目標は3年以内に業界No.1になること。「若者の就活」に潜む社会課題にHRテックで挑む【代表対談インタビュー】 | メンバーを知る
就職活動の選考プロセスが評価される社会の実現を目指す「ABABA」。リリースからわずか3年で1,200社を超える企業に導入。直近でも累計5.7億円のシリーズAの資金調達を完了し、就活生ユーザーは...
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累計18.2億円調達、3,000社が導入する『ABABA』の普及、そして第2の柱となる『REALME』のリリースを経て、5周年を迎えたABABA。
華やかに見える実績の裏側で、ABABAは今、組織の生産性を最大化するための大きな転換点に立っています。
今回は、CFOの盛島氏と事業部責任者の古本氏を迎え、表面的な数字だけでは見えない、ABABAの「現在地」「勝算」「これから」について、「財務の観点」と「事業/組織の観点」から赤裸々に語っていただきました。
写真左)新卒事業部 事業部責任者 / 執行役員 古本 大輔
関西大学卒業後、新卒でパーソルキャリア(株)へ入社。その後、(株)irodasにて人材紹介事業の法人チームの1名目メンバーとして3年間で売上10倍成長へ貢献。ABABAへ入社後は、フィールドセールス(FS)/タレントコンサルティング(TC)の責任者として売上10倍成長に貢献しながら、新サービス『REALME』の設計開発や自社新卒採用などを手がける。現在は、新卒事業部の事業部責任者を務める。
写真右)取締役 CFO 盛島 岳
同志社大学経済学部卒業。公認会計士。大学卒業後、有限責任監査法人トーマツに入所。事業会社及び金融機関の財務諸表監査や内部統制監査等に従事。その後アドバイザリー部門に異動し、企業価値評価・財務デューデリジェンス等のFAS業務や、会計助言、業務プロセス構築、経営管理高度化、PMI、PMO等、幅広い領域でのアドバイザリー業務に従事。2024年1月にABABAにCFOとして入社。
新卒事業部責任者 古本(以下、古本): 正直にお話しすると、今はまさに過渡期であり、組織としてのあり方を大きく変えようとしているタイミングです。
これまでのABABAは、一人ひとりが「総合格闘家」のように立ち回る、個の突破力に頼った戦い方でした。まだサービスが世に浸透していない中で、各メンバーが個の力と時間をフル投入し、泥臭く事業を伸ばしていく。一人ひとりが何でもこなす「総合格闘家」の集団として、個人の総合力に頼り切っていたフェーズです。
しかし、今は事業の状況も違います。基幹事業である『ABABA』を「10→100」へとグロースさせる、第2の柱である『REALME』を「0→1」で形にする、どちらもが急スピードで進んでいます。
それに伴って組織も更に拡大していく中で、全員に「総合格闘家」の戦い方を求めるのは健全ではありません。だからこそ、この10月から大きく舵を切りました。「誰かの頑張り」に依存するのではなく、人の強みを適材適所に配置し、組織の力で生産性を最大化する体制へのシフトです。
古本: 具体的には、機能別の組織から「事業部制」へと移行しました。これまでは営業は営業、マーケはマーケと部門が分かれていましたが、現在は一つの事業部に各機能を集約させ、全員が「事業全体の成長」を自分事として追う体制にしています。マネージャー以上の評価指標も、自部門のKPIだけでなく「事業全体の成果」へと切り替えました。
また、個人の属人性に頼らず、誰もが再現性高く成果を出せるよう「セールス・イネーブルメント」の構築にも着手しています。強い個の集団から、強い組織へ。今はその基盤をゼロから作り上げている、非常にエキサイティングなフェーズですね。
古本: 「働きやすさ」をどう定義するかですが、残業時間で言えば、まだ決して「定時で帰れるホワイト企業」とは言えません。リーダーやマネージャー層は、事業へのコミットメントが高いため、それなりの稼働時間になっています。
ただ、私たちは上場を目指しています。勤怠管理や労務環境の整備は待ったなしの課題です。今はBPR(ビジネスプロセス・リエンジニアリング)を進めており、人が介在すべき価値ある業務と、仕組み化すべき業務の切り分けを徹底的に行っています。
「フェーズが変わる痛み」と「変わっていく面白さ」が同居しているのが、今のABABAですね。
取締役CFO 盛島(以下、盛島): 結論から言うと、ビジネスモデルとしての勝算が見え、「自分の力でこの会社を成長させられる」と確信を持てたからです。
はい。私は職業柄、デューデリジェンス(投資先の価値やリスクの調査)の視点で数多くの企業を見てきました。HRのマッチングビジネスはレッドオーシャンと言われますが、マッチングの裏側には無数の変数が存在します。その変数をコントロールし、独自のアルゴリズムを築けるモデルには、競合を寄せ付けない強い優位性があると感じました。さらに、学生や企業ユーザーの「熱狂」が数字やコメントから見て取れました。
そうなんです。具体的には、学生からのNPS(顧客推奨度)が驚異的に高く、お祈りメールで絶望していた学生たちが「ABABAのおかげで救われた」とSNSやアンケートで熱く語っている。また、企業側も「最終面接まで残った優秀層に、これまでの求人媒体より圧倒的に効率よく会える」と強い期待を寄せていました。
売上こそ「これから」というフェーズでしたが、このユーザー双方の熱狂を見て、市場のニーズを確実に掴んでいると確信したんです。
ジョインを決めた最大の理由でもあるんですが、そう思えた背景は「人」にあります。ABABAの経営陣は驚くほど素直で、自分のエゴではなく常に「コト(事業成長)」に向き合っているからこそ、フラットな議論を好むメンバーばかりでした。「素直」と言う表現を使うのは少し迷いますが、彼らのあり方を表すには、結局それが一番しっくりきます。
