スキルは必要条件だけれど、十分条件ではない。
一昨日、以前働いていた会社の社長と数年ぶりにご一緒させていただきました。
30歳からの10年を役員として過ごしたのですが、経営層であり現場の責任者でもありという立場での経験は楽しかったし辛かったような気がします。
たぶん。
働いている時には、自分が未熟だったこともあり、いろんな感情が渦巻いていました。仲間と過ごした時間は楽しかったけれど、経営者としての責任を果たそうと思うと辛いことも多かったような。
けど、総じて楽しかった10年です。総じて楽しかった…これは間違いないな。
今は楽しかったとか辛かったとかを超越して、経営者として、そして人間として育てて頂いたという感謝の気持ちしかありません。
当時は気がつけなかったけれど、本当にたくさんのことを教わりました。
具体的に何を教わったのかを言葉にするのはとても難しいんですけど、考え方、判断基準、振る舞いなど、その10年で学んだことがやっとだんだんとわかってきた…という感じです。
これは人生をかけたOJTなんじゃないかという気がするくらい。。。
とにかくいろんなことを経験させてもらいました。
経験を通じて学んだことは、ぼくの人生の宝物です。まだまだこれからですけど。
現場で使う知識や技術のスキルセットというのは、ある意味どうにでもなります。
未経験の人でも経験を積めばできるようになることはたくさんあるし、経験者が新たなスキルを身につけるのだって普通に可能です。
スキルを学べる会社や現場はたくさんあります。
でも、考え方、判断基準、振る舞いについては、そんな簡単な話ではないですよね。
マインドセットとスキルセットを合わせてを身につけられる会社や現場というのは実は少ないんじゃないかな…と感じています。
ぼく自身、転職を重ねて自分で起業をするまでのことを振り返ってみてもそうだし、今携わっているプロジェクトでの社員さんを見てもそう感じます。
働くということの中心にあるのはスキルじゃなくてマインドなんだというのがぼくの考えです。
マインドのまわりにスキルがくっついていく感じ。
トレンドにあわせてスキルの入れ替えは必要だけれど、コアにあるマインドがしっかりしていればどうにてもなります。
スキルは必要条件だけれど、十分条件ではないです。
熱いハートをもった人と一緒に仕事がしたいです。
出張先の宮崎(今月2度目)の夜更けに思ったのはそんなことです。