分の手で正解を創っていきたい。そんなマインドを持った方と共に、LINXの未来を創りたいと考えています。
もしこれを読んでいただいて、少しでも心が動いた部分があったなら、それは私たちが求めている『何か』をあなたが既に持っている証拠です。ぜひ一度、ざっくばらんにお話ししましょう!