やっぱり、いかにCFOが専門的な提言をしても、経営陣が耳を傾けなければ何も変えられないんです。ABABAは、会社として大事にしている『誰が言うかではなく、何を言うか』を、経営陣が本当に体現している。ここなら、自分の介在価値を最大化し、共に会社を化けさせることができると確信したんです。
盛島: シリーズBの調達は、大きく分けて「出資(株式)」と「融資(借入れ)」の二つで構成されています。それぞれの出資者が何を評価してくれたのか、整理すると今のABABAの「現在地」が見えてくると思います。
これら複数の性質の資金を同時に調達できたことは、ABABAの多面的な強みが評価された証拠だと言えます。
「潰れない」と言い切ることはしたくないですが、強固な財務規律という「守り」があるからこそ、事業側が思い切ってアクセルを踏める。そのための環境作りが私の仕事です。
古本: HR業界に長くいる方なら共感していただけると思いますが、今の採用市場は「数の論理」に支配されています。
学生の数は減っているのに、企業の採用ニーズは高まるばかり。その結果、企業は何をしているかというと、「内定の数」を増やしているんです。
データで見ると、100人の内定承諾を得るために、平均して約170人に内定を出しています。しかし、結局は内定辞退率が高止まりし、80名の内定承諾に留まって採用目標は未達に終わる。採用コストとリソースだけが膨れ上がり、誰も幸せにならないゲームが続いています。
古本: そうなんです。私たちは、この「数のゲーム」から降ります。
ABABAが目指すのは、「マッチングの質」による課題解決です。他社が「もっと応募を集めましょう」と言っている間に、私たちは「最終面接まで進んだ」という質の高いデータを活用し、入社後のミスマッチまで防ぐ仕組みを作ります。
盛島: 「最終面接まで進んだ」という事実は、その業界や職種とのマッチ度合いが高かったことの証明です。このユニークな一次データを保有しているのは、日本で我々だけです。
AIやビッグデータの時代において、この独自データの価値は計り知れません。ここを起点に、新卒だけでなく中途領域、さらにはキャリア全体の支援へと広げていく。それが我々の描く3〜5年後のロードマップです。
古本: よく「市場価値を上げたい」という相談を受けますが、正直なところ「スキル」だけを追い求めている人は、ABABAには合わないかもしれません。
ABABAでビジネスパーソンとして成長する人は、「スキルを追わない」んですよね。彼らが追うのは、「あるべき姿(理想)」と「現状」のギャップをどう埋めるか、という本質的な課題解決なんです。
ABABAのサービスは、今の世の中の「当たり前」ではありません。だからこそ、「なぜそれが必要なのか」を啓蒙し、価値を創出し、顧客の成果に繋げるプロセスが必要です。
決められた商品を、決められた方法で売るのではなく、市場そのものを創っていく経験。この「商売の筋肉」のようなものが鍛えられるからこそ、結果として市場価値が上がるのだと思います。
盛島: まさに、古本さんの言った通りだと思います。そして、私からも一つ補足させてもらうと、「どんな打席(チャンス)が回ってきますか?」という受け身の姿勢の人にとっては、今のABABAはあまり楽しくない環境かもしれません。
逆に、過去の経験や「世の中をこう変えたい」という意識がある人にとっては、自分自身で打席を作ることができる。用意された打席に立つのではなく、自分で打席を作れること自体が、最大のチャンスだと言えます。
また、IT/SaaS営業やHR経験者など、一定のプロフェッショナルスキルを持った方が今入社すると、自分の専門領域以外のメンバーと協働する機会が圧倒的に増えます。 経営視点、事業開発視点、財務視点……。意識しなくても視座が引き上げられる環境です。キャリアに「奥行き」が出ることは間違いありません。
盛島: ABABAには『隣人を助けよ』というコアバリューがあります。
これは単なるスローガンではなく、事業の根幹です。
私は「スピルオーバー効果」という考え方を大切にしています。仕事から得られる満足度は、プライベートにも波及(スピルオーバー)し、人生全体の幸福度を高めるというものです。
今、ABABAを選ぶということは、自分の仕事がダイレクトに「誰かの人生の選択肢」を広げ、社会課題の解決に繋がることを意味します。この手触り感は、仕事の幸福度を劇的に高めてくれるはずです。
古本: わかります。社内の雰囲気で言っても「気持ちいいビジネスをしている」という感覚は強いですね。ユーザーのためにならないことを数字のためにやる、というストレスが一切ない。全員が『隣人を助けよ』という価値観で繋がっているから、背中を預けて走れるんです。
盛島: 「世の中を良くしたいけれど、現状はそれができずに悶々としている人」。
そんな人がいたら、ぜひ一度話しに来てほしいです。そのエネルギーをぶつける場所が、ここにはあります。
古本: そうですね。「完成された船」に乗りたい人は、他の会社を選んだ方が幸せかもしれません。私たちが求めているのは、同じ熱量で、同じ夢を共有し、肩を組んで一緒に走れる人です。
「業界は変わらない」と諦めかけている人にこそ、「ここなら変えられる」と伝えたいですね。
【編集後記】
シリーズBでの12.5億円の調達は、ABABAにとって「ゴール」ではなく「スタート」に過ぎません。
今はまさに、「整いすぎてつまらない」と「カオスすぎて疲弊する」の間にある、エキサイティングで自分の力が試される「1→10」のフェーズ。
あなたがもし、完成された船の「乗客」ではなく、次の社会インフラを作る「設計者」になりたい思いがあるのであれば、まずはぜひカジュアルに、話を聞きに来てください!
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